ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

舞台芸術

2007-08-23 | 美術
今日の夕刊に紹介されていた、
東京都庭園美術館「舞台芸術の世界」

20世紀初頭のパリを席巻したロシア・バレエ団の舞台芸術。
夕刊に紹介されていた衣装デザイン画と実際の衣装がとても可愛らしくて、
このエキシビションは要チェック!
来週、友人の息子のピアノを聴きに新宿まで行くので、
そのついでに、見てこようっと。




ドライブ

2007-08-21 | 雑記
日曜から今日まで佐久に帰省していました。
信州は朝晩涼しくてぐっすり眠れました。

ところで14年間我が家の愛車だったアコードが壊れました。
修理しようにも部品もないということで、買い換えることになりました。
車選びは相棒にまかせ、彼が決めたのは、
HONDAの「FIT」

色もグレーでこんな車です。

今回の帰省には間に合わなかったので、レンタカーを借りました。
NISSANの「CUBE」

はじめ見たときは、なんだいこの真四角の車・・・と思ったのですが、
往復10時間のドライブ(笑)すごく快適でした。
私が特に感心したのは、
冷房の吹き出し口のすぐ上にカップ入れがついていて、
冷たい飲み物はずっと冷たいままだったこと。
真夏のドライブにはありがたい工夫です。
それとCDの音がとても良かったこと。
前日に借りていたので、
CDプレイヤーがついていることはチェック済み。
出発間際に思い出してあわてて数枚のCDをバッグにほうりこみました。
もちろん自分の愛聴版だけ(笑)
枝雀さん(相棒のお気に入り)までは気が回らず、ごめん。

碓氷峠を走りながら聴いたグールドのゴールドベルグ。
最高の気分でした!!
マイスタージンガー・グールド版なんて、
あまりの素晴らしさに泣き笑いで顔がぐちゃぐちゃになるくらい。
相棒の実家へ里帰りがただ一回の夏休み?のへたれ気分も吹っ飛ぶくらい、
至福の瞬間でした。

新車FITの音響はどんなかわかりませんが、

「これからはいろんなところにドライブしようね!」と
語り合ったくらい快適なドライブでございました。



FREEDOMLAND

2007-08-16 | 映画
結末ありきの映画なのでストーリーは書かない。

ジュリアン・ムーアに震えた。
感動に震えたとかそういうんじゃなくて、怖くて。
もともと狐憑きみたいな演技をする人だが、
それもとうとうここまできたかと脱帽。
ショーン・ペンとジュリアン・ムーアはどちらも苦手な役者だけど、
時としてあまりの上手さ?なりきり?に恐れ入りましたと、
頭を下げたくなる。
この映画もそんな一本。いわゆる熱演(笑)
それに較べるとS・L・ジャクソンいいわぁ。
これぞ熱演ってとこを見せずに圧倒的存在感。貫禄。
脇役も渋くて、久しぶりに演技そのものを楽しんだ映画。
話そのものは決して楽しめるものではありませんでした。念のため。

映画熱中症も今日まで。

善き人のためのソナタ

2007-08-15 | 映画
今日も今日とて、汗かき映画鑑賞。
せっかくのお休み、他にすることないのか?(笑)

で、一生懸命感想を書いてアップしようとしたら、
なぜか一瞬にして消えてしまった。
私にしてはまじめに書いたのに。
ぼーっとしてるからへんなとこ押しちゃったんだね。
同じこと書く気力は残ってないのであしからず。

えっとどんなこと書いたかっていうと、
このタイトルは先入観植え付けすぎってこと。
原題の「あちら側の人々」のほうがいい。
「善き人」って言葉が嘘くさくていやだし、
「ソナタ」から連想される音楽の要素もそれほどなし。
このタイトルのピアノ曲が確かに流れます。
しかし、ピアノ曲にこんなタイトルつけるか?

旧東ドイツで行われていた国家的国民監視。
それを告発した映画。
しかしこの映画の主題は、
孤独な男の心の変遷。
劇作家と女優カップルの監視・盗聴を任された男が、
二人の生活を盗み聴きしていく過程で変化し次第に彼らを守る側になっていく。

何が彼の心を揺り動かしたのか?

芸術?それほど芸術が語られていたか?
れいのピアノ曲?まさか。
ブレヒトの戯曲?インテリすぎる。
ベートーヴェン?それはレーニンだ。
女優への恋心?うーーーーむ。
劇作家の人間性?彼の情熱と苦悩?これはありうるかも。
いままで知らなかった世界をかいまみることで、
彼は自分の孤独に気づき、自分のしていることに気づき・・・
嘘の報告書を書き続ける。
彼の心を揺り動かしたものは、
あくまで見る人の想像力に委ねられている。

寡黙な男の表情だけでそれを想像しろと言われても、
脳みそも溶けそうなこんな暑い日には無理です!
というのが感想。おそまつ。

*役者さんはみなさんとってもいいんですけど。


1本感想

2007-08-14 | 映画
今日も汗かきながら自宅にて映画鑑賞。
久しぶりの「天と地」。オリバー・ストーン作品です。
私は基本的にオリバー・ストーンの作品好きです。
スケールが大きくて、骨太で、男っぽい作品群。

強いメッセージ性をもつ作家ですが、
映画の作り方も熟知しているので独りよがりにはなりません。
酷評の「アレキサンダー」だって映画館で見てうなりました。
個人を描くことで、社会をみつめる。
そういう主人公を好んで描いています。

天と地」は、
激動の時代を生きたベトナム人女性レ・リー(ヘップ・ティ・リー)の半生記。
「プラトーン」「7月4日に生まれて」ではアメリカ兵の視点で
ベトナム戦争を描いたストーンは、
ベトナム三部作の最後にベトナム人の視点を用意しました。
この映画をアメリカ人に見せたかったストーンの気持ちを思えば、
たとえベトナム人が敵国の言葉である英語を話していることに違和感を覚えるとしても、作った価値のある映画だと私は思います。
自分たちが殺した人々は、美しい大地に生き、豊かな文化をもつ、愛情豊かな同じ人間なのだというあたりまえのことを知らせるために。

時代を描いた映画であると同時に、
この映画は一人の女性の半生記でもあります。
アメリカ兵スティーヴにトミー・リー・ジョーンズ。
”違う肌の色”しかし(戦争による)”同じ苦しみ”をもつ二人。
二人が結婚して子供ができてサイゴン陥落。

ここから舞台はアメリカへと移ります。
きっと原作の自伝には、
この第二の人生における夫婦の愛憎がもう少し解りやすく書かれているのでしょう。
映画ではベトナム編に力を入れすぎたせいかアメリカ編の印象が弱いのがもったいない。
言葉も文化も宗教も習慣も違う異国で生きることになったレ・リーの想い。
是非原作を読んでみたいものです。

しかしこの映画のハイライトはなんといっても、
その中間にあたるサイゴン陥落のシーン。

騒然とした街中を逃げまどう母子の前に男が姿を現す。
子供達が「ダディ!ダディ!」と叫ぶ。
男の顔に笑みがこぼれる。
通りを渡ってきた男は母子3人を抱き上げる。
小柄な妻と男の子ふたりを軽々と抱き上げる。

凝縮された一瞬のしあわせ。

私はこのシーンを何度も巻き戻して見てしまう。
現実に呑み込まれてすぐに薄れてしまうしあわせを、
目に焼き付けておこうとするかのように。