野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

硫黄岳を登る

2015-07-27 21:45:28 | 登山

 登山口桜平に着いたのは8時半少し前。既にたくさんの車が止められていたが、どうにかこうにか狭いところに車を止められた。

天気は申し分ない。まずは沢に下りそこから登り返す。

 

 書いてある文字からすると土地の境界を示す杭のようだ。

 

 道のわきにはヤマホタルブクロ、グンナイフウロ、オトギリソウなどが目につく。

 

 

 

 これは嬉しい。久しぶりにリンネソウに出会えた。尾瀬の笠が岳以来だ。

 

 リンネソウはスエーデンの植物学者と知られるリンネにあやかった名前。スイカズラ科の常緑小低木でハイマツ林の中にみられる。別名に2対の花を下向きに着けることからメオトバナやエゾアリドオシなどがある。

 

 

 登山道のいたるところで見られたシロバナノヘビイチゴ

 

30分も歩かないうちに夏沢鉱泉に到着

 

 まだまだ林道は続く。標高は2000mを越えた。周囲にはイチヤクソウやゴゼンタチバナ、キバノコマノツメなどの高山植物が多くなってきた。

 

 

 

これはトンボソウかな

 

 さらに30分ほど歩くとオーレン小屋が見えてきた。たくさんの人が休んでいる。ここからは右に折れキャンプ場を抜けていく。だんだんと登りがきつくなってきた。一時間の登りの後、やっと森林限界を抜けて稜線にたどり着いた。一気に視界が開ける。

 

平たい岩の上にクジャクチョウがいる。これも高山でしか会えない蝶だ。

 

風雪に耐え貫録を感じさせるヨツバシオガマ

 

 可愛らしいコバノコゴメグサ

 

 前方に八ヶ岳の主峰、赤岳や横岳が望める。

 

 3時間足らずで頂上。

 

遠くには南アルプスの峰々

 

ふもとの諏訪市街や諏訪湖まで見える。

 

 

 ロープが張られたその下には硫黄岳の爆裂火口が覗ける。

 

それをぐるりを回る遊歩道がある。花を開くことのないチシマギキョウが小岩にへばりついている。

 

 

コケモモ

 

 切り立った火口の反対側までやってきた。

 

 この辺まで来て、やっとお目当ての高山植物の女王コマクサに出会えた。

 

 

 

 これはイワツメクサ

 

岩の上でさえずっているのはイワヒバリ。結構近くまで寄ってきてくれる愛嬌ものだ。

 

 この後は夏沢峠まで下り、まだ時間と体力があったので根石岳に登ってから下山した。

  久しぶりの登山らしい登山を味わえた。この辺で。