晴れのち曇り。
神戸で震災が起きたあの日、県警の警務課長が失踪した。
県警幹部の失踪を縦軸に未曾有の大災害を横軸に、県警という巨大組織に関わる人たちに俄かに動揺が走る。
警察という組織は我々一般人からするとベールに包まれていてよく分からない組織だ。
それでも地方の県警のトップである本部長には、本庁である警察庁のキャリアが赴任するというのはよく知られた話だ。
中央から天下りしてくるキャリア官僚と地元のノンキャリアとの確執。よくありそうな話ではある。
物語の主題としてはごくありきたりの話ではあるし、その確執の様子が言ってみればかなり下世話に描かれている。
物語の展開としては思わぬ方向に向かうのだが、それも一読してしまうとさほど奇異な展開とも言えない。
わざわざ大震災を物語に沿わせる意図もよく分からないし、何か中途半端な印象を受けた。
しかし逆にこのステレオタイプな設定ゆえに、物語の喜劇性が際立っていたように思う。
キャリア官僚の右往左往振りは喜劇そのものである。或いは著者の意図はそういうところにあったのかもしれない。
つまり、権威に守られたように見える警察組織も案外喜劇的な茶番に溢れているのだということ。
確かに昨今の警察のあきれた不祥事を見ているとさもありなんという気はするのだが。
神戸で震災が起きたあの日、県警の警務課長が失踪した。
県警幹部の失踪を縦軸に未曾有の大災害を横軸に、県警という巨大組織に関わる人たちに俄かに動揺が走る。
警察という組織は我々一般人からするとベールに包まれていてよく分からない組織だ。
それでも地方の県警のトップである本部長には、本庁である警察庁のキャリアが赴任するというのはよく知られた話だ。
中央から天下りしてくるキャリア官僚と地元のノンキャリアとの確執。よくありそうな話ではある。
物語の主題としてはごくありきたりの話ではあるし、その確執の様子が言ってみればかなり下世話に描かれている。
物語の展開としては思わぬ方向に向かうのだが、それも一読してしまうとさほど奇異な展開とも言えない。
わざわざ大震災を物語に沿わせる意図もよく分からないし、何か中途半端な印象を受けた。
しかし逆にこのステレオタイプな設定ゆえに、物語の喜劇性が際立っていたように思う。
キャリア官僚の右往左往振りは喜劇そのものである。或いは著者の意図はそういうところにあったのかもしれない。
つまり、権威に守られたように見える警察組織も案外喜劇的な茶番に溢れているのだということ。
確かに昨今の警察のあきれた不祥事を見ているとさもありなんという気はするのだが。
実際はそうでないことを
願いたくなります。