今日は洗足池のとあるリングサイドにおりました。奥村ユカ選手（http://blog.livedoor.jp/yuka_0422/）を応援するためです。奥村選手＝ユカちゃんはＳ－ＫＥＥＰ（http://www.s-keep.net/）というジムに所属する総合格闘技の選手で、女子キックボクシングにも参戦しています。ユカちゃんとはひょんなご縁で知り合い、ブログはたまにちょこちょこ覗いていましたが試合を見るのは初めてでした。「エキシビジョンやるんでお時間あったら遊びに来てください。」とのメールがあったので、行ってみることにしたのです。会場に着くと、そこはもう人でごった返していましたが、なんとか座るスペースを確保。私にとっては嗅ぎ慣れた男臭い匂いが充満し、人の熱気でコートを脱ぎたくなるほど暑くなっていました。アマチュアの総合の試合を何試合が見ました。昔ブラジル人トップ選手から習った柔術を思い出しました。短かったけれど濃密で幸せだったあの時を。
１０試合ほどすると、ユカちゃんが登場しました。すごい人気でみんなユカちゃんに釘付けでした。スッピンのユカちゃんを初めて見ました。凛とした美しさを全身から放っていました。
試合はキックルール、相手は新人です。２分２ラウンド。あっという間の時間でした。あのユカちゃんがキックをやっている。初めて彼女もまた格闘家なのだと実感しました。
一番最初に出会った時、彼女は私にこう言いました。「格闘技しか興味がないんです。あんまり試合では勝てないけど、それが私の全てなんです。」と。私は強烈に胸を打たれたことを覚えています。本当は人を殴ることも殴られることもすごく怖いけど、格闘技でしか自分を表現できない人間。格闘技でしか生きていることを実感できない人間。彼女もまた格闘ビトなのです。休んだり離れたりしたって、格闘技を捨てることなどできない、格闘人。
試合が終わってから、彼女をこう激励しました。「ユカちゃん、お互いまだまだ頑張ろうね。俺も続けるからさ。」「今日はありがとうございました。私もやります。」これだけで充分でした。もう彼女は全身で己を語っているのだから。
