が大寒過ぎて入り込んでいるそうだ。東京でも最低気温がマイナス4度という予想もでていた。
朝起きるなり、ファンヒーターの表示板を見ると、4度とあり、「あら、これが予報の温度!私にも少しは我慢ができるだろうか、
などと起き抜けの脳をそれから切り替え、「ああ、マイナス4度だわ」と朝の支度にとりかかった。
さすがに洗面所に立っていても足元がいつもより冷える。それに昨晩の浴室では、室内暖房の時間を過ぎると、
なにやら冷気が上から入っているのに気づいたくらいだった。換気扇が働いているのだから、まだ雪を抱えた屋根は夜間に冷えきるのだろう。
日が当たり始める頃、ベランダにやってくる鳥にも気づかなかったくらいだ。きっと雪が降った晩は、木の幹は押せ押せモードの満員御礼だろうか。
寄りそって暖かいかもしれない。
冷気予防のマスクをつけても温度差が発生してか、摩周湖モードで寒いやらもやいでいるやら、その上眩しいやらで、この時期の
耳は大活躍でうっとおしさもかぎりない。
それでも横断歩道を歩き始めた男性に、「あら、外国の人だわ、成人式の時にも気づいたけれど、年長者でも
多く住むようになったんだわねえ」と感心していると、再び脳の切り替えで、自然に任せたサングラスをつけ、黒い装いのシルバーだと気づいた。
日が落ちるころ、オレンジ色の夕焼けも見えた。屋根からつたり落ちた水滴がつららになっていた。シラシドミソソと
音でもたてるかのような透き通った自然の造形物に、夕暮れの冷えを感じつつなんともほころんでいた。
2月はもっとも雪が降る季節のように思い出した。科学技術の恩恵で雪おろしの最適温度や天気も伝えられるそうだ。
凍った道を楽しむかのように渡り歩こうとするのは男性で、あまり積雪を喜べなくなった心地に、少しばかり恨めしくもあり、
つららつららと音など口ずみたく蹌踉。
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