ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

アメリカが民主主義の国とは聞いてあきれる

2004年11月09日 | 徒然なるまま(日々雑事)
米に唯一の黒人上院議員誕生=将来の民主党大統領候補? (時事通信) - goo ニュース



米上院に黒人議員が登場するのは過去150年でわずか3人目。オバマ氏はカリスマ性があり、将来、民主党の指導的地位に就く可能性が大きいと見られている。民主党の大統領候補にすらなり得るとの見方もある。

だそうです。
華氏911を見た方はご存知だと思いますが、、いかに黒人の選挙権が剥奪されたかを下院議会で問題にしようとしても
「下院で扱う議案は上院議員一人のサインが必要である。」
とのルールのもとで、上院議員が誰一人サインしなかったために、その問題は各黒人議員の演説だけで終わっていましいました。

あの国の本質はWASPのためのパラダイスであって、アメリカンドリームもWASP
たちのためにだけ存在している側面が大きいと思います。

日本でもITバブルの時に、ベンチャーバブルに乗りたい若者(坊や)たちと会話していると

ベンチャーバカ:「アメリカは誰にも成功のチャンスがあるんです!!」
と力説していたので、
猫:「なるほど、誰にでもチャンスがあるなら、一人か、二人、ベンチャーの黒人社長の名前を教えてくれないかな?あれほどアメリカ社会で貪欲に成功に餓えている黒人たちなら、何人も社長になってもおかしくないよね?」
ベンチャーバカ:「・・・・・・うみゅ」
な状況でした。無邪気に流行の言葉に踊っても、その実情を深く考えようとしなかったんでしょうね。

当時は就職系のMLやサイトでも、「大企業にいくのと、ベンチャーに行くのはどちらが成功への近道か?」なんて社会経験の無い人たちが必死で論議していましたが、寺島さんの本でも読め!!ですね。
(不思議と、ベンチャー就職にあこがれるのは東大とかの国公立の学生ではなくて早稲田・慶応をはじめとする私立学生が多かったようですが、なぜ??)

日本にしろ、アメリカにしろ社会のチャンスは誰にでも、といことはないのです。
日本でもすぐれたベンチャー企業はいくつかありますが、やはり知力と良いビジネスをするのだという信念と資金調達力が必要です。
(松井証券や楽天には信念を感じますが、ソフトバンクはキャッシュ以外の価値はないように見えます)

だいたい、アメリカのように大学に行くために貧困層がGI Billをあてにして、戦地へ行かないと大学へ進学できないような国が、「誰にでも平等にチャンスのある民主的な国」だなんてまったく思えません。


誰にでもチャンスがある国
民主的な国

この言葉が真実であるためには、白人どもが誰にでもの誰に黒人を含んでいない
と考えないことにはつじつまがあわないんですよね。
上院議員にもベンチャー社長にも大学の教授にも黒人がいなくても 誰にでもチャンスのある国ですか
はぁ・・・それを信じているとしたら、あまりに幼稚な世界観ですよね。

ところで、ITバブルの頃に、誰にでもある可能性を求めてぱっと出ベンチャー企業へ行った人たちは今頃どうしているんでしょう?

だいたい、人が作ったベンチャー企業にあとから入っても、おいしいところは創業メンバーで持って行っちゃうと思うのですが・・・・

まぁ、朝日新聞も北朝鮮を「この世の楽園」と称していたわけですし、人がいう「隣の芝生は青い」
なんて信じないことだと思います。
なにしろ、どんな社会にしろ「無条件に人を幸せにしてあげる社会」なんてありっこないのですから。

コンピューターエンジニアの知識はすぐに陳腐化するか?

2004年11月09日 | IT・情報化・コンサルティング
こんばんわ。

最近、コメントをお返しできていないのに、新しい記事を書くのは恐縮なのですが、
記事を書いていないのに見に来てくださる方が、結構いらっしゃることに驚いて、
申し訳ないので記事だけでも書こうと思いました。
(書きたいネタも山ほどあるのです

世間ではIT業界に住むエンジニアの技術は、新しい技術が出てくるから陳腐化が凄く早い
といわれています。
しかし、本当でしょうか?

たしかに、流行の三文字言葉など、ERP,CRM,ASPなどなど出てきては消えるものが多数あるので技術というか知識の陳腐化は早いかも。(まぁ、ERPなんて10年前のBPRやSCMをほとぼりがさめた頃に、当時の新人コンサルが、偉くなって焼きなおして持ってきただけに見えたりして・・・)

しかし、最近流行のLinuxは基本的にはUNIXのクローンですよね。
UNIXには定義がいろいろありますが、まぁ、LinuxもUNIXの知識が流用できることにはそんなに異論はないんじゃないかと思います。

さて、そのUNIXですが商用の歴史は1980年代前半から続いていますし、今でもその技術は
現役でインターネット上のサーバーとして運用されているように脈々と続いています。

日本でも1990年にはUNIXは普通に大学などでは使われていましたし、当然、システム部門でも使われていました。

また、最近はネットワークエンジニアが人気のようですが、TCP/IPの歴史ももう20年以上の歴史があります。

もちろん技術的な発展はありましたが、基本的な思想は脈々と続いてきています。
私の少ない経験でもこの10年間で本当に基本的な知識として必要なものはそんなに変わっていないように思います。
IPv6がユビキタスなどのキーワードでもてはやされていますが、この理解も現行のIPv4の知識があればすぐに理解できるでしょう。

で、何がいいたいかというと、そんなに技術って劇的に変化していないのではないか?
ということです。
こと、自分が仕事のベースにしているUNIX,Linux系やIPネットワークでは、10年前に書かれた本が参考になりますしプロジェクトマネージメントでも人月の神話などIBMにおいてOS/360メインフレーム用のオペレーティングシステム開発マネジャーを経験した際の知識を基にしていますが、原著は30年前に書かれています。

でも、今でも名著だと言われているんですよね。

UNIX系の開発言語のC言語ももう1978年に書かれた
The C Programming Language”, Prentice-Hall, 1978
という本が、バイブルとされていますし、私も20歳に読みましたが、読んでから10年たっても、今でも十分に通用すると思います。
というより、これ以上の本があるでしょうか?(これより簡単な本は山ほどあります)

技術革新が早いからと言われますが、どうも、業界として若い人間を安くこき使いたい人々と、転職市場を活性化させたい企業の人々が
「技術が陳腐化するから」
といっているように思えてなりません。

日本では技術者を管理職にしないスペシャリストとして、管理職級の処遇をする仕組みがないので、年配のエンジニアに適切な処遇もできませんし、長く、技術が通じることにしておきたくないにおいも感じます。
あとは、単価が高くなるならSEなどの仕事で稼いでこいということもあるのでしょう。

いずれにしても、業界の常識を疑ってい見るのもいいのではないかと思います。

小手先のテクニックは時間と共に変化するかもしれません。
しかし、エンジニアとしての根幹を流れる哲学はそうそうかわるものではありません。

ただし、マイクロソフトに魂を売り渡してしまったエンジニアはとても苦労して、すぐに知識が陳腐化するようです。
たぶん、知識が陳腐化するのは、Windows系の開発者の人たちのことなのでしょう。
(.NETってなによ? ですな。)


一度、エンジニアの方々は冷静に技術が陳腐化しているのか考えてみて欲しいと思います。
私には、マスコミや転職会社などの技術をご存知で無い方の主張のように思えます。
(くどいようですが、Windowsの知識に関しては、陳腐化は猛烈に速いように思います。)

おやすみなさい。