ついにプロレスの世界でプロレスラーvs地球が実現!というか、それはプロレスなんだろうか。速報サイトには地球と力比べをして悶絶する男の姿が。
そのイベント、去る3月3日にも行われたみたいです。詳細をチェックしてみると「前売り3,500円 当日3,000円」「開場19:00 開始18:50」とある。前売りの方が高いチケット設定。なにこれ。しかし間違いではないらしく、実際前売りを購入するより当日券の方が安いのだといいます。そして開場より早い開始時間。こちらも間違いではないらしく、客が入場するより早くイベントは進行、したがって第2試合までは事実上見るのは不可能。発表によるとサッカー界の英雄ジダンが出場していたらしいが、確認できたものはひとりもいない。
なんというか、最近プロレスは全然見てない、というか、アメリカを始めMMA(総合格闘技)が大ブームの兆しを見せているため、僕の関心はもっぱらそっちで、プロレスどころじゃないのだけど、さすがにこのイベントにはひかれるものがありました。
今主流の総合格闘技てのは、いわゆる「なんでもあり」で、殴っても、投げても、蹴っても、関節技でバキバキ言わせてもいい、真剣勝負の試合です。したがってショー的要素の強いプロレスは、総合格闘技との個性化をはかるために、よりショー的方向に振り切らざるをえなくなっています。そのため、中には度がすぎるほどの過剰な演出のイベント、試合も多く見受けられるようになりました。
1)脚立 vs 炬燵。人間が登場しない試合。一進一退の名勝負。
2)「自分vsもうひとりの自分」。己の中の弱い自分を倒すために、リング上でひとりのたうちまわるのがシュール。
3)メカ vs プロレスラー。ドリル攻撃が強烈。
4)手品師 vs プロレスラー。最後の結末は衝撃的。
5)謎の水棲生物 vs プロレスラー。釣り大会の最中に突如現れた謎の生物との死闘。
なんというか、こんなものばかり見せられていたら、日常の大抵のことでは感動できなくなってしまうというか。オリンピックやサッカーワールドカップがこれぽっちもおもしろくないのも、イベント自体がどうこうではなく、僕が、社会人として踏み込んではいけない領域に踏み込んでしまった所為なのでしょう。
もっと、オリコン上位の曲とかをガンガン聴いて、「関西ウォーカー」やら「日経TRENDY」とか「カジカジ」なんかで流行を勉強して、女の子の好きそうなスイーツの店やらお洒落なラブホなんぞをリサーチし、美術館や博物館などにも通い、合コンなんかにもズビズバ参加して、王様ゲームや他人の陰口でガハガハ盛り上がったりしないと、社会からつまはじきにされちまうんだろうなあ。
そんな的ハズレな分析しか思いつけない僕は、結局今日もオタクにはついていけず、かといってパンピー(死後)には復帰できようもない微妙なポジションで、日々をなんとなくやり過ごしています。