がやがや通信

雑司ヶ谷から日々のあれこれを綴っていきます。

テンション チェア 張替-中 (ひ)

2016-06-29 22:35:22 | つくってみました
まずは「座」から着手、緯糸から。

ね、前の写真と見比べると「背」の延びが判るでしょ。
「座」なんて私が座ると、
下に透けて見えてるH型留付金物に触れるまで垂れちゃうから、
座り心地以前の問題、痛くて腰を降ろせない(笑)
この段階で、どの程度テンションを掛けておくべきか、
やってみなくちゃぁ判らない・・・ 試作のつもりでまずは一脚。


ペーパーコードの椅子といえば、Yチェアが有名ですな。

完成度がめちゃくちゃ高く、ウェブ上でも様々な張り方が紹介されております。
四方枠なら私も迷わずパクッたでしょう。
でも今回の課題といたしましては、
2本のバーの間に張っていかなければならないのです。
ミーティングチェアのマルトスタムS34との統一性からもそこは譲りたくない。

ミースのラタンチェアなんかどうなってるんでしょうね?
同じようなフレームシステムだけれど・・・

やっぱりというか、四方枠を構成していることは間違いないようです。
これはこれで綺麗なんだけれど、
これだって革張り品と混在していたらちょっと違うような気がする。

知り合いにラタンの造形作家さんもいるのですが、ラタンは高いし・・・
大御所に相談するまでもないようです。


そこで(ば)から残糸とフレームを借り、織り方を試行錯誤・・・
色とテクスチャー(撚りの違いも数種有り)、強度、
そしてなによりコスト面からペーパーコードの採用を決定した次第です。
ちなみにペーパーコードの本来の用途は農業用具としてのようですな。

テンション チェア 張替-上 (ひ)

2016-06-27 21:28:29 | つくってみました
で、なにをするかと言うと・・・

ワーキング・チェアの背と座の張替です。

再生革製のリプロダクトもどき品(オリジナルにキャスターチェアは無いと思うが)は、
こんなんなっちゃったんです。

このテの椅子のオリジナルのつくりは3mmくらいある厚革の両端を輪に加工し、
パイプに通すことによってテンションが掛かる仕組みなのですが、
厚革の入手とそれを加工をするルートが日本には成熟していないみたい。
馬具製作の世界が近そうですが、手を広げてないのかな。
張り直してくれる家具屋さんもあるにはあったのですが、
ちょっとした新品OAチェアが買えてしまうくらいの費用がかかる。そりゃそうだ

そもそもがリプロダクトもどき品なのでホドホドの投資で直したいという思いと、
今このタイプの新品は、本革製も人工革製も流通していない現状に、
セルフ張替えにこだわってみることにしたのです。

浅草橋あたりを探索してみると厚本革の入手はできそうなことは判った。
ただ・・・ 材料費だけでもかなり掛かる。歩留まりも悪いんでね。
そこで薄革(厚1mm程度)ならストックがあったので試しに加工してみたのです。
薄革といっても普通のミシンじゃ縫えないから、
革加工ができるミシンをお持ちの方の協力も得ながら。

ぱっとみ綺麗にできたのですが、

私が重過ぎなんでしょうね・・・
薄革を貼り合わせてみたものの、座・背とも伸びちゃったんです。

そこでペーパーコードに行き着いたって訳です。

(ば)と便利な仲間たち-2 (ひ)

2016-06-23 00:21:34 | つくってみました
この前の続きです
なんといっても感心したのがこの「かせあげ器」。

フレームを展開して6角形にします。

フレームを構成するバーをどの穴に挿すかで外周の長さが決まってきます。
右手のハンドルをぐるぐる廻すと糸が巻き付けられていく。

カウンターを連結(バネを引っ掛けるだけのローテク、これがまたいい!)
すれば、回転数が判る。
この大きさのもので最大外周は1.47m、60mなら41回転って訳です。
あっという間でしたよ。ものの数秒! 60mの計測終わり!!

あとは半分だけ整経台に巻き取りながら中間点を求めるのですが、
カウンターは逆回転にも反応してくれるのでダブルチェックができました。
結果600mロールから60mの切り出しと、その二つ折りがあっさりと完了。
端部誤差は1m程度! すんごい!!

ペーパーコード購入からしばらく手が着かなかった一連の作業。
もちろん手空きでなかったことが最大の理由ですが、
この準備段階をどう効率よくクリアーするかの
イメージが湧いていなかったことも大きい。
(ば)に相談したところ、
具体的な方法説明とその道具を次々と出してくるではないか!
餅屋は餅屋であった。

(ば)と便利な仲間たち-1 (ひ)

2016-06-21 00:39:04 | つくってみました
どんなものを織ろうとしているのか、ご紹介の前に、
(ば)の便利な仲間たち(織り道具)をご紹介しておきましょう!

まずは、ひ

杼と書くそうです。横文字でいうとシャトル。
本来はこの棒に(緯)糸をぐるぐる巻きしておいて、
織機で上下に分けた経糸の間を行ったり来たり通していくのです。
その動きがシャトル××と言われるものの語源ですな。
今回の私の作業は一目ごとの手織りになるんで、
ちょっと使い方は異なりましたケド。

織り糸(ペーパーコード)の太さは3mmで60m必要と算出されたので、
うまくまとめておかないとこんがらがっちゃって大変!

木枠

も用いながら格闘いたしました!
撚りがかかったペーパーコードをチョイスしたのでなおさら。
それでも何に巻いておけば良いかから考え、
芯材を探したり造ったりすることに比べれば、先人の知恵をお借りして正解!


この整経台にも助けられました。
普段わたしゃぁ邪魔者扱いしているんだけどね(笑)
だって場所をとる割りに「あんまり出番無し」「折りたためない」
そして「転用(ハンガーラックや衣紋掛けに)できない」と
我が家の不器用な巨漢的存在ですから。

(ば)もう一人いるじゃん・・・


横やりは無視して進めます。
使い方はと言うと、
ぼこぼこと突き出している棒に糸をひっかけながら匍わせていくんですね。
その匍わせ方で糸の長さが判るという仕組み。
今回は60mのペーパーコードの真ん中を求めて、
その真ん中を最初に引っ掛けてから織り進んでいこうとしているんで
精度ある測定とヨリがかかったペーパーコードの始末が大きな課題だったのです。

鰹節削 (ひ)

2016-06-18 11:22:48 | お気に入り
前から買おう買おうと思いながら、
なかなか購入にいたらなかった鰹節削り器。

切れ味が悪くなっているけど食用に使い分けていた鉋もあるので、
研げばいいんじゃんと思いつつ、
何度か挑戦するも切れ味は戻ってこない・・・ ムズカシイ・・・

いっぽう(ば)に「出汁パック」ブームがきていて、
いろいろ試していたんです。
おいしいものも多々ありましたが、結構いいお値段なのと、、、
気づいてしまったのです、
まず全ての製品には塩をはじめいろんなものが混入されている!

なら、手間さえかければ
鰹節(大和屋さんで買ったって)を削った方がはるかに安く、
かつ添加物なしの鰹節100%の出汁がとれるって!
それに削りたての香りったらたまりません!!
出汁に限らず食べ方いろいろだし!

冷静に勘定すると、新たに鰹節削り器を購入したってまだお釣りがくる。
購入品は木屋の伊勢丹オリジナルで、
引き出し無しの白木タイプです。

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