for today 科学に目を向けよう

短文


我是三四六岁 
(旅の相棒募っています 乙女)

ゆすらうめ 梅桜 朱桜 桃桜  英桃

2020年06月15日 13時41分52秒 | 日記
どれもがユスラウメのようです。
勉強がまったく苦にならない小学校の頃に、実家の庭には果実樹が何本か空き地に育っていた。
そのひとつがユスラウメで、散歩中に見かけ、それも丁寧に網が張られていたので、そこを通るたびに、どんな風に変身するのかと想像していた。

まだ父もいた幼いころを思い出し、実家の庭がありありと私の目の前に現れているのだった。ユスラウメは小粒で食べても満腹感には程遠く、けれどつるつるとした小さな赤い実は見つけて口に入れるのもどこかうれしかった。それよりも大きいグミの実は、同じように紅いけれど、渋くて、後で顔が変わるくらいのもあったりした。 鳥にはあの渋みは何ともないのだろうか・・・(人間と鳥が同じなら、驚きです 小笑)

他にはイチジクもあり、実を枝から父がもぎ取った時、薄緑色の軸からは白い汁が吹きだし、実の中央はぱっくりと開き、小さな🐜がお邪魔したりもしていて、うっすら赤く甘い実を口に入れては、不思議なようすが幼い目に焼き付いていた。

ある日ご夫婦がいつものユスラウメの網を外していたので、どんな風にするか、尋ねてみた。網は鳥よけで、孫の楽しみに少しばかり残しておくそうだ。分けてほしいと伝えたところ、気安く取れるのを持って行っていいですよ、と返ったが、結局は奥様が袋にひと包みほどを袋のまま下さった。

さっそく帰ってから実を洗い、ジャム作りに取り掛かる。生憎氷砂糖が品切れで、黒砂糖を(ジャムは2割ぐらいだろうと)やや控え気味に入れて圧力鍋で煮てみた。シュッシュと鍋がなるころには圧力金具の回りには透明な赤い汁が吹きこぼれ始めた。

ユスラウメの種は小さく、せいぜい2,3ミリほどの大きさで、鍋から種を探して取り出すと、私の手は梅桃という名前もある真っ赤な果肉に包まれ、すっぱい梅と違って、いっそう幸せな心地になっていた。

まだサクランボが貴重な頃、ユスラウメだなんて言う名前は、うっすら梅と呼んだのかしら(?)、などと甘酸っぱい初めてのジャムに喜んでいる。

花が揺れるため、揺するる(動詞)が由来。朝鮮語のyisulatに梅が接続した。ユリスル(動摺)で、花が沢山つくという意味。などとある。生薬名は山桜桃で、果実酒には消化を促進する、と「花と樹の大辞典」にある。


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