昨日、「底辺の仕事ランキング」の事を取り上げて、「これは、『自分は選ばれた人間』『彼らとは違う』という選民意識の強い人が犯しやすいミス」なる考察をしていたサイトがあった事を紹介しました。
→ そのサイト
私は、これを書いた人は「それぞれの現場を知らないで、上っ面の情報だけで書いた。」と感じている。
確かに3K(キツイ・汚い・危険)ではあるものの、「物書きしかした事が無い人間に何がわかる?」という、部分が有る。
という事で、一例をあげたいと思う。
こちらの動画を見て貰えば、「底辺の仕事ランキング」でNo.1の仕事である、土木建設作業員が、どんなに人に誇れる仕事の一端を担っているか、理解できるはずだよぉ・・・。
【神業】余裕はたった2cm。1晩のうちに22mの橋を架けよ…絶対に失敗できない橋梁工事の裏側【DIGドキュメント×itv】
見事に、架橋工事を時間通りにこなしているけど、これって、凄い事だからねw
人間、誰でもミスはするし失敗はする。
先日も別の所で橋が落ちた事故が起きているよね。
そんな命の危険が、常に付きまとう。
しかし、この工事の例で言えば、右から作り上げて来た高架と、左から作り上げて来た高架が有り、そこにあらかじめ別に造っておいた橋をピタリと組み合わせている。
左右の高架のベースとなる部分は、地面。
正確に寸法を決めるのが難しい土の上に、土手を盛ってそれを高架につなげてきている。
そこで、2cmしか許されない誤差の精度で、左右の高架を作り上げてきているわけね。
事前の測量・左右の高架の設計値の正確さ・組上がりの製品精度・この橋の設計値の正確さと製品精度・・・。
数万近い数値が使われているだろうから、その中の1つが間違っていても、場合によっては組み合わせられなくなる。
そして、やり直しの利かない、一発勝負だよ!
失敗すれば、この橋の合わない部分を修正して架け直し、になるわけだが・・・。
左右の高架は完成しているから、手を付ける事はしないだろう。
橋は工場に持ち帰り、間違った場所を確認して修正。(それにかかる期間と作業にかかる費用が追加される)
次に、修正した橋を改めて架ける工事をするわけだから、その工事にかかる人達を再び手配して日程を決める。
当然、道路の交通整理等警察への届け出やらなにやら諸手続きを含め、全部やり直し。
当然「やり直しの為の費用」が発生するから、それは全部工事会社が負担する。
そして、失敗の責任も問われる。
考えただけで、相当なプレッシャーだよ、マジで胃が痛くなりそう・・・
(規模と業種は違うけど、週末にラインを丸々止めて一発勝負で新製品の立ち上げ、なんてよくやっていたからねぇ・・・。そこで終わらなければ、月曜からの生産ラインを止めてしまうから、プレッシャーは半端じゃなかったよ・・・(^^;))
日本の土木技術は世界に誇れると言われているけど、この様な現場で実作業をする土木建設作業員が 底辺の仕事ランキングNo.1 かぁ?
彼ら一人一人がプロフェッショナルだから、こんな大規模な工事でも、計画された予定通りに終わるんだよ。
空調の効いたオフィスに座って文字を書くだけの仕事がエリートだって思っているのなら、それは大きな間違い(- -メ)
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