悠歩の管理人室

歩くことは、道具を使わずにできるので好きだ。ゆったりと、迷いながら、心ときめかせ、私の前に広がる道を歩いていきたい

泉石日記から(その2)

2011-08-18 21:53:51 | 言葉

昨日から探していたが、夕方になってやっと見つけた。

3月2日、寺岡精蔵という手の者が以下のように報告しているのを書き留めている。
「…京、大津あたりの下々の者たちの間では、
大塩様がこんなにも世のためを思ってくだされ、有難いことだと言っています…」

この部分は、先に読んだ『鷹見泉石ものがたり』の中で、
日記にわざわざこのように書かれていたのは、
「謀反人とはいえ、民の苦しみを自分の苦しみと受け止めた大塩はまことの武士であった」
と書いている。
日記からこの部分を見つけたいと思い、やっと探し当てた。
大塩が火を放ち決起したのが、2月19日、その後40日間市中に潜み、
町方の訴えにより捕らえられたのが3月27日であった。

泉石の日記は、天候の記録、部下の誰それが結婚した、亡くなった、家族が風邪をひいた、
付け届けがこれこれあった、というところまで詳細に書かれている。

しかし、ここまで詳細なことを、毎日自分でメモしておき、夜になって書いていたのだろうか。
誰か、部下があることないことを書き連ねておき、そこから抜き書きしていたのではないか。
そんなことを考えたが、それもかえって面倒だろう。
自分などは、メモをしておかないとほとんど忘れてしまうが、
能力のある人はこのように記憶できるのだろうか。
いやぁ、圧倒される!!


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