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シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

ダイヤルMを廻せ!

2013-12-09 | 超おもろい
昔ヒチコック劇場なんかを観たことがあったので、このブログ的にも
ヒチコック映画は既に観ていたかと思ってたけど、振り返ってみると
なんと1本も観てなかった。
「鳥」とかよくテレビでかいつまんで映像が流れたりするから、
もう既に観てしまったような感覚すらある。


なので観てみます。「世にも奇妙な物語」が第一シーズン放映当時に、
「和製ヒチコック劇場」などと言われてた頃からヒチコック映画には
強い興味があったのです。でも見る機会が無かったんだな。


さてこの映画、原題は”DIAL M FOR MURDER”。
その邦題が「ダイヤルMを廻せ!」。良い。

「回せ」じゃなく「廻せ」。
ダイヤルが廻されることで様々な人々の運命までも廻っていくのが
示唆されてるかのような言葉の力を感じぬでもない。


この時代の映画の邦題は本当にセンスがいい。
ブログ的には「大人は判ってくれない」や「博士の異常な愛情」あたりが
挙げられる。

昨今の映画では邦題でこの類の感動を覚えることはほとんどない。
残念だ。

忠臣蔵が「47RONIN」になって逆輸入される時代だもんな。





それはそうと映画。

やはりこの時代の映画は作り物でない「当時の」建物、衣装、調度、
画面に映る全てのものがむしろ新しく、実にカッコイイ。

グレース・ケリーはF1モナコGPとかやるとテレビだか雑誌だか
どこかで大抵1度は話題に挙がるので、存在はよく知ってた。
人気絶頂の中モナコ大公と結婚した後、事故でこの世を去った
伝説的な女優だと。


完全犯罪を目論む主人公、でも「ダイヤルMを廻す」までの運命の
いたずらで、物凄い勢いで計画が狂い、慌てながらも冷静に
軌道修正を図る、、、、

なんてあたりが「コロンボ」なんかの原点になってるっぽさを感じる。
そのコロンボの出がらしみたいのが「古畑」か。


結局主人公の目的は成就せず、トリックをしっかり見ぬかれた上で、
絵に描いたような「秘密の暴露」を示し、詰む。

詰んでから終劇までの雰囲気が最高だった。引きが良すぎる。
久しぶりに1人で映画観て1人で拍手した。バカみたいだろ。



ヒチコックすごい。おもしろかったです。


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