for today 科学に目を向けよう

短文


我是三四六岁 
(旅の相棒募っています 乙女)

唐詩 my セレクション 6

2021年03月13日 15時26分35秒 | 日記
李商隐 《嫦娥》

云母屏风烛影深,长河渐落晓星沉。
嫦娥应悔偷灵药,碧海青天夜夜心。

衝立の向こうから差し込む蝋燭が、飾りの雲母に陰りを帯びさせ、ほの暗い。
銀河も微かに見えるほどで、明けの明星も降りてきた。

不老不死の薬を密かに手に入れた嫦娥は悔やんでいるに違いない。
月の宮に住み、青い海と空にひとり御遣いし、心は毎夜震えている。

この詩で神話を知りました。ファンタジーともいえる中国の仙女の登場です。西王母が最高の至高神で、息子が后裔。その妻がこの詩の主人公に当たる。嫦娥は西王母が息子に与えた不老不死の薬をくすねたために月の宮に追いやられてしまった。(夫后裔が離れ離れになってしまった妻嫦娥を見るために月に供え物をしたのが、月見の由来になるそうです。)
当時は道教が盛んになったようで、唐王朝で女性もその傾向に進んだようだが、入道するや、厳しくて通常の恋愛にも支障を及ぼしたようです。

李商隐の見た社会や、宮中に置かれた婦人の心情をこの詩に託して読むのも、作者の温かみではないか、と独断で楽しんでいます。


 霜月

初闻征雁已无蝉,百尺楼高水接天。(楼高 一作:楼南 / 楼台)
青女素娥俱耐冷,月中霜里斗婵娟。

というのもあり、雁が南に飛びたち、セミの声も聞こえなくなる晩秋、
高い楼にのぼれば、遠く彼方まで見える。海と空がひとつに交わっている。
霜の女神・青女と月の女神・素娥=嫦娥は寒さを耐え、綺麗な玉に劣らない美を競っている。

晩秋にもなると高楼からの眺めは秋の色から冬へとかわり、遠くの方まで透き通った大気で見遥かせる。高台に昇るとこのようにイマジネーションで遊べるのでしょうか。女神の競いを誘うなど、浮世に楽しみを生ませてくれます。
味がある人だと感じました。

意味は独断です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿