78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎いまできること、やり遂げた時、もっと自分をほめてあげてね

2013-01-31 03:36:57 | 思ったことそのまま
あけましておめでとうございます(今更)


当方128、


2013年は


ガチ小説を執筆します。




そして、『桜の舞う頃に・・・』みたいにブログに載せて自己満足で終わらせるのではなく

世間の評価を求めようと思う。

某サイトに投稿してしまう予定で、既に登録を済ませている。

いつになるか不明だが
投稿した際にはURLをここに載せる予定でもある。






既にプロットは8割方考えている。

今後時間を見つけて少しずつ書いていこうと思う。

問題は文章力だ。

「ある少女の物語」カテゴリをご覧いただければ解るとおり

長々と状況描写を書くのが大の苦手である。


たとえば他作品から引用させていただくと、
「コーヒーの香りが立ち上る中、私たちは白いテーブルに~」とか
「きれいにプレスされたワイシャツのボタンをはめながら~」とか
状況を細部まで妄想し、それを正しい日本語に起こし詳しく説明する、
そんな部分が随所に散りばめられている。
そのようにして自分の思い描く世界をテキストのみで読者に細部まで正確に伝えることこそが小説の基本な訳だが

当方にはそれが出来ない。

なので当ブログに載せている作品はト書きを最低限に抑えており
短編というかダイジェスト風な文章にしかならないのが難点。

巷に溢れる短編小説ですらもう少し細かい状況描写をしているというのに。



だが今回、そのあたりを克服した上で小説を完成させようと思う。

ここに宣言した以上、時間の許す限り逃げたり諦めたりはしない。

というか良さげなプロットが浮かんだので、出来そうな気がするのだ。



まあ……そんなの完成してから書けって突っ込みはご遠慮ください(汗
とにかくやります。



西暦2013年、
自分が昔からやってきた唯一の趣味は果たして意味があったのか

いよいよ答えを出そうとしていた。



◎真藤順丈の『地図男』を読んでみた

2013-01-13 02:55:15 | 小説30冊読破への道
仕事中の〈俺〉は、ある日、大判の関東地域地図帖を小脇に抱えた奇妙な漂浪者に遭遇する。
地図帖にはびっしりと、男の紡ぎだした土地ごとの物語が書き込まれていた。
千葉県北部を旅する天才幼児の物語。
東京二十三区の区章をめぐる蠢動と闘い、
奥多摩で悲しい運命に翻弄される少年少女――
物語に没入した〈俺〉は、次第にそこに秘められた謎の真相に迫っていく。
(裏表紙より引用)

===

今回も受賞ものです。
本作で第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、
更に『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞大賞(誤植じゃないよ)、
『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞と
2008年に3つの作品で3つの新人賞を獲得した驚異の人でもある。







※以下ネタバレ有







地図帖に書き込まれた無数の物語はいずれも「誰かに語りかけるような文体」であり、
その独特さが面白く作品世界に引き込まれる。
当方はその語りかける文章を『化物語シリーズ』の忍野メメ(CV櫻井孝宏)の声で脳内再生した(ぉぃ
まあそれで違和感無いのだからそんな感じの文体だと思っていただきたい(解りづらいわ)。

その書き込まれた物語で詳しく紹介されたのは『天才幼児』『二十三区大会』『ムサシとアキル』であり、
これら3作品を収録したオムニバス作品という見方も出来る。
『天才幼児』は短編ながら一番面白い。良い所で終わってしまっているので後日談を読みたい。
『ムサシとアキル』は切ない恋物語の長編で、これだけ独立した作品で書籍化しても良いと思う。
これら全てが地図男の考えたフィクションだというから凄い。おっさん何者だよ。

また、映画プロダクションの助監督という〈俺〉の職種も斬新で、ロケ地探し等の仕事内容がリアルに伝わり
「弱小の助監督は実は雑用仕事が多い」等の意外な事実(?)に興味をそそられた。

ただ、肝心の謎解きのオチが残念だった。
誰かに語りかけるような文体を「誰に語りかけているのか」という謎。
伏線の張り方が弱く、普通に読むだけでは解けないようになっていたのだ。
しかも平凡なオチでスッキリしない。そこで鳥肌が立つぐらいのインパクトが欲しかった。

ちなみにAmazonのレビューでは「文体が古川日出男の二番煎じ」という意見がチラホラ見受けられるが、
その御方を知らないので当方は何も気にしていない。もちろん文体は斬新に感じた。

◎日向まさみちの『本格推理委員会』を読んでみた

2013-01-06 01:18:55 | 小説30冊読破への道
冒険家の父、小説家の母、大道芸人を夢見る妹という特異な家族と暮らす「俺」こと城崎修は
小中高一貫の木ノ花学園に通う高校1年生で、
理事長木ノ花あざみの立ち上げた「本格推理委員会」の活動に強制的に巻き込まれる。
委員長桜森鈴音と楠木菜摘、そして勘だけは強い幼馴染の木下椎と共に
小等部の間で噂になっている怪談について調査を進めていくうちに本物の事件が発生し、
更に春休みに起きた事件や16年前の出来事まで絡み複雑の一途を辿る。
修は怪談や事件の真相を徐々に突き詰めていくが、
自身が招いた「3年前の悲劇」がトラウマとなり――

===

著者は処女作となった本作で第1回ボイルドエッグズ新人賞を受賞したそうで、
賞の名前こそ初めて聞いたが、受賞ものにハズレは無い法則を信じ読んでみた。

これは表紙に萌え系キャラが描かれているだけの普通の小説本として発売されながらも
本編は完全に「ライトノベル」の文体になっているのだ。
台詞が戸松遥や花澤香菜、沢城みゆき等の声で脳内変換される(マテ
これは活字で読むよりもアニメという形で観てみたかった作品である。







※以下ネタバレ有







で、肝心の内容はというと、序盤のキャラ紹介や前置きが長すぎて何度も読むのを挫折しそうになったが
1クールのアニメだと「3話」ぐらいに当たる部分から面白くなってきた。
ミステリ要素も活字だからこそ誤魔化せる「叙述トリック」も上手く活用し存分に楽しませていただいた。。

細かい部分を言うと事件はほとんど修が解決し、勘だけが頼りの椎が特に終盤で全く活かされていない点は残念だったが、
なんだかんだいって友情や家族の絆、そして「夢」もテーマになっており純粋に良かった。



ただ次は、ラノベ調ではなく普通の文体の小説を読みたい。