漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

【180点】 とは   その2

2013-11-24 07:56:24 | 本試験
 昨日の投稿で 「180点」 を具体的に想定してみて、余りの壁の高さに茫然となっているところです。(笑)

 昨日の想定では、例えば四字熟語の書取りは満点を取る(目指す)ことにしていますが、そうなると1級配当のものを 「完全征服」 することはもちろん、時折出てくる準1級以下のものもしっかりものにしなければならないことになります。

 しかしながら、ちょっと四字熟語辞典を眺めただけでも、下位級の熟語で

 【脚下しょうこ】
 【文人ぼっかく】

なんてのが出てきます (いずれも3級配当)。 正解はそれぞれ 【脚下照顧】 【文人墨客】 ですが、これらを事前に勉強せずにその場での類推で書けるかといえば、少なくとも今の私にはなかなか厳しいです。

 「180点」を意識するあまり失点を恐れれば、そうたくさんは出題されないであろうこうした問題までが気になりますが、一方で押さえるべき基本にもまだまだ穴があり、細かいことよりそっちが先だろうという思いもあって、どっちつかずになってしまいそうになります。まあ、すべてを地道にやっていくしかないという、当たり前の結論になるんですけれど・・・



 「180点」 を昨日とは別の角度から見る意味で、先日の25-2について、自己採点の167点に 「これは正解できてもよかったんじゃないか」 と思えるものを加算していくと、

 【宵衣旰食】 【遯竄】 【勤恪】 【毫毛】 【髣髴/彷彿】 【厭う】

が書けていれば 6問×2点=12点 の上積みで計179点。そう考えると、まったく手の届かないレベルというわけでもないのかな。


 まあ、あまり 「本試験での点数」 を気にし始めると勉強がつまらなくなりそうなので、適度に気にかけつつ進んで行くことにします。(笑)

【180点】 とは

2013-11-23 09:31:53 | 本試験
 以前、このブログに 「コンスタントに180点が取れるようなレベルになることを目標に、進んでいきたい」と書きました。今回の25-2で合格できたとは言え、自己採点で167点ですから、180点という目標にはもちろんまだまだで、次回以降に向けて引き続き、ということになります。

 で、「180点」 というのを今までは漠然と「9割だなぁ~」 (当たり前ですが) とだけ捉えていたのですが、目標としてより具体的にと思い、(一)~(十)の設問毎にどのくらい取っていけば180点に達するのか考えてみました。



1.満点を狙うべき(狙いうる)設問

 (三) 国字の書き取り      5問×2点=10点
 (五) 四字熟語書き取り     10問×2点=20点
 (五) 四字熟語意味       5問×2点=10点
 (六) 熟字訓・当て字      10問×1点=10点
 (七) 熟語の読み・一字訓読み  10問×1点=10点

 これで計60点。180点のためには、残り配点140点中120点が必要です。


2.9割を確保したい設問

 (一) 読み           30問×1点×9割=27点
 (十) 文章題読み       10問×1点×9割=9点

 これで1.と合わせて96点。残り配点100点中84点が必要で、ここまで取っても残りの問題を8割の正解では180点に届きません。


3.残りの問題の目標

 (二) 書き取り     15問中13問正解で 13問×2点=26点
 (四) 語選択書き取り  5問中4問正解で 4問×2点=8点
 (八) 対義語・類義語  10問中9問正解で 9問×2点=18点
 (九) 故事・成語・諺  10問中8問正解で 8問×2点=16点
 (十) 文章題書き取り  10問中8問正解で 8問×2点=16点

 これで丁度84点。1~3合計でようやく180点に届きます。


 こうして具体的に考えてみて、180点がいかに到達の難しい目標であるかが良くわかりました。上記3.をクリアするためには、今現在の私とは別次元の語彙の増強が必要でしょうし、それ以前に、その前提となる1・2をコンスタントにクリアするのも容易なことではありません。

 道は遠く険しいですが、設問毎により具体的な対策を考案しながら、地道に頑張っていきたいと思います。


合格!

2013-11-18 12:05:37 | 本試験
●● さんの 結果は以下の通りです。

検定名 :漢検
検定日 :平成25年度第2回10月27日
受検級 :1級
判定 :合格おめでとうございます。


と、いうことで、無事合格でした!
これで通算3勝2敗。以後、ずっと連続合格といきたいところです。

取り急ぎご報告まで。

【そそ・ぐ】 と 【すす・ぐ】

2013-11-17 13:59:14 | 雑記
 基本的には、 【そそ・ぐ】 は水などをそそぐこと、 【すす・ぐ】 は洗うことでしょうから、別段混同しなくてもよさそうなものなのですが、 【そそ・ぐ】 という言葉に洗う意味もあったりもして、あらためて問われると私は漢字によってはどちらだかわからなくなります。なので例によってまとめてみたのですが、よくよく調べたらますます混同しそうになりました。(笑)

(かっこ内は、「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページです。)



< 【そそ・ぐ】 と読み、 【すす・ぐ】 との読みがないもの。>

 【沃】  (1522)  準1級配当
 【注】  (1038)  常用漢字
 【澆】  (344)
 【瀉】  (655)
 【濺】  (903)
 【灌】  (248)  準1級配当
 【灑】  (556)



<【そそ・ぐ】 【すす・ぐ】 両方の読みがあるもの。>

 【雪】  (878)  常用漢字
 ただし、【そそ・ぐ】 と読む場合も、水などをそそぐ意味はなく、 「汚名を雪(そそ)ぐ」 など、【すす・ぐ】 の意味ですね。
 【漑】  (190)  準1級配当
 ただし、【すす・ぐ】 は 「必携」 のみで 「辞典」 には記載がありません。
 【洒】  (547)
 ただし、【そそ・ぐ】 は 「必携」 のみで 「辞典」 の 【洒】 の項には記載がありませんが、【灑(そそ)ぐ】 の項に、「『洒ぐ』とも書く」 との記載があります。



<【すす・ぐ】 と読み、 【そそ・ぐ】 との読みがないもの。>

 【漱】  (937)
 【滌】  (1094)
 【濯】  (995)  常用漢字


 特に 【灑】 と 【洒】 は 【瀟洒/瀟灑】 (しょうしゃ)  や 【灑掃応対/洒掃応対】 (さいそうおうたい) などのように、どちらを書いても良いとされている場合が多いと思いますが、訓読みは上記の通り扱いが違うのですね。

 と言う訳で、整理してはみたものの、余り分かりやすくはなりませんでした。(汗)

「辞典」をランダムに  その3

2013-11-15 20:17:28 | 演習問題
 引き続き 「辞典の拾い読み」 は続いています。問題形式でのご紹介、3回目です。



<語選択書き取り>

1. 才能が群を抜いてすぐれていること。
2. 汚れた空気。
3. 罪を取り調べてただすこと。
4. 神をたたえる歌。
5. 理屈ばかり並べて、役に立たない学者。
6. 前と後ろの両方から敵にあたること。 

語群 : ふじゅ  きくじん  きかく  あいふん  しょうえい  えいだつ


<故事・成語・諺>

7.【フソ】 の嚇
8.琥珀は 【フカイ】 を取らず


<四字熟語書き取り>

9. 和敬 【せいじゃく】
10.【きんけん】 力行





<解答>
(かっこ内は、1~8は「漢検 漢字辞典」初版、9~10は「漢検 四字熟語辞典」初版の掲載ページです。)

1. 穎脱  (87)
2. 埃氛  (5)
3. 鞫訊 又は 鞠訊  (290)
4. 頌栄  (752)
5. 腐儒  (1320)
6. 掎角  (271)

7. 腐鼠 の嚇  (1320)
 いやしい心をもつ者が、その心で他をおしはかって威圧的な態度を取ること。
8. 琥珀は 腐芥 を取らず  (-)
 清廉潔白な人物は不正不義を身に近づけない。不正な金や物には手を触れないことのたとえ。

9. 和敬 清寂  (479)
 主人と客が心を和らげて敬い、茶室など身のまわりを清らかで静かに保つこと。
 (4級配当)
10.勤倹 力行  (164)
 仕事に励み、倹約し、努力して精一杯行うこと。
 (3級配当)