Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

サンダーフィンガーを偲ぶ

2003年06月27日 | old diary
 今日僕はThe Whoを聴く。というか、The Whoしか聴かない。昨日は『The Kids Are Alright』を観たから、今日はロイヤル・アルバート・ホールかワイト島でのライヴを観るとしよう。そして、サンダーフィンガーがいなかった最初の1年間を振り返ろうと思う。

 ビートルズやレッド・ツェッペリンがそうであったように、The Whoもまた奇跡的なメンバーが揃ったバンドだった。まったく替えがきかない。ピート、ロジャー、ジョン、キースの4人でなければThe Whoではなくなってしまう。そんな風に断言できるバンドは稀だ。そして、そんなバンドがメンバー2人を失った今も前進をつづけている事実を、これまた奇跡的なことだと僕は思っている。

 ジョン・エントウィッスルは、ベースを弾きながら、同時にバンドのもうひとりのギタリストの役割も担っていた。The Whoの演奏がその他多くの3ピース・バンドみたく単調にならないのはそのせいだろう。テクニシャンなら世にたくさんいるが、ピート・タウンゼントとキース・ムーンの最強タッグと互角に渡り合えるベーシストとなると、これはもうエントウィッスル以外ちょっと思いつかない。それどころか、どうも彼の場合、バンドの中で一番「自由」に演奏していたようにさえ思う。まったくおそろしいというか頼もしいというか…。

 一番の想い出は、リンゴと一緒に来日したときのこと。Boris the SpiderとMy Wifeを歌ってくれた。僕にとっては、今のところ最初で最後の生The Who体験である。

 訃報を耳にしたときのことを思い出す。すごく驚いたし、しばらく茫然とした。その後の電話やメールのやりとり、ネットへの書き込み、えとせとら、えとせとら…。いろんなことを考えながら、その日はずっとThe Whoのレコードを聴いていた。まだジョージの死の記憶が生々しく残っていた頃だった。
 あれから1年がたってみて僕は改めて、はっきりと思う。ミュージシャンに死はないのだと。

 ところで、HMVが選んだ100人。よく見るとThe Whoのメンバーも入ってないんだよな。う~ん???