
新しい特徴的なキャラクターが登場しないので、どうしても新鮮味のない第3弾。シリーズ第1話のような突出したアンチ・おとぎ話のメッセージ性はない。第2話のような大人に通じる哲学もない。今回は、青少年向けに「大人になることの責任」を問うたやや陳腐な内容となっている。この手のシリーズものは第3話ともなると苦しいものがある。
確かに個々の場面における可笑しさはある。思わず笑ってしまうような滑稽さもある。しかし、全体を通してしまえば、この映画がそもそもアンチとした元ネタのディズニー映画に限りなく近づいてしまうのはどうしたことだろう?
シュレックが父になるという今回のお話では、彼は自分が父になることの覚悟ができていない。フィオナ姫の父王亡き後、自分が王位を継ぐのもいやだ。シュレックは常に自由気ままなお気楽な生活を続けたいのだ。今回のお話はシュレックが自分の責任を引き受けていくという「大人になりきれないシュレックの成長物語」である。と同時に、シュレックが次期国王としてリクルートしてきたアーサー少年にとっても「苛められっ子が王になる」という成長物語。虐められてたアーサーが王になってみんなを見返すというのはまるでシンデレラ物語。だから本作はディズニーの匂いがするのだな。
ところで、劇場の後ろの席に親子連れが一家総出で見に来ていたようで、子どもはまだ幼いから字幕なんて読めないのじゃないの、と不思議に思っていたら、案の定母親が逐一説明している。その母子の会話がうるさくて映画に集中できなかった。むっちゃ腹が立つ。「静かにしなさい」と言おうとしたけど真後ろではないのでちっと距離がある。でもなんとか後ろを振り返って睨み付けたんだけど、その一瞬だけ効果があっただけでやっぱりうるさい。最後はむかついて映画に集中できなかったのが残念。映画が終わってから判ったんだけど、一家の父親がアメリカ人のようだった。「日本語吹き替え版を見なさいよ!」と叱ってやろうと思っていたのだが、なるほどパパがアメリカ人では日本語吹き替え版は無理だったのか。と納得。いちおう納得したけどやっぱり、それならもっと他の観客がいないところに離れて座るべきだと思う。
-----------------------------------------
SHREK THE THIRD
アメリカ、2007年、上映時間 93分
監督: クリス・ミラー、共同監督: ロマン・ヒュイ、製作: アーロン・ワーナー、製作総指揮: アンドリュー・アダムソン、ジョン・H・ウィリアムズ、原作: ウィリアム・スタイグ、脚本: ピーター・S・シーマンほか、音楽: ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
声の出演: マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、エディ・マーフィ、アントニオ・バンデラス、ジュリー・アンドリュース、ジョン・クリーズ、ルパート・エヴェレット
確かに個々の場面における可笑しさはある。思わず笑ってしまうような滑稽さもある。しかし、全体を通してしまえば、この映画がそもそもアンチとした元ネタのディズニー映画に限りなく近づいてしまうのはどうしたことだろう?
シュレックが父になるという今回のお話では、彼は自分が父になることの覚悟ができていない。フィオナ姫の父王亡き後、自分が王位を継ぐのもいやだ。シュレックは常に自由気ままなお気楽な生活を続けたいのだ。今回のお話はシュレックが自分の責任を引き受けていくという「大人になりきれないシュレックの成長物語」である。と同時に、シュレックが次期国王としてリクルートしてきたアーサー少年にとっても「苛められっ子が王になる」という成長物語。虐められてたアーサーが王になってみんなを見返すというのはまるでシンデレラ物語。だから本作はディズニーの匂いがするのだな。
ところで、劇場の後ろの席に親子連れが一家総出で見に来ていたようで、子どもはまだ幼いから字幕なんて読めないのじゃないの、と不思議に思っていたら、案の定母親が逐一説明している。その母子の会話がうるさくて映画に集中できなかった。むっちゃ腹が立つ。「静かにしなさい」と言おうとしたけど真後ろではないのでちっと距離がある。でもなんとか後ろを振り返って睨み付けたんだけど、その一瞬だけ効果があっただけでやっぱりうるさい。最後はむかついて映画に集中できなかったのが残念。映画が終わってから判ったんだけど、一家の父親がアメリカ人のようだった。「日本語吹き替え版を見なさいよ!」と叱ってやろうと思っていたのだが、なるほどパパがアメリカ人では日本語吹き替え版は無理だったのか。と納得。いちおう納得したけどやっぱり、それならもっと他の観客がいないところに離れて座るべきだと思う。
-----------------------------------------
SHREK THE THIRD
アメリカ、2007年、上映時間 93分
監督: クリス・ミラー、共同監督: ロマン・ヒュイ、製作: アーロン・ワーナー、製作総指揮: アンドリュー・アダムソン、ジョン・H・ウィリアムズ、原作: ウィリアム・スタイグ、脚本: ピーター・S・シーマンほか、音楽: ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
声の出演: マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、エディ・マーフィ、アントニオ・バンデラス、ジュリー・アンドリュース、ジョン・クリーズ、ルパート・エヴェレット