橋本治とナンシー関のいない世界で

「上野駅から夜汽車に乗って」改題
とうとう橋本治までなくなってしまった。
平成終わりの年にさらに改題してリスタート。

昨日に続き、朝日新聞「がん おひとりさま2 就職した矢先 再び告知 2」を読む(追記あり)

2016-01-06 13:39:09 | がん徒然草

昨日に引き続き、朝日新聞で全五回で連載されている「おひとりさま、突然がん告知 そのとき仕事は」の連載第2回目を読んだ。

朝日新聞「がんおひとりさま2 就職した矢先、再び告知

今回の記事で、手術前には抗がん剤はやってないことがわかった。さらに、部分切除のようで、ステージ1だから、もちろんリンパ節廓清もやっていないようだ。ただ、再発防止として飲み薬と注射による抗がん剤と放射線を当てたそうだ。そのせいで、だるさやめまい、吐き気などの副作用に悩まされながらハローワークに通ったとある。

その後、彼女は再就職するも上司から「腕が上がらないとはんこも押せないな」などとパワハラ発言を食らい、2ヶ月で職を失い、その後、再就職するも、また子宮体がんが見つかって、子宮と卵巣、卵管の摘出を宣告されてしまう。

今回言いたいのは、「ステージ1でこの治療をやるか…?」ということである。そして、ステージ1程度の人なら、治療後のこんな不幸を背負い込む事などないはずだ、ということである。

私の考えからすれば、ステージ1の乳がんで、手術はしたとしても、再発防止の抗がん剤と放射線治療をやったことが間違いだったとしか思えない。この術後の治療さえやらなければ、彼女は副作用もなく、手術跡の回復を待って、特に体調不良も無く、仕事に向かえたはずである。「腕が上がらないとはんこも押せないな」と上司にパワハラ発言を食らったというが、彼女はリンパ節廓清もしていないのだから、腕がむくんだりする事もなく、上がらなくなるはずなど無い。だとしたら、上司の発言は副作用で体調の悪そうな彼女の姿を見ての反応であるか、まったくの無知故の妄言である。そんな彼の発言は許される物ではないが、もし彼女に副作用がなく、元気に仕事が出来ていれば、こういう反応もなかったかもしれないのである。

抗がん剤や放射線が免疫力を下げる事は誰もが認める事実だと思う。分子標的薬などをのぞく一般の抗がん剤はがん細胞以外の身体の中の細胞も殺してしまう(カテーテルで局部に流す方法などもあるらしいが、それはまだよく知らないので、除きます。また、分子標的薬でも副作用が無いわけではない事はイレッサの例でも知られている)。正常細胞とがん細胞とどちらが先にやられてしまうかのチキンレースが抗がん剤治療だ。手術だって身体を切るわけだから、人間にとってはダメージ。そんな体力の弱った女性の身体に抗がん剤を入れたら、さらに免疫力は下がるに違いない。

健康な人の身体の中でもがん細胞は日々生まれ、免疫細胞によって、日々消されている事は、近年、知られるようになっている。だとしたら、せっかく、手術で腫瘍をとった後に、なぜ、またあえてチキンレースをせにゃあかんのだ…?

がんの直接的な原因は不明だが、物理的精神的ストレスが加わる事ががんの原因といわれることから、体力や免疫力を含む自己治癒力が衰えた時にがん細胞が増えるだろうことは容易に考えられる。だとしたら、転移の無い患者が腫瘍をとった後くらい、体力回復に努め、自分の免疫力を賦活し、自らの力にがん征伐をまかせてもいいのではないか。

抗がん剤と免疫力、がん細胞を殺すスピードは抗がん剤のほうが早いとしても、その副作用による体調不良がストレスとなり、免疫力を下げたとしたら、抗がん剤をやらない時と変わらなくなってしまうのではないか。もしくは、より免疫力が下がり、かえって悪い結果になる事もあるのではないか…?

6ヶ月後に子宮体がんが発見された彼女の場合、ストレス続きで、がんが出来やすい体質になっていたのではないかとも考えられる。そこに、抗がん剤や放射線というストレスをあたえ、免疫力を下げるものが降って来たため、かえって子宮にあったがんの種が増殖し始めたのではないかとさえ思える。このへんの因果関係は証明する事ができないので、そうではないと批判されるかも知れないが、彼女が手術後に、抗がん剤や放射線治療をやったことで、その後の副作用で体調不良に陥った事は事実であり、それによって、次の職場でも嫌な思いをさせられる事になったのも事実だと思う。

手術だけしていれば、けろっとしていたであろうステージ1の人にその後の不幸を背負い込ませたのは、もちろん、その後の職場の上司の無理解なパワハラ発言もあるが、この場合は、必要ない予防の為の抗がん剤や放射線治療をしたからだとしか思えない。

私自身、乳がん再発し、原発とは反対側の腋の下のリンパに腫れがあるという状況ながら、おひとりさまで、フリーランスの不安定な仕事で、実家のローンも抱え、貯金も無く、税金や年金や国民健康保険料に追われながらも、こんなに偉そうにブログを書いたり、平気に日々暮らしていけるのも、上記のような必要ない治療にお金使う事などないと気づいたからで、もし私がそれに気づいていなかったら、今頃、どうなっていたかと思う。もちろん、治る可能性もなくはないが、多くの場合、副作用に苦しみ、仕事は出来なくなり、実家はとり上げられ、両親の少ない国民年金と生活保護で、たいした治療も出来なくなり、死を待つしかなかったのかもしれない。

そう考えると、本当に神様に感謝せずにはいられない。私はまだまだ元気です、っつうか、食養生で10キロ痩せてスリムになって、地下鉄の階段駆け上がれるようになったし、食欲はあるし、カラオケに治療と称して通い詰めたり、まあ楽しくやってます。あ、仕事しないと怒られる・・・(汗)。

今一番心配なのは、3月以降も今やっている仕事(番組)が続くかどうか。終ったら、もうがんの本でも書くしか、私に道はないのであった。とほほ