古今和歌集 0794

よしのがは　よしやひとこそ　つらからめ　はやくいひてし　ことはわすれじ

吉野川　よしや人こそ　つらからめ　はやく言ひてし　言は忘れじ

 

凡河内躬恒

 

　 たとえあの人が私につれなくても、以前言ってくれた言葉は忘れません。

　「吉野川」は第二句の「よしや」を導く序詞であると同時に、その流れの早さから第四句の「はやく」を連想させる語ともなっていますね。

 

　2022年最初の一首も無事、ご紹介できました。
　皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。