ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

中国人IT技術者に関する考察

2004年11月16日 | IT・情報化・コンサルティング
今日も、体調不良であまりやる気がしないので本を読んだり、調べ物したりしてました。
歩くと足に痛みが走るので実験室に行くのも面倒だし・・・・と
中国SE関連のサイトなどを一気に眺めたのですが、個人的には将来の日本のSEはやはりヤバイだろと思っています。

中国ソフトウェア業界の実力とオフショア開発の勘所
中国のSE事情 from上海
「日本のソフト産業にもう学ぶものはない」、品質管理の専門家が苦言
アウトソーシングが破綻する!?
ベトナムはオフショア開発の“原石”
「中国での共同開発は難航した」――ミラクル・リナックス社長 佐藤武氏 
そして
馬場史郎氏のSE徒然草「しっかりしないと中国のSEに勝てない」(2004年10月18日号)を読んで、馬場史郎氏と同様の感想を持ちました。

僕が旅をしていてIT系の技術者なので目に付くのかもしれませんが、
★モロッコのカサブランカでマイクロソフトやオラクルの中上級の資格の学校のポスターがペタタペタ張ってあったり、
★スリランカのネットカフェのお兄さんがCCNA(シスコのベンダー資格)のテキストで勉強していたり、
★香港で配っているフリーペーパーにマイクロソフトのベンダー資格やMBAスクールの広告がペタペタ張ってあったりと、
日本を離れると、諸外国の人々の「能力を高めて豊かになろう!!」という懸命さに圧倒されます。
そして、ミャンマーあたりでは、親日的な国で、日本のドラマなども放送されているということもあり、日本語を話せる人も多く、理工系大卒が普通の専門性が高くない仕事をしていたりしました。

私は、本当に「しっかりしないと途上国のSEに勝てない」と思います。
そして、もし途上国の人々の方が安くていい仕事をするのであれば、彼らに仕事を頼むほうがより正義にかなうように思います。
日本人だから、日本のSEを使おうというのは、ひとつの考え方ではありますが、ビジネスですから、良いものがあればどこからでも調達する、という方が理にかなっていると思います。

ここでは馬場史郎さんが何度も訪中して印象深かった中国SEのことを簡単に紹介したいと思います。
1 目が輝いている。やる気が凄い。彼らのエネルギーに日本の若者が勝てるだろうかと、不安さえ覚えるほど。
2 中国のSEは中国人としては破格の待遇であり、エリートが集まってくる
3 SEは大卒か院卒であり、プログラマとは職種が別で、簡単にはSEになれない。
4 日本企業の新人教育以上の教育を大学や大学院で受けている
5 IT系学生の90%が英語を学習し、10%が日本語を学習。日本企業入社後半年で日常会話、1年でメールのやり取りが可能になる。
6 中国の雇用は3年契約で、一生勉強し努力し続けないと給料は上がらず、働くことも難しい
7 (引用)7点目は、IT企業の経営者が若いところ。ほとんどが30代でエネルギッシュだ。やる気もすごい。ある経営者は「我々は、SEの派遣はやらない。スキルが伸びないからだ。そんな日本企業とは付き合わない。」と明言した。これが中国のIT業界を代表した意見かどうかはわからないが、、そこには彼らが持つ夢と志を感じたような気がした。

として、「日本から3時間のところに、元気で頭がよく目を輝かせながら一生懸命努力している若者が数万人いる。それも年々増えている。 」
「中途半端な日本人SEは淘汰される」
と言っています。

僕もその通りだと思います。
体感的には日本のプログラマーとSEの下から7割ぐらいは、国際協業が可能になれば彼らに勝てないので不要でしょう。
一年目が、SEやITコンサルとして客先に行って、100万円/月です。なんて人を馬鹿にしたビジネスなど論外でしょうし、専門性が低ければ何年たっても中国オフシェアを目標価格にした単価しかもらえなくなるでしょう。
まさに、普通の小売や金融の窓口行員、能力的に平均以下のITエンジニアなどには、年収300万円時代がおそらく5年から10年以内に訪れるだろうと思います。

しかし、世界でも一部の人しか受けられない大学教育を受けた日本の人々は、自らの人生を切り開くだけの用意はされていると言っても過言ではないと思います。
日本の大卒は世界的に見たときには、弱者救済の対象であるはずがありません。
欲しいだけの年収がもらえないのは本人が悪いと思います。

しかし、逆に、全員が上を目指す世の中が素晴らしいとも思いません。
のんびりと年収300万円で生活しても、十分に素晴らしい人生だと思います。
しかし、能力も高くなく、努力も人並みでは、高い給料を望むべくもないというのもまた事実でしょうし、それは強欲というものです

私は日本のSEには頑張って欲しいと思います。
馬場史郎さんが繰り返し言っているように、現状では「顧客がかわいそうだ」と思います。

中国人SEに能力や提供するサービスで打ち勝とうという、目の輝きを持ったエンジニアが増えることを祈っています。
また、つまらない仕事しかしない、SE,プログラマ、ITコンサルが、淘汰されていくこともまた顧客のために必要なことです。そのためにも、ペースメーカーとしての中国SEは良いライバルだと思います。

日記。 他人の方は、読む価値はないです。徒然なる面倒な自分との対話 自己嫌悪

2004年11月16日 | 徒然なるまま(日々雑事)
たまに、自分が自分でいることに面倒になる。

その他大勢の一人でいたいと思うこともありながら、前に出てしまう自分。
面倒な人生を歩みたくないのに、無理に面倒にしてしまう自分
人を傷つけるぐらいなら関わらない方がましだと思いながら、人を傷つけてしまう自分
土があるような南国で生活したいと思いながら、都会の中で頭だけで働いている自分
素直に生きて生きたいと思いながら、そう生きていけない自分を感じる
心の奥底での葛藤が、将来何かをなすためのバネであるようにも感じるけど、よくわからない。

なんか、とても面倒だ。

あまり深く考えるのはやめよう。
こんなときは、ラオスかミャンマーに旅立つが一番だ。
でも、今はとてもそんな状況じゃない。
日曜日だけでとても幸せになれるぐらいだから、旅は無理だ。
だとすると神社かな。
どこかで一服お茶をたてていただいて、ゆっくりと自分と対峙したい。

まぁ、難しいことは考えずに、おやすみなさい。
本当に貧しい社会では人は自殺なんかしない。(統計的にも歴史的にもそう)
昔だって、自殺したのは貴族であって、食うに困った農民じゃない。
そんな、悩みを抱えている自分は、きっと満たされているから、考えなくてもいいことを考えるのだろう。
幸せであるということは、ときとして面倒である。

でも、やっぱり自分は幸せなのだなってのは、思う。
今日も一日幸せでした。


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  /      (    )       \ きょうも一日幸せですた・・・
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  (  ・ω・)   あしたもすてきな一日でありますように
  _| ⊃/(___
/ └-(____/
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  <⌒/ヽ-、___ おやすみなさい。
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ビッグイシュー

2004年11月16日 | 徒然なるまま(日々雑事)
僕は新宿によく出没するのですが、新宿の都庁までの道を歩いていくと、
Big Issueを売っているおじさんがいます。
この雑誌はホームレスの人が90円で買い取って路上販売で200円で売るという雑誌です。
ホームレスの仕事をつくり、自立を促すという目的でやっています。
記事も社会の周辺部をネタにしたものが多く、表紙は著名人が飾っています。

ビッグイシューで検索をして、結構blogを拝見したのですが、褒めたり、いいことだから買おうという人がいる反面、面白くないとか、裏が見えてしまうと・・・という方もいたりして、まだまだ課題はあるプロジェクトなんだろうなと思います。

ついつい、笑ってしまい、そして複雑な気持ちになるのが、ビッグイシュー行動規範です。
『酒や薬物の影響をうけたまま「ビッグイシュー」を販売いたしません。』
『ビッグイシューの販売員として働いている期間中、攻撃的または脅迫的な態度や言葉を使いません』
などが書いてあって、ホームレスの方の生活の側面を表しているようで、完全な自立は難しいなって思います。

新宿のおじさんはバックナンバーも売っていて、僕もたまにはバックナンバーも買っています。
個人的にはひきこもりやニート・フリーターに社会学的にも興味があるし、正道とされない生き方をする人々の人生の多様性にも興味があるので、僕にとってはこの雑誌は買いです。

200円ってゲームセンターでZガンダムやるのの二回分なので、すごーーく安いですしね。
そして、たったの200円の雑誌を買ってくれるだけで、満面の笑みで
「ありがとうございました!!」
と言うおじさんを見ていると、生きていくことの厳しさと、ついつい慢心しがちな自分を恥じる気持ちになります。
ビジネスをする上で自分が優秀だからうまくいくのだと錯覚して、「ありがたい」という気持ちをついつい忘れてしまう自分は、人間としてまだまだだなって思います。

僕がビジネススクールに行っている一つの理由に、将来は社会起業家と言われるようなことをしたいと思っていて、経営をしっかりと学んでおきたい、ということもありました。
ビッグイシューも様々な問題を抱えていると思いますが、走りながら考えて直していけばいいと思います。どんなことも建設的な行動をしないことには変わらないと思っているので、これからもビッグイシューを心の中で応援していこうと思いまし、日本か海外かはわかりませんが、社会の仕組みで望まずにはじき出された人々が復帰することを手助けするような仕事を立ち上げられたらと思っています。

従来型の左翼の「ホームレスを支援しろ。小泉政権打倒!!」というような狂信的な「闘争史観」では、人の世は変わらないと思います。
人を批判することではなく、何かを丁寧に積み重ねていくことの大切さを教えられる気持ちで読んでいます。

ところで、以前のblogでご紹介したDAYS Japanも安定的に発行するにはまだ定期購読者が足りないらしいです。基本的に左派論調なので少々嫌気がさして、最近購読をやめようかと思っているけど、思想こそ違え、Days Japanのように石を積み上げていく努力をする人たちには頑張って欲しいし、どうしようかと悩み中。

購読希望の方を紹介すると、その方に10月号がもらえるらしいのでご興味のある方はご一報下さい
(最近は書店にもありますが)

こんな活動を応援している僕は、新保守論者で、批判だけで何も生み出さない共産党や社民党が犬の糞より嫌い。
世の中って、簡単にはカテゴライズされないなって思います。