南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

ASKA(飛鳥涼)はやられちまった

2014-05-19 23:29:11 | Weblog

ASKA薬物疑惑で逮捕の報道がワイドショーを賑わせている。

どの局もどの番組も日本の一大事でも起きたかのように全て狂ったようにASKA報道で尺を満たしている。ダブルミリオンだの印税収入がどうだの似たような下世話な情報で番組が盛り上げられ、それを見る全国のB層視聴者はしばらくは同じような感想でASKAネタで盛り上がる。

一年も前からASKAの薬物疑惑は警察には目を付けられていたわけで、どの時点で逮捕に踏切り世間の話題をかっさらい国民の目を釘付けにするかという計画は念入りに進められていたはずだ。前回は酒井法子報道が同じ手法によりかなりの効果を上げたことが実証されている。

では今回のASKAは何の目隠しに利用したかというと「集団的自衛権」がらみであることは明白だ。安倍晋三の夢である戦争の出来る国を取り戻すためにはどうしてもこの集団的自衛権の問題を勝ち取らなければならない。憲法を変えて9条を直ぐにでも破棄したくてもそれは簡単には出来ない、それなら解釈という手を使い最高権力を持つ間にそれをやってしまおうとする安倍首相は手段を選ばない。マスコミを牛耳れば国民の意識を操作出来ることは分かっている。しかも都合よくB層と呼ばれる国民はマスコミの報道を鵜呑みにしてくれるわけで疑うことすらしない。集団的自衛権の論議が高まり始める頃にどうしても目玉となるワイドショーネタが欲しかった暴走政権にとってASKAは願ってもない玉だった。そして予定通りにASKAの逮捕の命令が下された。

今回の目的は出来るだけ集団的自衛権から国民の目、意識を遠退けることである。現に首相官邸前で行われているデモなど完全に消させてしまっている。特定秘密保護法と時も強制的に成立させられてしまったが、今ではマスコミも全く触れなくなり、着々と戦前の日本を取り戻す政権の思う壺である。このまま集団的自衛権の行使は容認され、石破幹事長が言う「日本の若者も血を流さなくてはならない」近い将来がくるのかもしれない。

芸能界とは面白いもので覚せい剤で逮捕されようが、大麻で捕まろうが時間が経てばみんな忘れて何もなかったことにしてくれる世界だ。現に長渕剛や槇原敬之、井上揚水たちは普通に活動しそのことに対して触れることも記憶さえもなくなってしまう世界だ。ASKAも数年後にはステージ上での笑いを取るトークネタとして逮捕された時の話を上手に使うんだろうね。政権にうまく利用されて逮捕される形にはなったけど、これだけ報道されれば自ずとASKAの認知度も上がり、今まで楽曲を聴いたことがなかった人までも聴きはじめるかもしれないし、全盛期の人気に陰りが見え始めた今、人気に再び火がつく可能性も大きい。ここ数日はネットのアクセス数、ダウンロード数は驚く程の数字が上がっているはずだ。

ASKAこと宮崎重明は僕と同じ年齢になる。というか彼とは福岡での大学生時代に時同じくして過ごした経験がある。70年代後半の博多は音楽も盛んで各大学には既にアマチュアの域を超えた学生ミュージシャンがいた。宮崎重明は第一経済大学、九州産業大学には長渕剛がいた。ちなみに僕はチューリップの財津和夫さんの後輩にあたり西南学院大学で歌を作り歌っていた。あの頃の天神にはアビーロードという名前のYAMAHAのスタジオがあり、多くのバンドやそのシンガーソングライターらが録音に使用した。そして博多で活動していた若者は当時の音楽登竜門、YAMAHAポプコンを目指していた。地区予選の福岡大会ともなるとそれは高いレベルのミュージシャンが参加した。その顔ぶれにはいつも宮崎重明やチャゲや長渕がいた。そして僕もシンガーソングライターの端くれとして彼らと同じステージでコンテストに挑戦し続けた。あのころの僕らの夢はポプコン本選会でつま恋に行く事だった。正に高校球児が夏の甲子園に出場するのが夢みたいな感覚だったと思う。しかしポプコンでグランプリを取ったら次はその上の世界歌謡祭でグランプリを取るというのがポプコンに出る人間の最終目標であった。宮崎や長渕がその夢を叶える前に、福岡大学のバンド「ホワイトハウスⅡ」が鐘という楽曲でこの賞を受賞したもんだから宮崎や長渕らにそれはそれは大きな火がついていたのを覚えている。それから78年の福岡大会で長渕の巡恋歌と宮崎の歌がグランプリをとってつま恋本選会に博多を代表して参加することになった。チャゲは確か歌唱賞を取ったように記憶している。当時の宮崎重明は一人でギターを座って弾き語りするスタイルで容姿も女の子受けするような甘いルックスだった。あの頃に2014年の出来事が分かっていたのなら「これから芸能界で成功してダブルミリオンとかやってのけて印税もたくさん入ってくるけど薬物には手を出しちゃいけないよ」くらい予言してあげられたのにね。

ASKAの今回の報道を聴いていろんな複雑な思いがある。彼が薬物に手を染めたのはトップアーチストとして音楽を作り続ける苦悩があったのからかもしれない。あんなに純粋に曲を作り成功を夢見た頃が本当は一番幸せだったのかもしれないね。僕も彼と同じように学生時代ポプコンを目指し曲を書いて歌った仲間だったけど、僕の夢はある意味では叶わなかった。しかし僕は今でも曲を作り続け歌い続けている。もちろん年齢は重ねて年は取ったけどあの頃の純粋な気持ちは今でも持ち続けている。ASKAこと宮崎重明が一日も早く復帰することを応援しています。

 

 

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
始めまして (さとし)
2014-05-24 00:45:51
始めて投稿します。いろいろと教えて頂きありがとうございました。私は、現在40歳になります。長渕さんが好きで、ルーツを探りフォークが好きになりました。飛鳥さんも本当に苦しかったのではと感じています。スーパースターの宿命でしょうか… 良さんのライブに時々行きます。本当に生き生きしています。幸せのカタチは本当に人それぞれですね!今後もブログ楽しみにしてます!
返信する
感謝 (南野島男)
2014-05-28 19:10:06
コメントありがとうございます。
これからもいろんなこと書いて行きます。
返信する

コメントを投稿