『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

いわき市暮らしの伝承郷 その10

2007年03月18日 | 歴史
 いわき市暮らしの伝承郷の民家ゾーンで、
一番初めに私たちを迎えてくれるのは、
旧川口家住宅(いわき市指定有形文化財)だ。
この茅葺き家屋はかつて、
いわき市内郷御厩町の宿場町に建っていたもので、
建造されたのは今から100年以上前の明治時代の初期といわれている。

 この家では代々、醤油の醸造を生業としていたため、
その作業のために使われた土間がとても広く、
その一部には「通り露地」といわれ部分があり、特徴となっている。
また、軒先が「せがい造り」という工法で造られているのも特徴的だ。

暗褐色に煤けた柱や梁などは、とにかく太く、どっしりとしていて、
圧倒的な威圧感をもってこちらに迫ってくる。
また、この家の庭先では、季節になると、
白色の侘び助(わびすけ)がどこまでも清楚で、凛とした花を付ける。
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