『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

いわき市暮らしの伝承郷 その1

2007年03月09日 | 歴史
私は福島県いわき市で、日々の暮らしを送っている。
私のお気に入りスポットといえるものは、
いわき市内にたくさんあるが、
そのなかのベスト・スポットといえば、
やはり、いわき市暮らしの伝承郷ということになる。

暮らしの伝承郷に行くと、なぜかホッとする。
心が伸びやかになる。
 
暮らしの伝承郷は平成11年7月にオープンした市立の民俗学博物館だ。
学習管理棟の中には、常設展示室や企画展示室などがあり、
また、自然の地形をそのまま生かした広い敷地の中には、
いわき市内各地から移築された伝統的な茅葺き民家が5棟建っている。

5棟の民家が建っているエリアは、
当時の農村風景全体の復元を意図したもので、
田や畑、馬小屋、木小屋などもあり、
暮らしの伝承郷に一歩足を踏み入れると、
今から約100年以上も前の江戸時代の末から明治時代の初めに
タイムスリップしたような感覚にとらわれる。
 
また、暮らしの伝承郷では、民家の庭先や道沿いなどに
多くの種類の植物が植えられており、
季節の移り変わりを敏感に感じ取ることができる。
今の時期は梅や椿、菜の花などが特に見事だが、
和紙を作る際の原料となるミツマタの淡い黄色の花もひと際、印象的だ。
ところで、いわき市内の遠野地区や内郷地区などでは、
かつて、このミツマタを原料に盛んに和紙が作られていた。
「磐城和紙」というブランド名を冠された和紙は、
江戸時代、大変な人気を博し、広く用いられていたという。
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