販売店も望む「早く新機種発表して!」
902iシリーズがいまだ売れている。今回は首位に「P902i」、2位に「N902i」、5位に「SH902i」、7位に「D902i」と、トップ10圏内に4機種もランクインした。
902iSシリーズの登場により新規価格が1万円ほどに値下がりし、割安感も出た2005年12月発売の902iシリーズだが、旧機種が9月末になってもランキングの上位を占めるほど売れている現象は、やはり盛り上がりに欠ける傾向だと言わざるを得ない。
なお、702ixシリーズ各モデルも8月末より発売されている。2006年9月末現在の新規価格は2万円ほど。前人気が高いモトローラ製端末「M702iS」「M702iG」はまだ登場していないが、このシリーズもやや割高と思われているせいか販売数には繋がっておらず、TOP10圏内には入れない結果となっている。同時期に発売(9月1日)された「FOMAらくらくホンIII」は今回4位と順調な売れ行きを見せていることを考えると、反応の鈍さがやや目立つ。
ドコモの次期主力モデル「903i」シリーズは近日の発表が予想されている。先手を打って発表し、すでに販売され始めたKDDIの2006年au秋冬モデルとは異なり、「番号ポータビリティに向けて気合いを入れたいのはやまやまなのですが、強くプッシュできる商材が(まだ)ないのです」と某店の携帯売り場店員が嘆いていたのが印象に残るが、10月に入ってどういった動きを見せるのか注目したい。
初登場1位の「W43S」、長期人気の予感
先手を打って新モデルを発表したau。今回、9月14日発売のソニー・エリクソン・モバイル製端末「W43S」(写真)が初登場1位を獲得した。
2位には前回1位だった京セラ製端末「W42K」、3位に「ウォークマンケータイW42S」、4位に日立製作所製端末「W42H」、5位にカシオ計算機製端末「W41CA」がランクインした。au端末の場合は、秋冬モデルの登場直前から1世代前の2006年夏モデルも1円(新規)で販売(W42K、W42H、A5521K、W33SA IIなど)する店舗が多く見られ、これら端末もランキング上位に入る結果が出ている。
2006年au秋冬モデルの中でも前人気の高かったW43S。夏モデルのW42Sは初登場1位を獲得後、2006年9月現在も常にランキング上位に位置するほど支持を得た端末だが、W43Sは果たしてどのくらいユーザーの支持を得るだろうか。次回以降のランキングに注目していきたい。
なお、W43S以降の秋冬モデルは21日に進化したワンセグ端末「W43H」と望まれる機能をバランスよく搭載する「W43CA」が発売された。これらも前評判が高かった端末であるため、次回のランキングでどの位置に付けてくるか楽しみだ。
意外と売れた、705SH+iPod nanoのセットパッケージ
「705SH」と「905SH」が相変わらず強いボーダフォンの販売ランキング。新端末の発表を控えているドコモと同じく、ボーダフォンも発表間近と予想されている。
さて今回のサプライズといえば、「705SH スーパーボーナス+iPod nano」のランクインが挙げられる。705SH スーパーボーナス+iPod nanoは新iPodシリーズの発表と同時に発売された新iPod nano(2Gバイトモデル)と705SHをセットにしたパッケージだ。
購入には同社が9月に開始した新たな割り引きサービス「スーパーボーナス」の加入が必須となる。iPod nano新モデルと、もともとボーダフォンでは人気のある705SHとの組み合わせであり、iPod nanoの新規購入予定と705SHへの機種変更予定のタイミングがちょうど合ったユーザーも多かったのだろうか。
ITmedia D モバイル:初登場1位の「W43S」、長期人気の予感
DoCoMoのランキングの顔ぶれにはあまり変化がなかった。一番躍進したのはFOMAらくらくホンⅢだろう。4位まで順位をあげていて、シルバー向け端末というニーズが完全に定着したと言えそうだ。
DoCoMoはいまだに秋モデルを投入できない状態だ。auに対抗して一日も早く発表したいところだが、当初の予定では秋モデルは手薄な状態なので、すぐには対応できず、慌てて903iシリーズの発表を前倒ししようとしているところなのだと思う。それまでは既存のモデルを値下げしてauに対抗するしかないのではないかと予想する。
auは初登場のW43Sが前評判通りいきなり首位になった。薄型ボディと2.7インチワイド液晶、多彩なイルミネーション機能などが人気のようだ。ただし、気になる点はカメラにAFがついていない点だ。W43Sの王座がずっと続くのかどうかはしばらく見守る必要がありそうだ。
ソニーのW43SとW42Sがベスト3に同時に2機種も入るのは珍しいかもしれない。これが一時的な人気に終わるのか、しばらく人気が持続するのかも注目したいところだ。
今後上位を狙えるのはW43CAあたりだと思うが、W41CAの後継機種とは違って、カシオの中ではWINのエントリー機という位置付けのため、W41CAよりも厚くなってしまった点が気になる。値段の安さで人気が出るか、ボディが分厚くなってしまった点とマイクロSDカードが受け入れられるかがポイントとなりそうだ。
ボーダフォンのランキングははやや動きがあった。705SH+iPod nanoがいきなり初登場8位に、プリペイドのV210SHが9位に入った。
これでベスト10中7機種がシャープ、残り3機種が東芝となり、ますますシャープ一辺倒になりつつある。このままでは、NECやサムスンばかりでなく東芝までもボーダフォンを見捨ててしまいそうで心配でならない。こんな状況では松下の再参入も流れてしまうのではないかと不安になるくらいだ。(といっているそばから705Pが発表になって一安心。)
さらに見逃せない点がPDCの頑張りだ。V502TとV210SHは順位を上げ、V604SHとV403SHは先週と変わらずとPDCが健闘している。これは相変わらずPDC需要が根強いという証拠ではないだろうか?
ソフトバンクが一年半後にPDCの新規受付を終了するアナウンスをしたにも関わらず、その需要は減少するどころか、徐々に盛り上がろうとしている。この事実をソフトバンクがどのように受け取るのだろうか?ソフトバンクがユーザーの声を尊重するのか、それとも無視して3G一辺倒にしてしまうのか?ソフトバンクの今後の戦略が気になる。
順位 | NTTドコモ | au | ボーダフォン |
1 | →(1) | P902i | 初(-) | W43S | →(1) | 705SH |
2 | →(2) | N902i | ↓(1) | W42K | →(2) | 905SH |
3 | ↑(5) | SH902iS | →(3) | ウォークマンケータイ W42S | ↑(5) | V502T |
4 | ↑(8) | FOMAらくらくホンIII(F882iES) | ↑(5) | W42H | →(4) | V604SH |
5 | ↓(3) | SH902i | ↓(2) | W41CA | ↓(3) | 803T |
6 | ↓(4) | N702iD | →(6) | W44T | →(6) | 904SH |
7 | →(7) | D902i | ↓(4) | A5521K | →(7) | V403SH |
8 | ↓(6) | FOMAらくらくホンII(F881iES) | ↓(7) | W33SA II | 初(-) | スーパーボーナス+iPod nano(705SH+iPod nano) |
9 | ↑(10) | D902iS | ↓(8) | A5517T | ↑(11) | V201SH(プリペイド) |
10 | ↑(11) | N902iS | ↑(11) | A5522SA | →(10) | 904T |