ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

音楽・本・映画・サッカーなど興味の趣くままに書いていきます。

3/21のランニング

2006-03-22 22:26:22 | ジョギング
一昨日、LSDの後に息子のサッカーチームの親子サッカーで走り回り太腿はパンパンの状態だったが、
更にコンディションを落とすために90分のLSDに挑む。

確かに太腿はきつかったが、気持ちよく走れた。
今までは60分を過ぎると膝に痛みが走ってきつかったが、
ここのところの練習の成果か、膝の痛みが起きるポイントが10分以上遅くなっている。
60分を過ぎてから体が軽く呼吸も安定してきて、体が前へ前へと行こうとする。
こんなことは今までなかった。
太腿の筋力強化に取り組んできた成果が現れてきて素直にうれしい。

考えてみると2年前の今頃は膝に水がたまって満足に歩くこともできなかった。
去年も相次ぐ怪我で一年を棒に振ったことを思うと、ここまで復活できたことは本当にうれしい。

今日の距離:14キロ
タイム:90分01秒

震度0/横山秀夫

2006-03-22 22:05:07 | 
晴れのち曇り。

神戸で震災が起きたあの日、県警の警務課長が失踪した。
県警幹部の失踪を縦軸に未曾有の大災害を横軸に、県警という巨大組織に関わる人たちに俄かに動揺が走る。

警察という組織は我々一般人からするとベールに包まれていてよく分からない組織だ。
それでも地方の県警のトップである本部長には、本庁である警察庁のキャリアが赴任するというのはよく知られた話だ。
中央から天下りしてくるキャリア官僚と地元のノンキャリアとの確執。よくありそうな話ではある。
物語の主題としてはごくありきたりの話ではあるし、その確執の様子が言ってみればかなり下世話に描かれている。

物語の展開としては思わぬ方向に向かうのだが、それも一読してしまうとさほど奇異な展開とも言えない。
わざわざ大震災を物語に沿わせる意図もよく分からないし、何か中途半端な印象を受けた。

しかし逆にこのステレオタイプな設定ゆえに、物語の喜劇性が際立っていたように思う。
キャリア官僚の右往左往振りは喜劇そのものである。或いは著者の意図はそういうところにあったのかもしれない。
つまり、権威に守られたように見える警察組織も案外喜劇的な茶番に溢れているのだということ。
確かに昨今の警察のあきれた不祥事を見ているとさもありなんという気はするのだが。

3/19のランニング

2006-03-19 23:50:09 | ジョギング
昨日に続いてLSD。2日間連続の2日目はいつも疲れが溜まっていてしんどい。
呼吸も乱れがち。
今日は何も考えずに走った。ただ苦しいだけのジョギングだった。
まあ、そういう日もある。

今日の距離:11キロ
タイム:68分01秒

WBC準決勝 日本対韓国

2006-03-19 23:05:56 | スポーツ
99%ないだろうと思われた日本の準決勝進出。
メキシコの驚異的な執念の粘りによって棚から牡丹餅のように日本にもたらされた準決勝の切符。
準決勝はメキシコのためにも頑張って欲しいと思っていた。

ここまで圧倒的な強さで勝ち残ってきた韓国。一次リーグから一度も負けていない。日本にも2戦2勝だし自信をもって臨んでくるだろう。
一方の日本は後がないところから辛くも勝ち残ってきており、チームの置かれた状況はまったく対照的である。

実力も拮抗しているであろう両チームにとっては、一発勝負を戦う上でのメンタリティの強さが勝負を分けるポイントになりそうだ。
そういう意味では、4強に残り兵役免除が発表された韓国に対して、
その韓国にイチローをして「今までの野球人生で最も屈辱的な負け方」をした日本は、今度こそ雪辱を果たしたいと燃えているはずで、
試合に入るメンタリティとしてはこれもまったく対照的である。

日本には一度死んだ身でもあり、もう何も失うものはないという、いい意味での開き直りがあったと思われる。
闘志と開き直りが程よい緊張感と冷静さをもたらした日本に、メンタルの上でアドバンテージがあったのではないか。
上原の気迫と落ち着きにはそんな感じがよく出ていたと思う。
それでも韓国はいいチームである。試合は拮抗して6回まではスコアレスの展開となった。

しかしこれは1点勝負かなあ、ミスしたり失投したら苦しくなるだろうなあ、と思っていたところで
このシリーズ、調子を落としていた福留が代打で送られる。その福留がツーランホームランを放った。
王監督の采配が見事にはまり、韓国にとっては手痛い失投である。
これで、韓国のキム・ビョンヒョンは緊張の糸が切れて続く小笠原に死球を与えてしまう。
ここからこの回一挙5得点と畳み掛けた攻撃はあっという間だった。
アメリカ戦での不可解なジャッジによる敗戦、韓国戦での屈辱的な連敗でたまりに溜まった鬱憤が一気に吐き出された瞬間だった。
ここまできたらもう、決勝でも持てる力を存分に発揮してキューバにも勝って欲しい。

それにしても自然に沸き起こる観客席の歓声がすごく良かった。
日本のプロ野球のあの鳴り物入りの応援がないほうが、野球は楽しいという気がするのだけど。
観客席からもベースボールの楽しさが伝わってきた。

もう一度この舞台で見たいと思っていたイチローも三安打一打点としっかりと仕事をしたし、決勝が本当に楽しみになってきた。

J1第3節 FC東京対清水エスパルス(調布・味の素スタジアム)0-1

2006-03-19 22:16:11 | サッカー
晴れ。

毎年エスパルスとの対戦は楽しみである。
あのサンバの応援が本当に楽しそうでエスパルスの応援にだけはついついこっちも乗ってしまう、というのがあるわけです。
だいたいウラをとるとかタメを作るとか(サッカーの話じゃないよ、リズムの話)、ポリリズムとか大好きなんですよね、私。
生まれ変わったらエスパルスのサポーターになろうか知らん(笑)。
それはさておいて。

清水は前節の新潟戦での東京の弱点をしっかりスカウティングできていたのではないかというような試合内容だった。
守備意識が高く前線からのプレスが効いているので、東京はしっかりとボールを収めきれないままに、ボールを奪われる。
一方で東京はポゼッションの意識は強いのだが、そこから何をしたいのかという共通の理解を欠いていて、
連動した動きがないので横にはパスを廻していても縦へは行けない。
そのあたりは前節から修正できていない。
味方がボールを持ったらスペースを見つけて一斉に走り出すという、
本来の東京の良さが完全になくなっていて中盤と前線が間延びしたままずるずると後ろに下がってしまう。

そもそもボランチが高い位置でボール奪取をしたらパスを廻しながらラインを上げていき、左右のSBを経由して前線に当てる。
そのときには2列目3列目がペナルティーエリアに飛び込んでいく・・・。
というようなサッカーをガーロはやりたいんじゃないのか。
なのに、両SBが攻撃的に前に行くことができていないのでサイドを使った展開がまったくない。
ポゼッションとは名ばかりの横パスやバックパスばかりで、ゴールの気配がまったくない。

去年までの縦への早い動きを基盤としつつも、局面によってはパスで崩していくというのが今年のコンセプトのはずで、
東京本来の縦に早い戦術とポゼッションがトレードオフの関係にはないはずだ。
そのあたりの戦術の不徹底というか、迷いが判断を遅らせて動きを遅くしている。
ポゼッションに行き詰ったら、今度は前に放り込むだけのサッカーではあまりにも芸がないではないか。

とにかくスペクタクルのないサッカーなのだ。
例え負けたとしても観戦者がわくわくするようなシーンが何度かでもあれば、ある程度までは満足もできるだろう。
負けたけど十分楽しかったし次勝てればいいや、と前向きにもなれる。
しかし結果はともかく内容もないのであれば、それは退屈な90分を過ごしたことになってしまう。
結局、今日楽しかったのはエスパルスのサポーターの応援だけだったということか。

ガーロ戦術が浸透していくには今しばらく時間がかかるようだ。
今しばらくはぐっとこらえて見守っていくしかあるまい。

3/18のランニング

2006-03-18 10:01:18 | ジョギング
晴れ。

今日は1時間のLSDを行う。ちょっと肌寒い朝だけど、i-podで好きな音楽を聴きながらジョギングするのは最高に気持ちがいい。

だいたいいつもLSDのつもりで走り始めてもついついスピードを出しすぎるので
今日はとにかくゆっくりペースを変えずに走ることを心がける。
呼吸もフォームも乱れずにジョグできるスピードが75秒/km前後なので、そのペースをキープして走る。

体が温まって呼吸が安定してくるとどうしてもペースアップして前へ前へと行きたくなるのをぐっと我慢して、とにかくゆっくりとペースを刻む。
それでも、30分過ぎから左足の膝の上と右足の膝全体に痛みが出始める。
膝が硬い感じ。
ここ最近、膝に痛みが出ないようにスクワットにかなり真剣に取り組んでいるのに、軽めのジョギングで痛みが出るのがちょっとショック。
なかなかうまくいかないものだ。

今日の距離:10キロ
タイム:61分17秒

イチローという選手

2006-03-16 23:28:46 | スポーツ
イチローという選手に対する印象はあまり良くなかった。野球選手としての完膚なきまでのスマートなプレーと文句ない実績。
10年に一度出るかどうかの大器であることには違いない。
ただあの孤高のたたずまいにはどうにも違和感があった。感情を押し殺し、知的でクールでマスコミにもほとんど口を開かないイチロー。
同じ大リーガーとしてはマスコミの取材にも律儀に応じる松井秀喜のほうが印象は数段良かった。

しかし、ここ最近のイチローを見ていて、少しずつその印象が変わってきたように思う。
松井が日本代表入りを拒んだのに対して意外にも(少なくとも私には意外に感じられた)代表入りを決めた頃から、
イチローの表情には多彩な変化が現れてきた。
特にオリックスのキャンプに参加した頃からは次第に饒舌にもなり、取材にも積極的に応じている姿を幾度となく見ることになる。

キャンプで一緒になった清原にもイチローは野球への熱い思いを語って意気投合したようだし、
日本代表というものにある種の矜持を持って向きあっているように感じた。
ことによるとそれは、彼がリスペクトしてやまない王監督の下で野球できることと無縁ではないのかもしれない。
そして、彼はしばしば日本球界の将来についての憂いを語るようにもなっていたという。

実はイチローは案外熱い男なのだ。何かを意気に感じられる男なのだ。
それは今日の韓国戦に負けた後に彼が本当に悔しそうに吼えたことからも伺える。
聞けばイチローはちばあきおの野球漫画「キャプテン」の大ファンなのだそうだ。
それも熱いキャプテン、イガラシに最も惹かれているのだとか。
不可解な判定で米国に負けた後、イチローは選手を集めて食事会を開いて結束を誓ったのだという。
イチローのキャプテンシー、それはふがいないマリナーズで安打記録に挑んでいたころの孤高の姿とは対極にある。

フォア・ザ・チームに徹しているイチロー。
今や感情を押し殺すことなく自分を鼓舞している彼を見て、彼が日の丸をつけてプレーする姿をどうしてももう一度見たくなった。

3/16のランニング

2006-03-16 22:34:08 | ジョギング
晴れのち雨。

今日は前半をジョギング、後半1キロ弱を90%で走った。
息が上がった。午後右足首に鈍痛を覚える。
ちょっと無理しすぎたかな。

今日の距離:3キロ
タイム:16分04秒

3/14のランニング

2006-03-15 23:16:30 | ジョギング
晴れ。

昨日のランニング記録になってしまったが、昨日の朝は冬に逆戻りしたような寒さでちょっと堪えた。
寒いと怪我をしやすくなるので要注意である。

今日の距離:3キロ
タイム:16分48秒

黒い輪/ヴィヴ・シムソン、アンドリュー・ジェニングス

2006-03-14 23:42:33 | 
先ごろ閉幕したトリノ・オリンピックでは日本の金メダルは荒川静香の1個に終わったのだが、
そのフィギア女子のメダル授与式に現れたのがサマランチ前IOC会長だった。
テレビを見ながらこの人まだいたんだと思ったのだが、実は今もIOCの名誉会長だということは知らなかった。
柔和な顔のこの老人がオリンピックの裏側で暗躍していたというのはわりと有名な話で、
私のような事情を知らない一市民でもそういう黒い噂は耳にしていた。
そんな金と権力にまつわるオリンピックの影の部分をあぶりだしたのが本書である。

72年の血塗られたミュンヘン大会は記憶にない。おぼろげに覚えているのは76年のモントリオール大会だ。
ソ連のアフガニスタン侵攻で日本を含む西側諸国がボイコットしたモスクワ大会はまったく見ていないので、
私がオリンピックを意識してはじめて見たのは、逆に東側諸国がボイコットした84年のロサンゼルス大会からだ。
そしてこのロサンゼルス大会こそがオリンピックが商業化路線を目指して肥大化を始めた最初の大会であり、
サマランチが隠然たる力を発揮し始めた頃と重なる。
つまり私が知っているオリンピックはサマランチによるコマーシャリズムに彩られた金権五輪路線そのものである。

本書ではIOC会長のサマランチとアディダス社のホルスト・ダスラーを軸にオリンピックが金と権力に翻弄され、
政争の具と化していく様がかなり赤裸々に描かれていく。
オリンピック招致を巡るIOC委員の買収工作、ドーピングの問題、肥大化するコマーシャリズムと莫大な放送権料。
オリンピックが決して崇高な理念とは相容れない次元で語られていくのだ。
誇張したレトリックと監訳者の広瀬隆が語るようにバイアスのかかった挿話があることを差し引いても、かなりの真実を含んでいるだろう。
そして広瀬隆のあとがきによれば、そのサマランチとダスラーの背後に黒幕たるべきオリンピック貴族が存在するというのだ。

最後はなにやらマフィア映画のような結末ではあるが、華やかなオリンピックの裏にあって、
巧妙に隠されている知られざる世界があることを、オリンピックが終わったばかりの今、知っておくのも悪くはない。

オリンピックには今もって隠然たる力が働いているようだから。