78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎東京シャープストーリー(第2話)

2018-11-13 16:43:27 | 東京シャープストーリー

※読む順番
◎仕事上のコミュニケーションを今更頑張った話(第1話第2話最終話

◎東京シャープストーリー(序章第1話

===

【第二部:プレゼントあげちゃった】

 2018年3月。ホワイトデーを間近に控えたある日、僕は最初のプレゼントをシャープに渡した。

(僕)「あの、この間のお土産のお返しです」

(シャープ)「いやいいのに。ありがとう」

 小田急百貨店で見つけたおしゃれな入浴剤

(僕)「あの時、誕生日(2/12)とバレンタインのプレゼントを同時に貰ったような気がして(※偶然)とても嬉しかったので、どうしてもお返しがしたかったんです」

 その後の会話の流れでシャープの誕生日も聞き出すことに成功。しかし、


――4月30日――


 その日は2ヶ月もしないうちに訪れる。友人に相談したが、無理にプレゼントを渡す必要は無いのではないかと言われた。

 しかし、意中の相手の一年に一度しか訪れない大切な日を、果たしてスルーして良いものなのか。

(友人A)「そもそもお前の選ぶセンスもなあ……入浴剤って、肌に合わなかったらどうするんだよ」

 事実、それをシャープが浴槽に入れてくれたのは、渡してから一ヶ月弱も先のことだったという。

 その後も悩み続け、4月29日を迎えた。もう時間が無い。苦肉の策として、僕は友人とロフトに行き、プレゼントを選んでもらった。

(シャープ)「わあ素敵! 彼氏が喜びそう」

 翌日の職場。一輪の造花を受け取ったシャープの第一声には、無常にも“彼氏”の2文字が含まれていた。

 僕は悟った。例え人生を賭けて力を尽くしたとしても、シャープの彼氏に勝てる日は永遠に来ないのだと。

(つづく)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿