謎の日常

 「観光」に”感動”などといった余計な”感情”は必要ない・・・
 ただ”事を終わらす”とだけ考えれば良い・・・

断念!!(アルジェ・アルジェリア)

2006-02-28 01:27:00 | 1stミッション 北アフリカ
 「ただ時を待つ」

 という行為は、中々に苦痛である...

 アルジェに到着してから既に1週間...

 観光は近郊も含めてたった4日間でもう終わっている...

 ここで待っていた理由は、

 「リビアビザ、取得可能かどうかを本国に照会する為だけ」

 であった...

 そして今日、リビア大使館に行ったら、約1時間待たされて

 「パスポート」

 と言われる...

 (期待しちゃうじゃないか...)

 しかし結果は...

 「×××...」

 待った甲斐もない..、

 日本大使館からのレターのほかに、リビア人からの招待状までいるらしい...
 この為だけにリビア人をナンパしまくる気もないし、そもそもリビア人の友人等、この先、一生必要とすることはないだろう...

 でも、出せないのなら...

 それならそうと...、そして...

 『勿体』つけずにとっとと言ってくれればいいのに...、

 「時間の無駄だった...」

 「...」



 まあ、落ち込んでばかりはいられない!

 こういう時こそ「プロフェッショナル」として『決断をスパッとする時』である。

 『リビアビザは断念』

 これがいさぎのいい「男の身の処し方」である...



 あとはもう一回

 「チュニジアでトライ!」

 だ...




 ん?
 潔くないって??
 未練たらたらだって...???
 男らしくないですと...!???

 知ったことか...!!

恐るべきは..団体日本人..!(ティパザ/アルジェリア)

2006-02-24 01:34:55 | 1stミッション 北アフリカ
 本日は世界遺産のある街「ティパザ」へ首都のアルジェから日帰りで訪れてきた。

 公共バスで1時間、ティパザのバス停で降りてさらに10分...

 遺跡そのものはローマの遺跡などに別段興味があるわけでも詳しい訳でもないので良いのか悪いのかを人に伝える事など出来はしないが、そこで出会ったものはこの「プロフェッショナル・デューク東城」をもってしても予想が出来なかっただけに驚愕させられた...


 遺跡の中を歩いていると何故か日本語が耳に流れてくる、そのまま歩いていくと20人ぐらいの集団が...、一様にご年配の方々で、その内我慢できなくなりその中の一人に話しかけてしまった...

 聞けば去年からツアーが再開されたらしくそれで訪れているとの事らしいが...



 それにしても

 「何故、アルジェリアに...?」

 この疑問は時間が足りずに聞くことが出来なかった...



 確かに世界遺産も多いし見所には不自由はないのだろう。しかし老後にツアーとはいえ来る場所なのだろか?おそらく金額はヨーロッパツアー等に比べれば破格に高い筈だし、快適さも及ぶべくものではないだろう...、それに情勢は落ち着き始めているとはいえ「危険」であることには変わりない。私が彼らと同じ年代なら「快適で楽で楽しくて安い」ツアーを選択することは間違いないだろう。この国に単独で入っている私が言うのもなんだが、もし私の両親が「ツアーで行く」といったら間違いなく反対していたことだろう...




 確かめなかったが私の中には確信に近い答えが浮かんできた...



 「彼らは最後の一花を咲かせようとしているのかもしれない」と...



 ツアーとはいえ、個人旅行者が殆ど訪れない危険な国を観光地として選び、そしてそこを観光する中で「残る命の灯火」を煌かせ続ける...、残された時間はまだ十分にあるし資金も不自由しているわけではないだろう...。人生の酸いも甘いも吸い尽くした彼らにとって残る懸案は「人生のフィナーレ」だけなのかもしれない...

 彼らにとっては退職後の余生をエキサイティングに使う

 「命懸けのゲーム」

 なのだろう。

 中には殆どの世界中の国を訪れていた「歴戦の勇士」もいたのかもしれない...





 それにしても...

 恐るべきは彼らたちのバイタリティーであり、集団ならば危険な国にでも入れるという日本人本来の強さである...

 「恐るべきは、団体の日本人...!」

 その感を強くした「世界遺産訪問」であった...




 ちなみにこの国ではローマ時代の遺跡などゴロゴロと転がっているので別段珍しくもなんともなく、私の見た「日本人団体客」の方が遥かに珍しいものであり、驚きに値するものであろう。

 この「プロフェッショナル・デューク東城」...、折角見た「遺跡の記憶」が彼らの登場により全て吹っ飛んでいってしまった...





写真はティパサの近くにある「何気ない景色の中に古代の遺産が息づく」シェルシェル(旧カエサル・モーリタニアの首都)の風景...

マック発見!(トレムセン/アルジェリア)

2006-02-18 02:01:29 | 1stミッション 北アフリカ
 プロフェッショナル「デューク東城」

 現在はモロッコの国境に近いトレムセンというところに滞在している。ここは旧マグレブの首都であり、歴史的な建造物もあり、また街の雰囲気も落ち着いていて良い所である...

 私が昼食でもと思ってバ-ガ-屋にはいって何気なくメニューを見ると...



 「Mac Do Night.....」


 「...???」


 もう一度良く見ると...


 「Mac Do Night(マクドゥ-ナイト).....」


 「...!!!」


 「メニューにはピザやケーキまで充実している....、店の外装はまるで違うしマークのMの右横にnが合体しているような気もするが....???」





 「間違いない確かにマックだ...」

 関西の人間ならマクドとでも読めそうな雰囲気である...

 何となくは胡散臭い気がしないでもないが...、とにもかくにも「お口の恋人、マック発見」といってもいいだろう...、早速なぜかピザを食べてしまった...


 騙されたかどうかは分からないがこの後夕食までここで「ポテトまで挟んである不思議なバーガー」を食べてしまったのは『御愛嬌』といっても良いだろう...





注:アルジェリアの大都市ではパクリ店舗が結構あるようでたとえば『PIZZA HUT KIM(帽子のマークも似ている)』等という店も見かけた。大使館筋の情報では『BIG MAC』なる店舗もあるそうである。




写真はトレムセンにて...、誰が何と言おうともこれこそ「マック」...




男が命を賭ける時... (オラン/アルジェリア)

2006-02-17 01:42:57 | 1stミッション 北アフリカ
 このプロフェッショナル「デューク東城」、陸路国境封鎖中の為、フライトでカサブランカ(モロッコ)からオラン(アルジェリアの西方の都市)に入国した。

 外務省の渡航情報ではオランは必ずしも安全とは言われていなかったがフライトにするのならばどうしても行かなければいけない訳があった。



 私は幼少時に父より厳しい躾を受けており、それによると

 『20代後半過ぎの男が命を賭けてまで何かをしないといけない時』

 は3回あるとの事である。


 一つは、『愛するものを守る時』

 もう一つは『親友を侮辱された時』

 そしてもう一つは...、




『親父ギャグを言う時』




 である...。



 10中8,9はすべり、周囲の顰蹙を買うことも間違いなく、その後の『孤独な時間』と『寒い空気』に耐えなければいけない...、20代も後半に差し掛かり、男としての地歩を固めつつある現在、もし失敗すれば全てを失うこと間違いなしの『親父ギャグ』を放つという事は『命懸け』といっても過言ではないだろう...



 今回わざわざオランを最初の渡航地にしたのは、出発前に知人にメールをして「オラン行きます」と伝え、もし「どこにいるのですか?」と聞かれたら

 『もうオランにはオラン!』

 とやる為だけであった...。



 そしてその為だけにオランに到着してから速攻で抜けてトレムセンへと移動した...。


 ちなみにメールは誰も送ってくれず、この命を賭けた『親父ギャグ』は其の儘お蔵入りとなってしまった。



 せめてもの餞にこのページに記載するものとする...。

任務、日本帰国...失敗...

2006-02-15 07:28:14 | 1stミッション 北アフリカ
 このプロフェッショナル「デューク東城」...

 ここラバトに滞在して8日も経過している...

 観光に1日、多く見積もっても2日もあれば十分な筈だが...

 そんな風に長期の滞在になったのには訳がある。日本を出国してから400日は過ぎ、ブラックアフリカは完了した...、正直に言えばアフリカはもう十分である...
 
 そしてここから
 
 「日本に帰る気、満々!」
 「心はウキウキルンルン!!」
 「ハートはワックワクドッキドキ!!!」

 であった...


 ただ折角だから『旅行の思い出作り』として『アルジェリアビザ...』の挑戦をダメもとでトライしていた...、

 別に取得できなくてもいい、ただやってみてダメなら都合のいい”言い訳”ができて

 [いやぁ~!ダメでしたょ~]

と笑って日本に帰国出来る...、私は頑張ったが『天が味方しなかった』

 といったストーリーまで考えておいて日本への航空券の値段までばっちり調べていた...





 しかし...、今日...



 「アッ、アルジェリアビザ...!」




 「取れちゃいました...!!!」





 「....」

 

 「...!?」

 

 「やっぱり行くしかないんだろうな...!!!」




 帰国は「お預け」である...  



 無念...!







写真はビザ待ちの間、こよなく愛して食した、モロッコの伝統料理...

カサブランカ...(モロッコ)

2006-02-11 05:36:53 | 1stミッション 北アフリカ
 プロフェッショナル「デューク東城」

 カサブランカへ日帰り旅行...





 駅に到着、てくてくと歩く...

 「デパート発見!」

 7階建でエレベーターあり、

 「エレベーターおじさん付...!!」







 さらに街を歩く...

 「マクドナルド発見!」

 「...」

 「あっ...!?」

 「隣にケンタッキーフライドチキン....!!!」









 「絶句!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」







写真は大都会、カサブランカの街並...



超先進国家、モロッコ!!

2006-02-08 07:24:21 | 1stミッション 北アフリカ
引き続き首都のラバトに滞在中...

 前回(ラバト)前々回(メクネス)の記事に関しては「いっけん、我を失っているかの様」に見えるかも知れないが、誠にもってその通りである....

 しかしこの「プロフェッショナル・デューク東城」、モロッコの滞在日数が増えるにつれて「この国の有り様」等も大分掴めてきた。今回はこの「プロのシビアな目」で見た「モロッコの真実」をお伝えしよう!


 他の話し手なら結論は最後に...という所だろうがデューク東城としては大胆に結論から行きたい!

 ずばり

 「モロッコは超先進国!である...」

 「えっ?タイトルで既に結論を出しているのに今更くどいって??、まあいいや、そんな事」




 当然ながらこれだけでは全く内容が伝わらないのでその「ディテール(詳細)」を項目毎に何個か挙げていき、一つづつ検証し、納得していただこう...




まずは交通手段、

 一番バッターは近距離の都市間を結ぶグランタクシー(乗合タクシー)、ここモロッコの凄い所は

1.乗合タクシーはベッベッベンツである。

 という事だ...。助手席に2人(運転手入れれば3人が前列)後部座席は4人とアフリカスタンダードだが

2.ベンツなのでほんの少しだけゆったり出来る

というのが大きな特徴だ。アフリカスタンダードでは

「カローラセダンに前3人、後ろ4人」

 というのが常識だがここではベッベッベンツ様...、モロッコの先進国っぷりが良く分かるだろう...



「えっ??ぜんぜん先進国の感じがしないって???」



 うーむ、厳しいプロの目にはちょっとついていけないのかな?まあ、このぐらいの検証では素人にはちょっと先進国とは伝わらないかも知れないな。



 ほんだば長距離バスを検証していくが...


1.国内長距離バスは左右2列づつのシートでリクライニング可能である...

 これだけでも驚くべきことだが

2.中にはエアコンが入っている場合がある。

 という事であり、さらに凄まじい事には

3.荷物代は計量してその重さと目的地までの距離に応じて支払う。

 という良心的なシステムである事だ...また、

4.目的地に到着するまでは舗装路の上を走っている

 という恐ろしさだ...、この4の項目については

5.幹線道路は舗装されている!!

 と言い換えてもいいだろう...、いやはや驚きだ....


「えっ??ピンと来ないって...???」


仕方がない、取って置きの情報を書くから吃驚してくれ。なっなっなんとモロッコの長距離バスは

6.バスが満席にならなくても(例え空席があっても)きちんと予定通りの時間に出発する

のである...



「どうだ!この凄まじいまでの先進国っぷりは!!驚いたろう...!!!」
 


「えっえっ??そのぐらい当たり前だって???」




 いやいや何を仰る兎殿...、ここは吃驚して腰を抜かすところなのですよ...



 これでもまだ”弱い”と言うなら陸上移動の最高峰(かな?)とも言えるべき「鉄道」について述べるのですよ!!


 鉄道はまず

1.大きな都市の駅がみんな綺麗!ちょっと大きな駅なら駅内にATMがあってお金が引き出せる。またまたラバト中央駅にはエスカレーターがあって上りも下りも動いておる!

という凄さで、

2.大きな駅にはインフォメーションデスクがあって、自分の行きたい目的地の時刻表をプリントアウトしてくれる。

のである...、鉄道そのものはと言うと

1.急行の1等はコンパートメントであり3人づつの向い合せでほんの少し足が伸ばせなくてきついが左右はゆったり。

であり、

2.1等コンパートメントはとっても綺麗でエアコン付、さらにはジュースや軽食の売り子まできちんと来る。

のである...!!まあこの程度ならバスと一緒だろうと言われかねないので駄目押しをするが

3.鉄道はほぼ時刻表通りに運営されている

のである。どうだ!凄いだろう!!

さらに凄まじい事に...

4.列車はパンタグラフ付...

どういうことかというと...

5.電車なのですよ!でっんしゃ!!!

蒸気機関車や、ディーゼルなどでは御座いませんのよ!!!電気なるもので動いちゃっておるのですよ...!!



「えっえっえっ?バスとそんなに変わらないから良く分からないし大した事無いって??なになにエアコンなら山手線でも入ってるって??日本では電車は当たり前の事ですと!!!」




 うーん?この「デューク東城」とした事が「交通手段にばかり」偏ってしまったのでちょっと旨く伝える事が出来なかったようかな??




 よーし!それなら売りの「街歩き」の視点で貴様ら「発展途上国の民」にモロッコの超先進国っぷりを伝えてやる事にしよう!!



 まずモロッコの都市の凄さはと言えば...

1.歩道がある

 のである。それだけではなく

2.歩道が舗装されていて、さらに整備までされているケースが多い

 のである...、「歩道はあっても未舗装、または歩道と車道は一緒」と言うのがスタンダードなはずだが...、ここではきちんと歩道が存在しているのである!もちろんそれだけでは無い。

3.信号機があって結構な確率でドライバーがキチンと信号を守っている。

 のである。常識から言ってこれは有り得ない...、いかにモロッコが洗練されているか分かるだろう...、そうそう信号機と言えば

4.歩行者用の信号機がしっかりある時が多い!

 のである...、不思議な事に道路の両側の内の片側にしか付いていないが...、とにかく「歩行者用の信号機!」が存在しているのだ!!!さらにさらに

5.街にはビルがいっぱいいっぱいあって

 そのビルが

6.夜に停電しないので、街にはキチンと明かりが灯っている

 のである!!「うーん、マンダム!!」そしてそして

7.中にはエレベータが付いているビルがあり、それが動いている...、また稀にビルの中にはエスカレータなるものまでお見かけするのですよ!!

 どうじゃ!!

 あとこれはちょっと蛇足だが...まあこの「プロフェッショナル・デューク東城の恋人」、

8.マクドナルドが大都市には存在する

 のである...!!


 どうだ!貴様ら...!!モロッコの凄まじさ、恐ろしさがこれで分かっただろう...!!参ったと言え!!参りましたと...!!!


 「えっえっえっ??歩道は舗装されていて普通だって??信号を守る事ぐらい当たり前だって???歩行者用の信号機は道の両側にあるのが普通だって????夜に明かりがつくのは当然ですと!????何々?日本にはマックごときは掃いて捨てるほどあるって?????」



 ちっ...!これだからアマチュア共は困る!この「プロフェッショナルのシビアな目」に全く付いていってないようだ...



 仕方が無い!最後の切り札、物価についてちょっと述べておこう...


 ちなみにマックのチーズバーガーセットは300円弱、これは日本よりちょっと安いのかも知れないが、フィレオフィッシュセットは600円...明らかに日本より高い...、
 そしてマルボロ(タバコ)一箱400円...日本よりは高いだろう...


 どうやらこれでモロッコが日本以上の「超先進国家!」という事実が「納得いただけた事」であろう....、フッフッフッフッ....









写真は超先進国、モロッコの首都ラバト郊外の街並...

相性の悪い街...(モロッコ)

2006-02-04 03:57:49 | 1stミッション 北アフリカ
 マラケッシュから夜行の『デラックスバス』に乗ってフェズに到着した...

 繰り返す、『デラックスバス』に乗って到着した...

 さらに繰り返す、『デラックスバス』に乗って到着した...

 もう一度繰り返す、『デラックスバス』に乗って到着した...

 最後に駄目押しで繰り返す、『デラックスバス』に乗って到着した...



 モロッコに入ってからは移動はこの『デラックスバス...』、左右2列づつのシート、快適なリクライニング...。そして時刻表とおりに出発!たとえ空席があろうが出発...!

 決して物珍しがっているわけでも、うきうきして浮かれているわけでも無い。

 このプロフェッショナル「デューク東城」、今迄中央アフリカ地域や西アフリカ地域では[いったい何人詰め込むか蓋を開けてみなければ分からないミニバスや乗用車]に乗り、[出発時刻はいつも未定!]等というものばっかりで〔本来の自分〕を見失いかけていた。





 まあ、しかし、このモロッコではこと移動に関してはこのプロにとって

 「まあ大満足でとっても感動的~!!!」

 という程度の事で別に大したことは無い。〔本来の自分〕の姿に戻っただけの事だ...





 そんなこんなで『デラックスバス』でフェズに到着したわけだが、街を見たときからここは何とはなしにやる気が湧かなかった。



 新市街はそれなりに綺麗だし、『世界一の迷宮』と言われるメディナもある。刺激は十分にある筈だ...



 しかしながらケチのつき始めは最初に目指した宿で、たまたま泊まっていた日本人女性に話を聞くと「ここは雨漏りする...」と言われ、門の外の別の宿に...。

 それでも宿をとってすぐにはねるようにして飛び出し、色々と見て回ったのだが...メディナの見所と決めていた場所を回るのに3時間ぐらいで終わってしまう..、ちょっと離れた市街を一望に見渡せる場所にも言ってみたが、どうもありきたりのような気がして心底楽しめない、

 夕方門の近くの屋台で「ウインナーの串焼き」を値段を聞いて頼んだら食べ終わってから「28DH...]最初は「8DH...」と言っていったのに何でだと詰め寄ると「ウインナー4本で8DH、一串14本で計算すると28DH...とのお答え。物価からいって間違えてはいないが...、相手が仕組んでやった事なのか、勘違いしたのか?こちらには分からなかったが、しかし何か間が悪い...

 もう「一日でここをやめて次に行こう」と翌朝の出発日、昨日気になっていた「タジン(現地食)」を頼むと、確かにタジンだが注文とは別のもの...、問い質すと「注文したタジンは品切れだ」とのお答え、確信犯に間違い無いこういったやり様は当然ながら嫌悪すべきことだし、普段なら激怒して食べないで席を立つところだが...何となく流れに身を任せて、今回は食べてしまった...

 ここでは楽しめないばかりか、何もかもちぐはぐだった...


 このプロフェッショナル「デューク東城」にとってフェズは「相性の悪い街」だったのだろう...











   
写真は「世界一の迷宮」と異名をとるフェズの街並...

恋人との再会!!(モロッコ)

2006-02-01 06:53:48 | 1stミッション 北アフリカ

 ここモロッコの古都、マラケッシュには西サハラの首都ラユーンから夜行バスで到着した。

 2月の気温は非常に低く、山の頂には雪が覆いかぶさっている。

 [寒さに弱いわけではないが間違っても強くは無い]この「デューク東城」、当然のことながら寒さに震えながらの到着であった。

 朝の1000時、駅の近くにあったバス乗り場に到着する。目指す宿は旧市街の中心[ジャマエルフナ広場]にあり、歩いて40分ぐらいはかかりそうだった。

 かじかむ手をこすりつつ、朝の1000時だというのにまだ寒いこのマラケッシュで目的の広場に向けて歩みを進める。

 しかしモロッコの街は建物がほとんど茶色でそれが砂漠の街という印象を強めてくる。しかもマラケッシュは想像以上の都会で、ビルにはなんと[エスカレーター付]などというおしゃれなものまで存在していた...

 そうこうして[ムハンマド5世通り]を5分ほど進んでいくと左手に日本では良く見慣れていたがアフリカでは殆ど見かけなかった看板が目に入ってきた...

 赤をベースにしてその上に黄色で大きく「M]と書かれているその看板...
 ピエロ殿もしっかりと横にいらっしゃる...

 「間違いない!”マクドナルド”だっ...」

 思い起こせば最後にマクドナルドを食べたのは何時の事だったのだろうか?
 たしか南アフリカのケープタウンからナミビアに向けて出発する日に「朝マック」を食べたのが最後だったのでは...、日付は忘れもしない、というよりも単純に持っていたメモ帳のカレンダーを見てはっきりとした去年の7月12日が最後の事である...

 もうそれからゆうに7ヶ月は経過している。

 今日は2月の1日...だっ....


 日本に居た時は

 「3度の飯よりマックが大好き!」

 と評されたこの私がどれだけもの長い間この恋人と離れ離れになっていたというのだろうか...?

 マリでは看板は同じものの実は「ミスターバーガー」等というふざけたファーストフードがあったがこれは違う!そんなまがい物じゃない!!本当にマックだ!!!

 まだ宿には到着すらしていないがもう今日の宿のことなどはどうでもいい。

 待ち焦がれていた恋人との再会の予感に打ち震え、寒さもどこへやら吹っ飛び、足早に店内に駆け込む。

 清掃が行き届いたキレイなお店の中ではきちんとした制服に身を包んだ店員様がキビキビと動き回っている。メニューを表示している看板も日本とそんなに変わらなく美しいまんまだ。

 [スマイル]が売りの店員様にこちらも負けじと笑顔でメニューを注文して2分...トレイに注文したセットメニューが置かれて私の前に姿を現す...

 右にはカップに入った『コカコーラ女王様...』左には半分が紙に入った『フライドポテトお嬢様...』、そして真ん中に「ちょこんっ!!」と乗っかっていらっしゃるのは『フィレオフィッシュお姫様...』

 もう卒倒しそうである。大事に大事に手に抱えて席に運んでしばらくぼんやりと眺める。

 そしてついには熱い接吻を交わし始める。『フライドポテトお嬢様...』、日本での味は完全に忘れたが多分ここでもそんなには変わらないだろう....、


 そしてクライマックスの『フィレオフィッシュお姫様...』

 大事に愛しむかのように「はむっ」と一口頬張ってみる。

 「あっあっあああああ~」

 声にならない叫びが頭の中でこだまする。もう瞳は感涙にむせんでいる...

 「こっこれだ!この味だったんだ...」

 いかにも機械生産でしか醸し出す事のできないこの”無機質”な味...、何の変哲も無い大量生産の味...

 そしてこれこそがまさに私が忘れかけていた

 「文明の味」

 だったに違いないだろう。

 ”文明”と生き別れてから7ヶ月...、

 南アで別れた筈の恋人のマックに今度はアフリカの北の端のモロッコで再会を果たす....

 

 もう瞳を流れ落ちる涙をぬぐう必要すら感じなく、ただ私の体全身を包み込むこの深い幸福感に溺れるように身を任せるばかりとなっていた...



 「プロフェッショナル、デューク東城」、今『至福の時』をここマラケッシュにて迎える...








写真は「迷路の街」、モロッコ1の観光地、マラケッシュの街並