ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

音楽・本・映画・サッカーなど興味の趣くままに書いていきます。

VOICES from FIFA World Cup

2006-05-31 08:10:43 | 音楽
晴れ。

普段この手の企画ものには殆ど触手が伸びないのだが、前回日韓大会のアンセムがとにかく耳に残ったので、今回は早めに聞いてやろうということで買ってみた。
しかしやっぱりちょっと微妙な内容。ドイツ大会の公式CDだというのに、アメリカのアーティストが非常に多い。

Billy JoelやMichael Jacksonは言うに及ばず、なぜ2006年のワールドカップElvisの「Allways On My Mind」が選ばれたのか?
極めつけはBarbra Streisandの「Woman in Love」。こうなるといったい何を選曲の基準にしたのかさっぱり分からない。
決して1曲、1曲が悪いと言っているのではない。
なぜ、これらの楽曲がFIFA公認のアルバムに収められたのかよく分からないし、
これらのアメリカン・ポップスがワールドカップの雰囲気にマッチするようにはどうも思えないのだ。
開催国ドイツのミュージシャンや作曲家をもっと多用しても良かったと思うし、
サッカー発祥の地イギリスや、南米の楽曲、出場しているアジアやアフリカの国々のミュージシャンを起用しても面白いものができたのではないかと思う。
トリノ・オリンピックの開会式のときも感じたことだが、音楽になると勢いロック、
それもアメリカの曲ばかりが採用されてしまうのは、ちょっとなあ、と思う。

公式アンセムはドイツのポップシンガー、Herbert Gronemeyer feat. Amadou & Mariam の「Celebrate The Day」。
さすがにドイツのアーティストを起用してきたが、これもまた微妙な曲。
高揚感とかキャッチーなメロディという、祭典にマッチした曲調とはちょっと言いがたい。

どうにも中途半端な作りばかりが感じられる内容だった。

横浜へ

2006-05-29 22:24:45 | 
横浜に出かけた。
年に一、二度中華街へ飲茶に出かける。
実家の母が子供たちの運動会を見に上京しているため休みを取り、振り替えで休みになった子供たちをつれて横浜へと出かけた。
中華料理が大好きで中華街で食事をしてから腹ごなしにあちこち散策する。

例によってお腹いっぱい食べた後、今日は山下公園からシーバスに乗って赤レンガ倉庫へと向かった。
もう初夏といってもいい陽気で、Tシャツ一枚でも海風が心地よい。

赤レンガ倉庫の前にはサッカー日本代表の大きなテントが昨日から開設されていて、
歴代のユニフォームの展示や選手たちへのメッセージをドイツまで送ってくれる企画などを催していた。
ワールドカップ開催中はいろいろなイベントも計画されているそうである。
そして、スポンサーのキリンがドリンクの販売もやっていて、"サムライブルー"というオリジナルのカクテルを飲んでみた。

ワールドカップも開幕まで2週間を切ってようやく盛り上がってきたようだ。

5/28のランニング

2006-05-29 22:08:04 | ジョギング
曇り。

本当なら今日は今日は山中湖一周マラソンのハーフの部に出場予定だったが、子供の運動会と重なって出場を断念した。
せっかくなので同じ距離を同じ時間に走ってみようと思っていたのだが、午前中は雨だったので、やむなく午後から走った。

しかし、この間傷めた左膝の調子が芳しくなく大事を取って10キロで切り上げた。
体のキレ自体は決して悪くなかっただけに残念だ。
膝の裏側というより表面に近いところところなので疲れが溜まっているだけだと思うが、
コンディションを下げないようにケアしていかなければいけないので注意が必要になってくる。
ちょっと憂鬱だが仕方ない。

今日の距離:10キロ
タイム:59分15秒
5月の走行距離:95キロ
累計走行距離:469キロ

4TEEN/石田衣良

2006-05-28 09:22:02 | 
雨。

東京・月島。銀座を抜けて築地本願寺を横に見ながら勝鬨橋を渡ると月島である。
古くからの下町でもんじゃ焼きのメッカとしても知られている。
一方で月島は最近はいわゆるウォーターフロント開発で高層マンションが立ち並ぶ新しい街でもある。伝統と最先端の暮らしが同居する月島。

この月島を舞台に青春のとば口に立っている4人の中学2年生。
4人の友情を軸にさまざまな事件が絡んでいく。
中学時代というのはもうそれだけで退屈でやるせなくてつまらなくて、欠乏感とか脱出願望に支配されていたように思う。
だから、ここに出てくる中学生たちの気分を懐かしく思い出す。

それにしてもこういう中学生は現実にはいない。
こんなに成熟していて友達を思いやれる中学生はいない。
もしこんな友達がいたなら僕の中学時代ももっと楽しかったに違いない。

この物語の重要な要素として、目立たないがきちんと描かれている東京の風景がある。
4人の中学生たちを通して、希薄とも言われる東京の四季がきちんと描かれていて、著者の東京という都市への愛情が伺える。

この中学生たちがこのまま大人になっていくことはないということを、もういい歳をした大人の僕は知っている。
だから、この一瞬の少年たちの輝きはなおのこと眩しいのだ。

5/25のランニング

2006-05-27 09:06:44 | ジョギング
雨。

相変わらず膝の調子はいまいち。
子供とのジョギングなので何とかあまりダメージはないが少し不安が残る。
モチベーションが上がらない。

今日の距離:3キロ
タイム:18分51秒

GOAL!

2006-05-26 07:00:52 | 映画
曇り。

まもなくワールドカップが始まるが、それにあわせて「GOAL!」という映画が公開される。
実在するイングランド、プレミアリーグのクラブ、ニューキャッスルを舞台に、
メキシコ移民の貧しい青年がトップチームで活躍するようになるまでを描いたサクセス・ストーリー。

知人に試写会のチケットをいただいたので、サッカーの練習帰りでボールを持ったままの息子を連れて観に行った。
ストーリー自体は至極まっとうなサクセス・ストーリーで、
目新しい要素は何もないのだが主人公の演技、とりわけ生き生きとした目が良くて、引きこまれた。
また、実際のプレミアリーグが舞台となっており、スタジアムの雰囲気などは臨場感たっぷりで興味深い。

誇張はあるものの、プロサッカー選手の世界の裏側も垣間見られる。
また、ニューキャッスルをはじめとしたイギリスの美しい町並みなどが空撮を多用して撮られており、映像はかなり美しい。
ベッカム、ジダン、ラウールがちょい役で出演しており、そうしたおまけもまたファンにはたまらないだろう。
多分にワールドカップを意識した作品であざとさもあるけど、
スポーツものの王道のストーリー展開でもあり、カタルシスとしては見て損はないと思う。
息子は字幕だし、練習で疲れて寝てしまうかと思ったが、かなり集中して最後まで見ていた。

国家の品格/藤原正彦

2006-05-24 21:46:38 | 
曇りのち雨。

著者の藤原正彦氏は新田次郎の息子なのだそうだ。読むまで知らなかった。
図書館に予約していたが、ベストセラーでようやく私の番が回ってきた。

こういうことを言う親父がひとりぐらいいてもいいんじゃないか。
確かにここ数年、アメリカの独善的な価値観の押し付けには辟易していた部分がある。
京都議定書を批准しなかったあたりから、自分達の論理の楼閣に篭るアメリカの姿を何度も見せ付けられてきた。
大義の戦争だったはずのイラクだって、肝心なところで歯切れの悪さを残している。
一方で市場原理主義とも揶揄される市場ルールにはアメリカの押し付けがましさを感じる。
そしてそのアメリカにべったりと寄り添って言いなりの日本。

欧米に比べれば伝統的に日本には倫理や情感に対する美学があったはずである。それが著者が主張するところの武士道に通じていく。
日本人が本来持っていた道徳意識の高さや慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠といった武士道の精神はもっと世界で評価されるべきであると。
経済を背景とした日本のプレゼンスが世界の中で相対的に薄れていくなかでのあせりもあるのだろう。
日本はいつも金だけで、その金が出せない日本は世界中で軽んじられているのではないか。
であれば、日本が日本たる所以である、高い倫理性や文化的な水準の高さで世界に評価される国になっていこう、
その意味で孤高の存在であることは悪いことではない。
・・・とまあ、ある意味で論調はかなり保守主義的だが、もっと日本人よ自信を持っていこうぜ、と取れなくもない。

ただ、著者自身が数学者であるからか、数学の学問的価値にはかなり水を引いているきらいがある。
一方で、門外漢である経済学を始めとした社会科学の分野に対してかなり冷淡なのが、
ちょっと鼻につくし、感情的なところがにじみ出ている。

日本人の多くが忘れかけているものをもう一度取り戻そうという主張自体には共感すべきものもあるし、
昨今の日本の風潮を考えると、こういう主張の本がベストセラーになる日本は、まだバランスを保てているという気はする。

5/22のランニング

2006-05-23 21:04:36 | ジョギング
今週末は山中湖一周ハーフマラソンの予定だったが、子供の運動会と重なってしまいあえなく断念。

かわりに一人で本番同様ハーフを走ってみるつもりだ。
今日から練習を再開したが、週末の疲れからか左膝の皿の裏側に痛みがある。
しっかりとケアして週末に備えたい。

今日の距離:3キロ
タイム:18分00秒




21世紀のマラソントレーニング/前河洋一編著 石井好ニ郎 鈴木彰 山内武 山本正彦共著

2006-05-23 20:58:26 | 
曇りのち雨。

市民ランナーとしてもうずいぶん長いこと走っているが、私はいわゆるランナーズクラブに所属したことがない。
たまたそういう縁にめぐり合ってこなかったというのもあるが、ランニングというスポーツが純粋な個人競技であるということもある。
いつでもどこでも気ままに走ってきた。一方で自分の経験と勘だけに頼ったトレーニングはいつだって自己流。
練習の方法論がいつも同じなのでいつも同じところで行き詰まってしまう。
キャリアだけはそこそこ長いが思うような実績が上がっていないのは、客観的な立場で助言してくれる指導者がいないこともあるだろう。

そんな私のランニング・ライフの中で頼りになるのはやはり書物による指南である。
本書はしばらく前に買って置いてあったのだが、最近だいぶ走行距離が伸びてきて壁が見えつつある中で改めて紐解くことになった。
21世紀に入り、マラソンが高速化していく中でスポーツ科学に基づいた実践的なアプローチによるトレーニング方法はいまや常識となっている。

特に面白かったのが、高橋尚子選手のランニング・フォームが従来の常識を打ち破る新しいスタンダードになりつつあるというところだ。
私の走り方は典型的な従来型なので、この新しい走り方にトライしてみようと思う。
どちらかというと競技者向けのかなり高度な内容もあるが、今後のトレーニング方法に活かせそうな練習方法などもある。
今週末は出場予定だったハーフマラソンに出られなくなったが、家の近くで同じ距離をトライしてみるつもりだ。
この本で得た知識の幾ばくかでも実践できればいいのだが。