ひょうい☆ドン! 1 (チャンピオンREDコミックス) 価格:¥ 580(税込) 発売日:2013-03-19 |
アレな漫画家として二次裏で大人気のたかやKiさんによる新作コミックを購入。
多分に漏れず、僕もたかやKiさんの作品は好きだったので、Amazonのお薦めに従って読んでみたわけですがー。
大外れとまではいかないまでもかなりイマイチな出来でションボリ(´・ω・`)
んー、絵と話の筋はそこまで悪くないと思うんですけど、ぶっちゃけ「かつて退魔師だった主人公の祖父の霊が、主人公の身体に憑依して妖怪退治をする」という作品の根幹に関わる要素の選択を間違えた感があります。
なんつーか、出来の悪い『ToLOVEる』を読んでいる感じなんですよね。
周知のごとく、『ToLOVEる』は作者の矢吹先生、長谷川先生の両名が「ラッキースケベの恩恵を受けるのは主人公だけでなくてはならない」という鉄則を完遂している作品です。たまに校長がエロいことしようとしてますけど、基本的に主人公のリトだけがパンツやその中身を見たり、胸や尻に触ったりしているわけです。
ところが、『ひょういドン!』では、そうではないんですよね。主人公の千尋自身もラッキースケベなトラブルを起こすんですけど、それ以上に主人公に憑依した状態の祖父がヒロインたちにガチで犯罪じみたセクハラをしまくります。これがもう不愉快で不愉快でしょうがない。
や、妖怪に襲われて昏倒したヒロインにイタズラしようとするとか、幼なじみの胸を揉みまくるとか、処女独占厨どうこう以前に普通にイヤじゃないですかコレ。しかも序盤は、そうした祖父の行動のせいで主人公が犯罪者扱いされたりもしますし、身も蓋もない話「エロさえあればいいだろ」みたいな投げやりな感じがして良い気分はしません。
ヒロインがエロい目に遭うっていうのは、大きな売りになる反面、非常にデリケートなさじ加減が必要になる要素です。
上記した『ToLOVEる』なんかは、ただ単にエロいからウケているわけではなく、そうしたさじ加減をしっかりと調整しているからこそ支持を受けているんですが、この作品を読む限り「エロさえあれば」と考えている作家さん、編集さんはまだまだ少なくないみたいですねということで一つ。
まー、最初はガッツリセクハラしていた祖父が、1巻の終盤になると覗き程度に留めるようになったあたり、わりと読者からの不満の声は挙がっていたかもしれないなと。それでもセクハラは止めようとしないので、やっぱ作品の構造に欠陥があるんでしょうけどね\(^o^)/
こういう筋にするなら、いっそのこと祖父ではなくて祖母(ロリババア)にするとか、憑依されてもラッキースケベ体質が強化されるだけで身体自体は主人公が動かすようにするとか、色々と印象を柔らかくする術はあったと思うんだけどなあ。
うーん、残念。