おれおれ日記

平成の快楽主義者な管理者による酒の話、現代美術の話、音楽の話、世間話をただただ垂れ流す日記。

シュマリを読む

2006-08-16 11:04:02 | Weblog
手塚治虫「シュマリ」を読む。
とてつもなくカッコイイ男の一代記。
以前は俺のうちにもあったのだが、いつのまにか紛失。今回再購入しての再読(池袋ふらついてたおかげで安値でゲット。やはり書を捨てよ!街へ出よう―しからば良き書に出会うであらう!)。
黒田清隆率いる蝦夷開拓軍という巨大権力に最後まで抗った「シュマリ」。朴訥な、徹底した正義感と在野精神、加えて一人の女を忘れられず、その幻影に悩まされるという底抜けに人間臭い男。
俺の小学生時代のヒーローはドラゴンボールの悟空でもキャプテン翼の大空翼でもなく、この「シュマリ」だったことを思い出した(ことあるごとに年少時の俺と他の小学生との享受した文化の差異を書いているわけだが、本当のことだからしょうがない。いまだにそうした周りとの違和感―根底的な考えの基盤の不和は息づいている)。
”在野で行こう。どんなにカッコ悪くてもそれは変わらない”
友人宅でシュマリ下巻を読み終え、帰路につく俺の頭のなかでは、そういったこれからの人生の指針とでも言うべきものがグリングリン回っていた(マンガに影響を受け過ぎる、俺の悪い癖)。そんでもって電車に乗ると、疲労困憊然たる、今のところ夏休みという極度に社会的な休息期間を与えられて仕事から解放された状態の親父たちの面々(だんだん文章がモブ・ノリオ風になってきてる、あぶないあぶない)。そのうつろな目の集合体―全てに興味を失ったような―を見てると、手塚が描いたシュマリの目が眼前に蘇ってくる。
”在野で行こう。ハンターになろう”


こうして、在野精神を鍛えられつつある俺なのだが、いわゆる在野=反社会=周縁=アンチテーゼたる精神が、今や精密に細分化された構造をもつ「社会」という超巨大勢力に(便宜的に「社会」と名づけたが、これは正確な名称ではない。村上龍が「限りなく透明に近いブルー」の最後で描いたような、巨大な黒い鳥のようなもの、個を摩滅させる不可効力の権力、が今言うところの「社会」)だんだん凌駕されつつあるのを見るのは忍びない。
フジロックなんかやめてさ、まずい焼き鳥を出す屋台にでも飲みに行こうよ。

と言ってみる。
朝から酔っ払っている夏休み男のくだらない能書き。

ミュージックラバー賛歌(キタキタキタキタキタキタキタ!)

2006-08-14 09:13:41 | Weblog
自己発電的に踊るやつと、他人に突き動かされる形で踊るやつ。
決定的に違う。昨晩、クラブフロアの中心にいて感じたこと。

昨日も無理して深夜渋谷の街に繰り出したのだが、やはり動くこと=考えること=得ること。いろんな情報や感情や思惑が飛び交っており、そこに身を晒し、オープンソースとなる。交感。してきた。やはり得るものは多い。

昨日得た具体的な情報:
http://www.metamo.info/fuji/index.html
キタキタキタキタキタキタキタキタ!

嗚呼愚民政策、替え歌、友人の日記に触発されて3

2006-08-09 22:15:06 | Weblog
極左の母親を持つと、結構いいこともある。
うちの母親はくだらないTV番組や低俗雑誌を見ると、すぐ「これも愚民政策の一環か…」などと言ってため息をつくのだが(そういえば、そんなことを日々思っていてよく鬱病にならんものだ。今度コツを聞いてみよう)、俺にもまさにその癖は受け継がれている。
最近はくだらない雑誌などからも自分に有益な情報を抽出できる術を得ているので、あまり気になってなかったら…うわー!!!!!!!!!!!っていうぐらい巷に人間をバカにさせる情報がありふれるようになっててビックリした。愚民政策という観点から見るとこれはすごい。もう修復不可能。
こういう情報の大洪水に呑まれる一番の被害者は年端もいかない子供たちとか、これから生まれてくる無垢な新生児たちとかなんだろう。健全な子育て(ここでまた、健全な子育てという命題で俺はつまづく。こうした世の中にあって健全な子育てとはなんだ?)をするには世俗から隔離するのが一番いいんじゃないかなんていうヤマギシズムにも似た危ない考えさえ浮かんできてしまう。
嗚呼、愚民政策。
言っとくが、俺は絶対バカにはならない。

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以前どこかの誰かがあるコラムにて
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昔は流行歌、と言っても一年に1~2曲しかなくて、ヒットチャートなんて年中同じ顔ぶれだった。レコードを買う金などなく、友達から借りて聴いて空で歌えるぐらいに憶えてしまう。そんでもって同じ曲が頭のなかでグルグルしてたもんだ。その曲に飽きると、違う歌詞と入れ替え、”替え歌”として面白おかしく、同じ曲を二重にも三重にも楽しんだ。
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という文章を読んだ。
とても好きな話で、これにまつわって思うこともあったのでいつか書こうと思っていたことを今書く。

今の子供たちって替え歌というものを歌っているのだろうか。

子供を持っているわけではないのでよくわからないんだが、”替え歌”という子供独特の文化は廃れてしまっているのだろうか?もし、問題なくこうした文化が継承されているなら、今から30代に突入しようとしているおっさんには嬉しいんだが。継承されてないとすると…。悲しい世の中になったと言わざるを得ない。ブルーコメッツの「森トンカツ~」のレベルの替え歌はもう生み出されないのか…。

音楽には、そうした杞憂をこえる力があると確信しているんだが。そうであってほしい。

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友人の日記に触発されて:浅野いにおについて。
友人から借りた「素晴らしい世界」を読み終えた。2回目。今回印象に残ったのは、「私たちには時間が無いんだから」の台詞。高校生がいうんだよな。

言えてる。


奇妙なヤンキーと一日過ごす

2006-08-07 13:15:39 | Weblog
ここでいうヤンキー(=G)とは、田舎の不良のことを指しているのではなく、本来の意味の「アメリカ人」のこと。

土曜の夜、友人の経営しているバーで、俺とGは出会った。フリースタイルのヒップホップMCをやっているとのことで、音楽の話やらなにやら、不思議と話が弾み、朝まで酒を飲み交わすことになった。で、夜があけると、G「俺は今京王プラザホテルに泊まってる。一つベッドが空いてるから来るか?」―俺「もちのロン!」という成り行きに。ケツを掘られるんじゃねえか、などの不安もあったが、好奇心が勝って遊びに行くことにした(それにしても、俺はよく外国人に「俺の部屋に来い!」と誘われる。外国人にとっては気安い顔なのかもしれない)。

部屋は京王プラザホテルの上から2番目の階。駅~ホテルまでは歩いて行けないこともないがタクシー。薄々感じていたことだが、多分すげえ金持ちなんじゃないか…その印象は当っていた。親父さんはいろんな商材を手がけているインポーターのような仕事している会社の社長。20歳のGはその手伝いみたいなことをして世界中を飛び回っている。で、しばらくは日本に拠点をおくことにしたみたいだ。あ、ちなみに出身はラスベガス。

まあ、結局俺はケツのバージンを守り抜き、普通にビールで再び乾杯して、午後にはチェックアウトとのことだったので軽く仮眠。昼には自宅へ帰ろうと思っていたのだが、妙に人懐っこいその奇妙なヤンキーと行動をともにすることに。で、なんと支払いの時に人生で始めてブラックカードというものを拝謁。もう2度と見れないだろう…。つーかほんとにあるんだ、ブラックカードって…。ちなみに世界で1000人ほどしか持ってないそれを、ここの家族は父、母と2枚所有しているらしい。

で、「どこか適当に東京散策でもするかー」という具合になったのだが、とりあえず向かった新宿駅で古くからの親友にばったり遭遇。そいつが海に遊びに行くとの事だったので、便乗する事に。湘南は江ノ島に向かい、昼間からガブガブ飲酒。そういえばこの弱冠20歳のヤンキーは、朝起きぬけにヘネシーの極小ボトルを2本一気してた。んでもって一日中抗鬱剤をガリガリ噛んでいるようなやつなのだ。浜辺で座っていても「うわー島が動いてる」とか「ホライズンが揺れてるよー」とかメチャらり。そんなジャンキーだけど頭はすげえキレルやつで、会話はめちゃくちゃ楽しかった。その後もヘリを呼んで帰るとか(ほんとに出動要請してたから凄い。海辺の駐車場に停める予定だったのだが、騒音が問題だとの事で許可が下りなかった。ちなみに、Gの家庭ではヘリでの移動は珍しくはないとのこと)、カラオケでラップしたいとか、金持ちならではのわがままが続いたが、とんでもなくファンタスティックな夜を過ごせた。多分本当にヘリが迎えに来て、新宿のスカイスクレイパー群までひとっ飛びしていたら俺はもうなにがどうしてこうなってもどうでもよくなり、多幸感に満ち満ちた虚無感に襲われていたことだろう。危ないところだった。

この体験をもとに一本短編でも書こうかなと思っている。

サプライズは日常の隣にある。呼び寄せるのはそいつの力量次第。
なに言ってんだ、俺は。

読み返したが、ひどい文章だ。
でも、手を加えずにこのまま脱稿することにしたい。

すごい雑誌だ。しかも無料。

2006-08-04 13:02:28 | Weblog
前にも書いたが、いろんなメディアに目を通すようにしている。
そこで、お勧めの雑誌。
「早稲田文学」

別に、俺の出身校が冠だから薦めているわけではない。
R25と対極にあるような、うげーマニアックな内容。で、もちろん読んで有意義。
今回も、大塚英志の論調は的を得て痛快だったし(本当にこの人の話はおもしろい)、モブ・ノリオは大阪アングラの話に花を咲かせるし、小川洋子はちょっと危ないやつなんじゃないか、と思わせるし。

いい雑誌だ。
見かけたら手にとってみることをすすめる。

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最近、会社に弁当を持って行って、西新宿のビル街の広場みたいなところで食べるのだが、周りにいる若手リーマンの姿を見て、「ああ、こいつらと一緒には絶対働けないな」とつくづく思う。尊大な話だが、本当に思う。自ら自分を囲んでしまう。
そんなこんなで、俺のキャンパスライフもうまく行かなかったのだろう。

これについては、また書く。

夏休み10日間

2006-08-02 12:36:34 | Weblog
もらえるので、とりあえず

①映画を観る(何本という設定はあえてしない)
②エヴァンゲリオンを観返す
③キャンプに行く
④今まで買ったレコードを整理する
⑤フリーマーケットで小遣い稼ぎ
⑥気になっていた漫画を読む
⑦文章を書く
⑧今までの自分の集めたレコード総ざらい的なDJをする

などで、有意義に使いたいと思う。
あ、あとゲド戦紀観なきゃ。
悪評高いけど、ほんとにつまんないのか????