ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

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J1第2節 アルビレックス新潟対FC東京(新潟・新潟スタジアム)2-0

2006-03-12 12:55:12 | サッカー
アウェイ新潟戦はNHK-BSでテレビ観戦。

前節川崎に6-0と大敗してしまった新潟がどう立て直してくるか。
一方の東京は今期初のアウェイ戦が新潟ということで、難しい試合になるのではないかという気がしないでもなかった。

やはり新潟はホームで無様な姿は見せられないということで、気迫のこもったプレーをしてきた。
まだまだ発展途上の東京のポゼッションを崩すには、前線から積極的にプレスをかけてボールを奪ったらサイドを使って裏にボールを送るという、
カウンター主体のまるで去年までの東京のようなサッカーをしてきた。

一方の東京は茂庭が一対一の局面ではきっちりと攻撃の芽を摘み、
増嶋も矢野にマンマーク気味につきながら果敢にボールを切って無難にこなしていた。
苦しい展開ではあったが流れは必ず変わるはずだし、前半をスコアレスで乗り切ったことで、何とか後半に期待をつなぐ。

しかし、後半も流れは変わらなかった。
問題は中盤と前線との距離である。完全に間延びしたところを新潟が人数をかけてプレスしてくるので、パスをカットされる場面が目立つ。
おまけに前線の3人の動き出しが悪いのでパスの出しどころがなくて、横パスやバックパッスばかりで完全にノッキングを起こしていた。
1点目も2点目も不用意なパス回しを奪われたり、ちょっとした判断の遅れによるミスからの失点である。
ボールを持っても、それを持ち続けられるほどまだ器用ではない。

こうなると東京は分が悪い。引いて守りを固められるとどうしても崩せないのはここ何年も課題となっている点だ。
サイドが攻めあがってロングボールを使って局面を打開しようにも、出足の早い寺川や鈴木慎吾に押し込まれて徳永もノリオも前に行けないばかりか、
ボランチも専守防衛で攻撃の起点にならない。

もうひとつはポゼッションの意識が強すぎて、臨機応変にペースを変えるという狡猾さとか器用さに欠けている。
単調なサッカーなのだ。
遅攻は速攻があってこそ活きてくるのではないか。動かない、走らない、攻めのアイデアもないサッカーでは何もできまい。
ここ数年来でもワーストといっていいサッカーではなかったかと思う。

気持ちをしっかり立て直してきた新潟に最初から負けていたような展開だったと思う。
新潟は圧倒的なホームのサポーターに後押しされて鈴木慎吾、寺川、エジミウソンの動き出しが早かったし、
中野や梅山のディフェンス陣もはつらつとプレーした。
きっちりとした全員守備が機能すれば新潟のカウンター攻撃は活きてくる。
とにかく完敗である。

課題ははっきりと浮かび上がってきたし、まだまだ始まったばかり。
この時期にこういう負け方をしておくことをひとまず前向きに捕らえておこう。
この1週間でガーロ監督がどうやって立て直してくるか手腕に注目したい。