悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

image323 野村楓2

2007-04-28 00:05:00 | images
2007-0428-yim323
title : Acer palmatum2
yyyy/mm : 2007/04
memo : 前景が野村楓、後景が以呂波紅葉(いろはもみじ)の、野村楓二枚組。同じ位置からの撮影でも、すっかり印象が違う。これは見本園で。以呂波紅葉の学名は、標識板には、「Acer palnatum Thunb.」とだけ。説明文中に、「モミジの名所・高雄の名をつけて別名をタカオモミジともいいます。」と。両樹とも楓科。

image322 野村楓1

2007-04-28 00:00:00 | images
2007-0428-yim322
title : Acer palmatum1
yyyy/mm : 2007/04
memo : 野村楓(のむらかえで)。Acer palmatum(アケル・パルマトゥム)。野村紅葉(~もみじ)も流通する。春秋二回紅葉は珍しい。標識板の学名を正しく写すと、前記に続けて、「Thunb. var. amoenum Ohwi cv. Sanguineum」。

和泉式部集147 本当は

2007-04-27 07:05:00 | 和泉式部集

2007-0427-yis147
本当は添えて葬る形見衣
名だけ残ってただ悲しいわ   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○これも長い。「小式部内侍うせて後、上東門院としごろたまはりける衣を、なきあとにもつかはしたりけるに、小式部内侍とかきつけられたりけるを見て」。皇后さまか娘に賜った衣を、娘の形見として、そのまま母の私に下された。何年か経ってあらためて見ると、娘の名が書かれたまま。本来なら亡骸に添えて、朽ち果てているはずなのに、こうして衣とともにあの子の名が残っている。それを見るのは、何て悲しいことかしら。
¶としごろ(年頃)=「長年。長年の間。この何年もの間。数年来。」(旺文版『古語辞典』)
□和147:もろともに こけのしたには くちずして
      うづもれぬなを みるぞかなしき
□悠147:ほんとうは そえてほうむる かたみぎぬ
      なだけのこって ただかなしいわ


短歌写真334 棘もなく

2007-04-27 07:00:00 | 短歌写真
2007-0427-yts334
棘もなく薫もなきにこの花は
木の香の薔薇となぞ言はれたる   悠山人

○短歌写真、詠む。
○ブログ生活を始めてから、花名調べで教わることも、非常に多い。この花は、黄木香薔薇(きもっこうばら)。白木香、一重、八重、Lady Banks' Rose、Rosa banksiae などなど、電網記事は賑やか。有名人の一人が、これを「御印」として、注目された。
□短写334 とげもなく かをりもなきに このはなは
        きのかのばらと なぞいはれたる
【写真】きのうは久し振りの青空。自宅で。

俳句写真092 青空に

2007-04-27 06:55:00 | 俳句写真
2007-0427-yhs092
青空に
枝垂紅葉の
鮮やげり
   悠山人

○俳句写真、詠む。
○枝垂紅葉(しだれもみじ)。糸紅葉(いともみじ)。
¶鮮(あざ)やぐ=「(色などが)はっきりしていて目立つ。鮮やかになる。きわだつ。」(『古語辞典』)
□俳写092 あをぞらに しだれもみぢの あざやげり
【写真】これも自宅で。
【memo】先日の「ミッド」タウンに続いて、きょう(11時)は新丸(むしろ「新」新丸)開業。五分間で入場制限とか。ところで、あそこは敗戦時は巨大な貯水池だったと、goo の記事に教わった。

和泉式部集146 松原の

2007-04-26 05:20:00 | 和泉式部集

2007-0426-yis146
松原の白鷺までも驚くわ
夜中に精米しているなんて   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○これは長い前置。「石山に参りて侍りけるに、大津にとまりて、夜更けて聞きければ、人のけはひあまたしてののしりけるを、たづねければ、あやしの賤(しづ)の女(め)が、米(よね)といふものしらげ侍り、と申すを聞きて」。夜中、あまりに騒がしいから、起きて質すと、下層の女たちが、精米作業をしているというので。白鷺が琵琶湖岸の松原で寝ているだろうに、起きてしまうのではないかしら、心配だわ。以前の炭焼きを取り込んだ歌といい、この農婦に対する詞書といい、貴族階級の一般庶民に対する意識が、ここにもよく出ている。なお、江戸時代を迎えるまでは、職業分化は緩慢であった。
¶しら(白)げば=<一説に、夜が「白げ」に鷺の「白毛」をかける。>
¶さと=<「里」に擬声語「さと」(わっと)をかける。>(二項、新潮版)
¶とよ(響)みけり=『古語辞典』見出し語「とよむ」に、「響む、動む」が当てられる。「鳴り響く。響きわたる。大声をあげて騒ぐ。騒ぎたてる。」 派生形の「どよめく」「どよもす」は、現代語に残る。新潮版頭注によると、平安末期から濁音化した。
□和146:さぎのゐる まつばらいかに さわぐらん
      しらげばうたて さととよみけり
□悠146:まつばらの しらさぎまでも おどろくわ
      よなかにせいまい しているなんて


短歌写真333 花もなく

2007-04-26 05:15:00 | 短歌写真
2007-0426-yts333
花もなく見留らるるもあらざれど
何ごころなく桧葉の耀く   悠山人

○短歌写真、詠む。
○「花」にはない「葉」の美しさに魅せられて、物す。
□短写333 はなもなく みとめらるるも あらざれど
        なにごころなく ひばのかがやく
【写真】何気ない植物も、マクロで全く別の表情を見せる。

俳句写真091 芳春に

2007-04-26 05:10:00 | 俳句写真
2007-0426-yhs091
芳春に
蓬も花の
宿となり
   悠山人

○俳句写真、詠む。
○「埴生の宿」「蓬生の宿」などは同義。
□俳写091 はうしゅんに よもぎもはなの やどとなり
【写真】先日のゲルセミウム・センペルウィレンスは、生垣見本。

和泉式部集145 谷底で

2007-04-25 02:10:00 | 和泉式部集

2007-0425-yis145
谷底で咲かない花は別にして
私の春は深い溜め息   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○「なげくこと侍りけるに」。谷底の花が咲かないのは、当たり前。でも、春だというのに、この私はと言えば、物思いに沈むばかり・・・。
¶深く=「谷底」「物思ひ」に懸かる。現代詠も踏襲。

□和145:はなさかぬ たにのそこにも あらなくに
      ふかくもものを おもふはるかな
□悠145:たにぞこで さかないはなは べつにして
      わたしのはるは ふかいためいき