
息子夫婦が1万円近いお金払って買ったポータブル保冷温庫 ACW-620
突然冷えなくなったとかで、 修理出来ないか?と持ってきた。
しかし、車バイク ビデオデッキと
次から次へと修理や作業がやってくる♪

どれどれと背面をバラしてみると 驚くほどの糞製品、 粗悪製品の典型例みたいな品物でした。
あ~~~~~~~~!
*あくまでも個人主観で書いていますので、他の人はまた違う評価がありますので注意。
まず初めに見たのがコネクタやスイッチ類。
あれ?
これって熱による歪み。 HOT COLDの切り替えスイッチの処のインフォメーションシール歪んでいる。
この時点で大体トラブルの原因が分かる。

とりあえずバラしてみます。 銀色のでかい部品がペルチェ素子とフィン

裏蓋明けると、 まず目につくのが これですが、 小さいボードは 冷蔵庫内部の 加熱冷却フィンに取り付けられた 温度センサーに接続されています。
フィンの温度変かをここで受け、信号に変換されて白いコネクタで接続されたスイッチング電源ボードに行きます。

拡大写真がこれ、載っているチップはオペアンプで、異常温度を検出すると、スイッチング電源をオフにする機能だと思われます。 

そしてそれに接続されるのが 外部電源を DC12Vに変換するスイッチング電源。

特に変わった物でもなく、基本通りのオーソドックスなもので、 載っているチップは
LM494 パルスワイドモジュレーターでスイッチング電源の要です。
http://pdf1.alldatasheet.jp/datasheet-pdf/view/8977/NSC/LM494CN.html
冷却ファンは 中国製のブラシレスファン。

とりあえず、先ほどのインフォメーションシール歪ませていた、スイッチ部基盤を見てみます。
表は問題ないように見えましたが・・・・

裏見て驚き
「ゲッ!! 焦げている」 (
)、 しかし・・・・どこまで汚い基盤なんだろう・・・・
粗悪製品の代表みたいな感じ。
中国製の現実ですね。 しかも接着剤ごと茶色く焦げている。
尋常な熱ではない。
これって火事になる恐れが有るんじゃない???

もっとよく調べるために 邪魔な配線を一度切って、焦げをドライバでゴヂゴシ落とします。
更に、一度半田を吸い取って綺麗にする作業を行いますが・・・・

あらら・・・・・・
「ハイ! 取れてしまいました」 (爆笑)
フラックスの付けすぎで洗浄もろくにしていないだろうと思われる基盤が腐食、そこへ熱が加わったので、 パターンがめくれて取れてしまっていた。 呆れて物がいえない。 

取れたのは矢印の部分。

あ~あ! と思いますがが 気を取り直して スイッチの形から常識的範囲で配線を推測 頭の中で大まかな配線図を引いて修理を試みます。
COOLだけ動作するように、配線をモディファイ。 HOTは使いませんから。
まず赤のラインを戻し
次に黒のライン。

で、後は組み立てて元に戻し、 電源コードを接続して 冷えるかのテストをしてみました。
基盤が焦げていたので、テスト中は絶対に側を離れませんね。 これも常識です。
しかし、なんでこの基盤にはこんなに配線が来ているんだ? もしかしてペルチェ2枚重ねかと????
それとも特別なものでもついているんだろうか?
高度な制御している等とは基盤の惨状から
考えて有り得ないし、単に電圧の方向を変える?にしても、よく分からん。
このままビューティートワレ(温水洗浄便座)のO/Hに突入し、1時間ほどしてから冷蔵庫のドアを開けると。
全然冷えていない・・・・・
じゃん・・・・
ガー! 駄目か?
と・・・ こうなると一応焦げ基盤の配線を解析するしかないけど、
小さいながら面倒なんです。
と、ここまでが土曜日の作業でした。
で、月曜日はテスターを使っての作業、 一応スイッチを当たってみると、何故か? 全部が導通していて、 あれれれれ? これだと切り替えもヘッタクレも無いし、変だな~ 
整流ブリッジやら冷却ファンついたままなので、これもありか?と思いつつ 基盤の配線解析に
移行。
家のプリンターに載せて 基盤のコピーを取り、 そこから

配線を簡単に導き出しますが、どうやら こうなっている?らしい。
何かよく分からんな~これ?
ペルチェに行っている配線がBLE YEL RED BKL とペルチェの図面無いとく解らん
(爆笑)、 解るのはブリッジと スイッチ使って ペルチェへ行っている電流の方向を切り替えているみたいですね。

しかし・・・・
冷えない原因がもしスイッチの短絡? に有るのだとしたら、 基盤のパターンをカットして見ればよいことになる。 赤い線の部分をカットする。

と、他にやること出来てしまったので、このまま作業中断になりました。 残念 
カットして良ければ修理完了、 駄目ならおそらくペルチェの故障。
只のゴミとなります。
さてさて今日は火曜日、 またもや続きです。 
一応庫内のファンとか素子が動くかを確認するために、内部のカバーをバラします。
黒い矢印が 加熱冷却フィンに取り付けられている 温度センサー

基盤カットする前に電源入れてみると・・・ あれ?庫内ファンが回らない????
あれれ?となると、やはりスイッチ内部で 短絡でもしているか?
変だな~・・・・
そのため、一度 ここへ来ている配線をカット。 丁度基盤の処にダイレクトに来ている配線でしたので簡単ですね。
そして基盤のカット 
方法は簡単、カッターナイフで プリントパターンを切るだけです。 いい加減に見えますが、
しっかり切れています、接続されていなければ良いだけの事ですから。

それ終わると、庫内ファンの配線を 外部ファンの配線取り出しの処に移動して半田。
冷蔵庫作動中は両方とも回っているのでこれでも問題は無いのです。
ブリッジ壊れていると厄介だな~と思いつつ、フンフン ラララン♪


全部終われば火入れ式。
庫内、庫外の加熱冷却フィンの温度差を手で調べ、両方のファンが正常に回ることを
確認。
おお~!
両方のフィンがきちんと冷却放熱しています。
庫内はどんど冷たく、庫外は温かくなる。 COOLの状態ですね。
暫く様子をみて、問題ないことを確認します。

後は常時人のいるところで 長時間の試運転となりますが、
まあ、バカみたいに簡単な構造なので、ほぼ間違いなくこれで修理完了です。 
お疲れ! と自分に行ってみたりして
(爆笑)
しかし 最低だな~この品物
、 これで1万近いとは買った人は泣くだろうね。
普通のコンプレッサー式は10年は平気で持つ。
1年でお釈迦じゃ、たまった物ではない。
メーカーのホームページを見ると 温室効果ガス ウンウンとか書いているけどこんな製品つくっている方が温暖化になるだろ?と思ってしまう。
粗悪= すぐ故障= 買い換え=工場フル稼働=電力無駄=炭酸ガスばらまき=資源の無駄
ですから。
もうすこし何とかならんだろうか・・・・ 温暖化詐欺に絡んだ商売は 