78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎また年を重ねてきっと思い出すあなたの影

2013-12-28 00:54:21 | 思ったことそのまま
それは裏切りなのか、必然なのか。



「予想の斜め上をいく展開」というのを

漫画やアニメで傍観するのではなく

実体験として体感してしまった。



答えの出し方は様々だが、

まさかこんな形で突き付けられるとは。



だからこそ目を覚ました。

やらねば。YYD。




◎over the REAL ~現実と向き合った先に見たもの~(後編)

2013-12-26 04:18:27 | ある少女の物語
 正解の見えない入り組んだ迷路をさまよい続け、あっという間に時は過ぎた。そして12月15日、ある一つの事件が起きた。

>昨日最悪の事態を覚悟した。それくらいのことが起きたと思う。怖くなった。この感情は久しぶりだ。今までで一番と言って良いほど「変化」を恐れている。

 その2ヶ月前にはアメーバにこんなつぶやきを残している。

>最悪の事態──それを考えていないと言ったら嘘になる。今の地位より下に逆戻りしてしまうことを。
>この店だけでも過去に約二名の強者が左遷になっている。当方はその二人より遥かに劣っている。今の地位がずっと続くとは思っていない。でもこのチャンスを棒に振りたくない。少しでも、1日でも長くいたい……

 そもそも僕は店長代理になる資格など無い人間なのだ。つい数ヶ月前まで普通に怒られていた、ただの平社員に過ぎなかった。7月には一時的な減給処分さえもあった。いつ元に戻ってもおかしくない。

「もし僕が異動になっても対応を変えないで下さい。例えば急に話しかけなくなるとか」
「何を言っているんですか。するわけないでしょ(笑)」
 事件の起きた日、思わずストレートに本音を漏らした。幸いにもその事件は処分の対象にはならなかったが、もうどうにも出来ないくらいメンタルはやられている。

>一見、安定しているように見えて、アハ体験のように目に見えない変化を繰り返しながら、少しずつ崩壊に向かっているような気がする。
>安心が欲しい。ずっと変わらないでいてくれる安心を。

 異動という変化は起きて欲しくない。だがいずれは訪れるだろう。27年間の人生で上手くいったことなど一度も無いのだから。
「お前さ、いくら頑張っても、どんなに遅くまで居ても、結果を出せなかったら意味ねえからな」
 ある日の上司の言葉も頭をよぎる。では、一体どうすれば良いのだ。



   「アハハハ、超面白い」



 答えはストレートだった。3月で辞めるストレートを笑顔で見送ること、ただそれだけである。いずれ異動になっても構わないが、せめて来年の春までは意地でもここに這いつくばってやる。
 その為にも、ストレートとのコミュニケーションを頑張らなければならない。人間が分かり合えるかもしれないという希望はとっくに捨てている。分かり合えるわけが無い。だが、そうだとしても人間と人間は言葉のキャッチボールをしなければならないのが現実なのだ。

「僕さん面白いですね」

 そして、分かり合えなくても、笑い合うことなら出来る。真剣に考え、慎重に言葉を選び、思い切って口に出した結果に得たもの、その一つ一つを大事にしたい。ソメイヨシノの蕾が膨らむその日まで。



『ただ、それを寂しいとか哀しいとか悔しいとか、そんなふうに思うんじゃなくて、わかり合いたい人とは、一生かかってつきあって、向き合っていければいい』(浜崎あゆみ)

(Fin.)

◎over the REAL ~現実と向き合った先に見たもの~(前編)

2013-12-26 04:16:25 | ある少女の物語
『どんなに絆の深い仲間でも愛し合っている恋人同士でも、別の人間であることには変わりはない。どうやってもわかり合えないことがあるのは仕方がない』(浜崎あゆみ)


――店長代理――


 その4文字がついに僕に回ってきた。本当に突然の人事異動だった。2013年9月30日付で、1年半お世話になったK店をとうとう僕は離れてしまった。アラフォー女性店長の、カピバラの居る店舗を。
「僕さんが居ないとキツイですよ」
「そうですね。色々助かっていましたからね」
 2名のK店スタッフがこう言ってくれただけでも救われた。

 そして始まるS店での過酷な店長代理生活。仕事量は2倍、3倍に増えた。店員としての業務に加え、発注量の増加、シフトの作成、売場作り、そして売上を伸ばす為のあらゆる策など、どんなに長く居ても仕事が終わらない。初期は昼12時に出勤して朝5時までかかる日々が続いた。しかし、何よりも悩んだのは他でもない、人間関係だった。

>自分という存在が怖い。自分がどう思われているか、27年の人生で今、一番気にしている。

 今まではその問題から逃げても何とかやっていけていた。だが、今回ばかりはそうもいかない。
 この物語は、人間関係という現実と真剣に向き合い、その先に見たものの一部始終である。



「ちょっと変な質問しても良いですか?」
 少女にそれを聞いてしまったのは、
「え、何ですか?」
 もう二度と会わないと思ったから。
「もしOさんの似顔絵を描いてくれる人が居るとするじゃないですか。そっくりに描いて欲しいか、可愛くデフォルメされた絵を描いて欲しいか、どっちですか?」
 2013年8月。当時そこは“ヘルプ先”の店舗、S店だった。少女には何を聞いても良いと思っていた。その僅か6週間後に正式配属になってしまうとも、店長代理というポストを与えられるとも知らずに。

 ストレート。
 常にポニーテールのカピバラとは対照的に、Oという名の少女は、勤務中以外はストレートのヘアスタイルを維持している。
「そう言えば似顔絵はどうなったんですか?」
 10月。“ストレート”は覚えていた。思い出したくも無いカピバラとの黒歴史を、傷をえぐるように聞いてくる。
 彼女は高校3年生。また女子高生。しかも彼氏持ち。今更どうしろと言うのだ。

>新しい配属先の店舗で、新たな女性との出会いもあるのかもしれない。それでもカピバラを超える存在は二度と現れないだろう。ファムファタールが、この世に二人も存在するわけ無いのだから。

 カピバラを超える存在は現れない。ストレートも例外ではなかった。
「まあ描いたには描いたんですけど、絵の完成度はとても低く、デザイン科に喧嘩を売ることになると悟りました。それでもお守りやラミネーターまで買ってしまい後には引けなくなって、何とか完成にこぎつけました」

 この似顔絵事件は深く反省しなければならない。僕はカピバラとの向き合い方を誤っていた。コミュ障の僕にも出来ること、僕でなければ出来ないことを頑張った。当時はそう思っていたが全くの勘違いだった。

――コミュ障だから絵に“逃げていた”――

 それが正解だった。しかも、その絵さえも失敗に終わったから「これは大掛かりなギャグです」と書き加えて逃げ道を作った。そんなの駄目に決まっている。何故そんな簡単なことにも気付かなかったのか。

「何歳ですか?」
 ストレートとは正しく向き合わねばならない。カピバラ以上か以下かなんてそんなの関係ない。人間が分かり合えない生き物だと思うなら、分かり合えるかもしれないと希望を抱くしかない。
「27歳になってしまいました。もうおっさんですよ」
「イヤおっさんじゃないですよ(笑)。全然若いじゃないですか」
 どのようなレスポンスをすれば良いのか。正解が分からない。
「バドミントンやったせいで小指がずっと痛いんですよ」
「この前僕さんが自転車乗っているの見ましたよ」
「いつも買いに来る小学生いるじゃないですか」
 それでもストレートはコンスタントに僕に話を振ってくる。今思えば、僕から話しかけない限り雑談を一切しないカピバラはとても楽な存在だった。僕が話したいときに話したいことを話したいだけ話す。全て僕のペースでやっていけば良かった。
「イヤ、あの、その……」
「どうしたんですか?」
ストレートは僕のペースを乱した。予想の斜め上を行く質問が予告なしに訪れ、上手くレスポンスが出来ない。
「イヤ、そんなの出来るわけないですよ」
「冗談ですよ。僕さん面白いですね」
 しかし、ストレートは何度も面白いと言ってくれた。果たして本当なのか。これまで何人もの女性に裏切られてきた。笑顔を信じても良いと思える女性はカピバラただ一人であることは前にも書いた。

>真面目天然キャラがここまでプラスに働いているのは初めてかもしれない。キャラじゃなくてほぼ素なんだが。だがそれもいずれ飽きられるときが来るだろう。それを考えると不安でならない。もうこれ以上傷つきたくない。

 高校3年生で、既に就職も決まっている。どうせ3月で居なくなる女子高生一人を相手に何故ここまで悩むのか。

(つづく)

◎【超速報】ガチ小説第一弾完成

2013-12-17 06:23:13 | ある少女の物語
『ただの女子高生』
http://fumi2.jp/ourpart128/story001

大変お待たせいたしました。
感想・批評がもしありましたらリンク先でもこのコメント欄でもどこでも書いていただければ幸いです。



<よくある質問>

Q.『COLORS(仮)』はどうしたの?
A.<S>察しろ。</S> 申し訳ございませんが今年中の完成は絶望的です。気長にお待ち下さい。
もし期待していたらすみません。

◎長い時間をかけて糸を紡ぎながら繭になる

2013-12-09 20:22:48 | 思ったことそのまま
自分という存在が怖い。



自分がどう思われているか

27年の人生で今、一番気にしている。



今までが気にしなさ過ぎていた。

だから何十人もの人に嫌われ

何人もの人に裏切られてきた。





正解の見えない入り組んだ迷路

今は壁に右手を付けて進むことしか出来ない

他に方法が思い浮かばない



本当に出口はあるのだろうか

◎『ちびまる子ちゃん』の巻末漫画「ほのぼの劇場」は絶対読むべし

2013-12-09 19:43:54 | 思ったことそのまま



日曜の18時に長年放送されているアニメとして有名な『ちびまる子ちゃん』だが、
真髄は単行本巻末の「ほのぼの劇場」にある。

本編自体が作者さくらももこ氏の実話をもとにして描かれているが、
その「まる子」が大きくなってからの実話を中心に収録されているスピンオフ的作品が「劇場」なのだ。





そして5巻に収録されている『いつか遠いところで』は、
短大2年生のももこが家庭教師のアルバイトをしていた時の話。







ももこ「ヒロちゃんが5年生になったらわたし東京いっちゃうの」

ヒロ「えっほんと? なんでー!?(中略)じゃあおれの新しいユニホームも見れないじゃん」

ももこ(そう…ごめんね………)

ヒロ「でもさ東京いっちゃうのって来年の春でしょ」

ももこ「うん」

ヒロ「じゃあまだ10月だからずっと先じゃん ももこさんまだまだこれるじゃん」

ももこ「うん…そう これるよ」





(ヒロちゃん…10月から春になっちゃうまでってすごく早いよ…………)

(おそいようでね………すごく早いよ…………)





いずれ嫌でも知ることになる現実を

読者のメインターゲットであるティーン層に教えてしまう。

そんな切ないシーンである。

そしてこの話も、10月から3月までをすっ飛ばし、一気にお別れのシーンとなる。



(あっというまに冬がきて年が明けてわたしの家庭教師も最後の日になりました)