2009年3月28日(日)
「カネをドブに捨てる」を英語でなんと言うか、という問いの答えを、昨年のノーベル経済賞、ポール・クルーグマン(Paul Krugman: プリンストン大学教授)が教えてくれた。「オバマ政権が行っている銀行の不良資産(toxic assets)の買取は、”cash for trash”(カネを払ってゴミを買う)に他ならないと批判したのである。
同氏の経済・政治政策の主張は、「格差は作られた」(早川書房)などの論評集を読めばすぐにわかるが、米国における左派(Liberal)であると、自らを定義している経済学者で、昨年のノーベル賞受賞者でもある。
同氏は昨年ノーベル賞受賞直後の記者会見で、今回の危機対応について、「銀行への資本注入と保証の組み合わせを、公的資金で行うべき」であるとの見解を示している。(2008年10月14日 日経新聞)
そして、昨日も取り上げた、ジョゼフ・スティグリッツ(Joseph Stiglitz)コロンビア大学教授は、「この計画は、まさにアメリカ国民から金を強奪するに等しい」
(This plan amounts to robbery of the American people)と評している。
同氏の主張は、「スティグリッツ教授の経済教室」(ダイアモンド社)を読めば平易に理解できるが、ブッシュ政権が代表する米国のネオリベラリズム政策と金融資本主義、市場原理主義を批判し、グローバリゼーションが生み出した地球上の「格差」是正を強く主張している。
オバマ政権が、ブッシュ政権の「銀行不良資産買取」(TARP)政策を、そのまま引き継いで、しかもその規模を拡大したために、結果として、同大統領が目指す社会的正義の実現から外れて、「Wall Streetの救済を税金で行う」としか評価されない方向に向かっているようだ。そして1兆ドル単位の救済政策は、「インフレ懸念」をすでに引き起こしつつある。
「カネをドブに捨てる」を英語でなんと言うか、という問いの答えを、昨年のノーベル経済賞、ポール・クルーグマン(Paul Krugman: プリンストン大学教授)が教えてくれた。「オバマ政権が行っている銀行の不良資産(toxic assets)の買取は、”cash for trash”(カネを払ってゴミを買う)に他ならないと批判したのである。
同氏の経済・政治政策の主張は、「格差は作られた」(早川書房)などの論評集を読めばすぐにわかるが、米国における左派(Liberal)であると、自らを定義している経済学者で、昨年のノーベル賞受賞者でもある。
同氏は昨年ノーベル賞受賞直後の記者会見で、今回の危機対応について、「銀行への資本注入と保証の組み合わせを、公的資金で行うべき」であるとの見解を示している。(2008年10月14日 日経新聞)
そして、昨日も取り上げた、ジョゼフ・スティグリッツ(Joseph Stiglitz)コロンビア大学教授は、「この計画は、まさにアメリカ国民から金を強奪するに等しい」
(This plan amounts to robbery of the American people)と評している。
同氏の主張は、「スティグリッツ教授の経済教室」(ダイアモンド社)を読めば平易に理解できるが、ブッシュ政権が代表する米国のネオリベラリズム政策と金融資本主義、市場原理主義を批判し、グローバリゼーションが生み出した地球上の「格差」是正を強く主張している。
オバマ政権が、ブッシュ政権の「銀行不良資産買取」(TARP)政策を、そのまま引き継いで、しかもその規模を拡大したために、結果として、同大統領が目指す社会的正義の実現から外れて、「Wall Streetの救済を税金で行う」としか評価されない方向に向かっているようだ。そして1兆ドル単位の救済政策は、「インフレ懸念」をすでに引き起こしつつある。