ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

8月の家族たち

2024年05月07日 | 映画みたで

監督 ジョン・ウェルズ
出演 メリル・ストリーブ、ジュリア・ロバーツ、ジュリアンヌ・ニコルソン、ジュリエット・ルイス

「まるで家族みたいだ」「家族どうぜん」こういうと「家族」はいいなあ。仲良く、助け合うモノだと思うだろう。おかあさんがいる実家に帰るとほっとする。が、しかし、この映画は家族はそんなもんではない。家族はいがみあい、すれ違うもんだ。実家は戦いの場だ、と、いうことを教えてくれる。
 おかあさんは癌を患っている。口が痛いので常に不機嫌で薬中毒。おとうさんはアル中。そのおとうさんが失踪する。最悪の事態となる。
 おかあさんには娘が3人いる。長女は夫と別居中。次女は近所に住んでいる。三女は自分勝手。
 久しぶりに三姉妹と親戚が、オクラホマのおかあさんの家に集まった。めちゃくちゃ暑い夏のことである。
 この三姉妹は、茶々、お初、お江の浅井三姉妹に劣らぬ、クセが強くただもんではない。さらには、おかあさんがこの三姉妹を凌駕するクセが強い。
 ともかく主演のメリル・ストリーブが強烈なおかあさんを怪演。口が悪く傲慢不遜なこのおかあさんは、いろんな映画でいろんなおかあさんを観てきたが最強の部類に入るだろう。そのストリーブのおかあさんを受けるのがおかあさんと同類のジュリア・ロバーツの長女。愉快な映画ではないが、強烈な印象を残す映画だ。