ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

五目炒飯

2020年11月22日 | 料理したで

 世に腹立たしいことはたくさんある。料理を趣味とする者、特に中華を調理するのが好きなご仁にとって、小生もそうだが、家庭用のガスレンジほど腹立たしいモノはないだろう。
 今の家庭用ガスレンジには、SIセンサーがいやでもついていて、こやつが勝手に火力を弱める。いい調子で高火力で炒めモノをしていたら、知らぬ間に弱火になっておる。
 紅蓮の炎を噴き上げつつ中華鍋を振るって炒飯をつくる。見果てぬ夢である。かようなマネは高火力の業務用レンジが必要だし、それだけのガスを供給してもらおうとすれば大がかりなガス配管の工事が必要だ。
 果たせぬ夢を追ってもせんなきこと。なんとか工夫してそれなりの中華料理を調理しよう。
 小生は炒飯専用にひと口コンロを持っておる。これならSIセンサーが付いてないから、火力が勝手に弱まることはない。でも、そこから出てくるガスは同じである。どうするか。鍋ふり厳禁である。炒飯というと盛大に中華鍋を振るって飯が宙を舞う、というのをしたいだろう。あれをぐっとがまんする。鍋は振らない。鍋はレンジに乗せたまま。鍋の温度が下がらないようにするのが肝要である。
 鍋を振るということは、鍋の底が火から離れるということ。すると鍋の温度が下がる。だから鍋は絶対降らない。じっとさせておく。鍋の温度が下がらないというわけ。飯を攪拌するのは中華おたまではなくヘラをつかう。おたまだと飯粒が壊れる。で、できたのがこの五目炒飯だ。たぶん、そのへんの中華料理屋には負けてないはず。