野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

 奥武蔵の旧道を歩く

2018-10-06 15:29:42 | 散歩

 節季も秋分の第三候となった。日差しは穏やかとなり、絶好の

ポタリング(自転車に乗った散歩)の季節となった。風もない休日の

午後はポタリングにぴったり。胸のポケットにipodを差し込んで

さて何を聞こうか。……ちょっと悩んで久しぶりに森田童子にしょうと決めた。

 童子といえばドラマ高校教師の主題歌「僕たちの失敗」が有名だが、

私はそのアルバムの中の孤立無援の歌が気に入っている。

(あれっ、一度張ったリンクが無効になっているぞ!もう一度貼りなおして

みたがダメか……。こうなりゃyoutubeで検索を)

 

 透明な悲しみとやるせない倦怠感に浸りながら、夕暮れ間近の川筋を

今日はのらりくらりと行くことにしようか。

 

 さて今回は 西部秩父線の正丸駅から刈場坂峠、丸山を通って芦ヶ久保駅までのコースを

歩いてきた。大体5時間、歩数にして3万歩ぐらいのコースだ。

 (申し遅れましたが今回からカメラはペンタックスK-70に変わりました。)

 

 駅からは299号沿いをしばらく歩き、やがて右折して林道に入っていく。

 この林道は車が少なく、快適に歩ける。道端には秋の野の花がたくさん咲いている。

 ツリフネソウ

 

 ミズヒキ

 

 ハキダメギクとは何とまぁ可哀そうな名だ。この可愛さなんだから

何とか改名できないものか。

 

 朝露にびっしょりと濡れたゲンノショウコの花

 

 この毛虫、図鑑で調べたが今のところ正体不明

 

 林道を一時間以上登ってきた。高麗川源流の碑があった。

 

 花を落とし始めたアキノタムラソウ

 

 目線に青空の青色が降りてきたと思ったら、不意に視界が開けた。

 ほぼ一時間半かかった、やっと刈場(かば)坂峠だ。

 

 ここからは山道を歩いていくことになる。

林床の白い卵型のキノコ

 

 日差しのあるところで休んでいたアサギマダラ。

 

こちらはアカタテハとセセリチョウ。

 

 

 一時間ほどで大野峠。急坂を登ると片側の斜面が切り開かれた場所に出た。

どうやらここはパラグライダーかハングライダーの基地のようだ。

 

 ナンテンハギ

 

 白石峠との分岐が見えてきた。右に行くと堂平山をぬけて寄居方面まで行ける。

 

 ノダケは地味だが見るほどに繊細で美しい花だ。

 

 イヌショウマの花

 

 このキノコ、もしかするとタマゴタケ? だったら食べられるのだが……。

 

 頭上でツリバナの赤い実が揺れている。

 

 大野峠から40分かけて丸山に着いた。頂上には最近新装なった

展望台がある。白壁がやけに眩しい。

 

 展望台の上からは奥武蔵、奥秩父の山々がぐるり360度望める。すぐ近くに聳える武甲山

があるのは南西方面。百名山には漏れたが、二百名山にはなっているはずだ。山の正面は

山頂直下まで石灰岩採掘がされている。裏側には神社があるのでまさかそこまで掘ることはない

だろう。そうなったら現在1304mある標高は一体いくつになるのだろう。

 

 視線を北に少しずらすと両神山がみえる。こちらはしっかりと百名山に入っている。

 

 展望を楽しんだ後は頂上で持ってきたおにぎりを頬張る。小休止を入れてからは

県民の森を通って下山。今回の山行、秋の花を期待したのだが思ったより少ない。

シカの食害が影響しているのかもしれない。 

 ツリガネニンジン

 

 サラシナショウマ

 

 色づき始めたマムシグサの実

 

 随分と下ってきた。」芦ヶ久保果樹公園村を抜けると、陽射しが暑く

日陰を選びながら急坂を下った。

暑い日差しの中でキラキラと輝いていたガマズミの実

 

 丸山を望むコスモス畑は咲き始めたばかりだ。

 芦ヶ久保駅に着いたのは正丸駅から5時間半後、歩数は30869歩だった。

久しぶりに足にまめをつくってしまった。

 期待していたほど花はなかったが、心伸びやかな楽しい山行だった。

 

 この辺で。