謎の日常

 「観光」に”感動”などといった余計な”感情”は必要ない・・・
 ただ”事を終わらす”とだけ考えれば良い・・・

免許皆伝の腕前(アンティグア・グアテマラ)

2008-02-29 16:34:14 | 3rdミッション 中米
2008.02.29


 見慣れたアンティグアの街並・・・




 

 


 今日、ここで一つの歴史が終わった・・・


 そう、このプロフェッショナルこと「デューク東城」・・・


 無事に今まで通っていた語学学校を終了したのだ・・・


 1日4時間の週20時間・・・

 約1ヶ月にわたる「道場稽古」の日々は今日で終りなのだ!!

 
 まあ、「1週間単位で申し込める」ので特に4週間やった所で別に何か区切りがつくわけではないのだが・・・

通っていた語学学校のカノ、一番安いからここにしたという噂もある・・・
 


 そうは言っても1ヵ月も通ったこの私は、「道場稽古で十分な腕前を披露」し、もはや今は「免許皆伝」の腕前を手に入れたといっても良いだろう・・・


 もう機は熟したのである!


 次はいよいよ実戦の場だ。


 「スペイン語で・・・この先出会う者を悉く辻斬りにしてやる・・・」


 気持も高らかに早速実戦の場に旅立つ、先ずはスーパーマーケットだ・・・
 
 現地の人と触れ合いながら、完璧なコミュニケーションをスペイン語で交わし、おまけに食材も買える・・・

 そう、以前も書いたが今は自炊をしているのだ・・・

夕食のパターン、卵にはチーズを入れるという贅沢振り。/朝食のパターン、チャーハン風炒め飯
 


 上の写真を見てわかるように主食は「肉」である。

 そして一番困るのは「どの肉を買うか?」であろう・・・


 食生活で一番必要なのは「バランス良く栄養を取る事」なので、このプロフェッショナルも牛肉だけに偏らず、豚、羊、鳥などを食べわけるようにしているのだ。


 まあ通っているスーパーにある「肉コーナー」にはパック詰されたいろいろな種類の肉が置いてあり、この私も肉を買うときに一つの種類だけ選ぶ事の無いように細心の注意を払っているのである・・・



これが肉コーナー。見た目も綺麗だし・・・幸せ・・・!!





 そしてそこに到着して肉コーナーでどの肉を買うかを思案していると・・・


 「May I help you?(手伝いましょうか)」

 と横から地元のおばさんが話し掛けてくる・・・

 (・・・、俺が1ヵ月もスペイン語に通っていて免許皆伝という事を知らないな・・・)

 心の中でそうは思ったものの、まあわざわざスペイン語で答えることも無いだろう。

 私は笑顔を見せ、英語で


 『この間確か牛肉だったから今日は豚肉でも・・・』


 と答えると・・・


 妙に怪訝そうな顔をされ・・・私にこう伝えてきた・・・


 「あら?、ここは"牛肉"コーナーだから全部牛肉なのよ・・・・・?彼方の探している豚肉はここじゃないわよ!」


 『???』


 (まっ待てっ!表示はシールで確かにしてあるけど、それに学校ではいちいち何肉なんて教えてくれなかったし・・・)

 私はちょっと質問する・・・

 『全部牛肉って事はないですよね。豚肉がきっと・・・』

 私が全ての言葉を発しないうちに、おばさんは私を制止し・・・穏やかにこう伝えてくる。

 「ここは牛肉だけのコーナーよ!それに・・・目の前に看板があるでしょう・・・」






 『・・・』



 『・・・・・・』



 『思いっきり書いてある・・・!』


 そしてさらに一言、

 「そのパックに貼ってあるシールは、この図を見れば何処の部位か分かるようになっているのよ!」

 と・・・




 今まで3週間・・・

 通いつづけたスーパーで・・・

 まさかいつも肉を買っている場所の正面に・・・

 こんなにもはっきりと書かれていたとは・・・!!





 それに色々な種類の肉を食べたつもりになっていたが・・・



 全部“牛肉”だったなんて・・・!!





 『・・・』





 『・・・・・・』





 どうやらこの「プロフェッショナル・・・」


 スペイン語を習うよりももっと先に・・・



 大事な事が出来てなかったような気がする・・・

語学の天才!(アンティグア・グアテマラ)

2008-02-22 15:34:23 | 3rdミッション 中米
2008.02.22



 世界遺産の街、アンティグア・・・


 その街の旧市街の中心、パルケセントラル



 その中心にある噴水にはその4方に「おっぱいアマ(両胸から水が出る)」の噴水が・・・
 


 流石は世界遺産の街、中心にある噴水一つとってもこの趣とは・・・・



 って・・・・小便小僧ならまだしもこんな物作ってどうする??


 フェミニストの団体から訴えられるぞこんなん!!






 まあいい、ここでスペイン語を始めてから早や3週間・・・


 かつて語学において'天才'(過去の実績については「プロファイル」の「「プロフィール」 」の語学の項目や「謎の日常」の「エースを救え!!」 を参照 )とまで謳われた私の上達振りは凄まじい物で、現在泊まっている日本人全ての者が舌を巻く程である・・・




 謙遜して言っても現在の私は「スペイン語初段」ぐらいの腕前と譬えても良いだろう・・・


 言葉の上達振りなど文章で言っても中々分からないかもしれないが・・・



 まあ自慢するだけ自慢させてもらおうか・・・





 まず、私はスペイン語を始めて一週間目で「お米の炊き方」を覚え・・・






 2週間目で「卵焼き」の作り方と「お肉の焼き方」を覚え・・・


 焦げずにキレイに焼けるようにはなりました・・・エヘン!!
 




 なんと3週間目には「チャーハンの作り方」を習熟するまでに至っているのだ!


 注:まだ写真に撮って見せれるレベルではないので映像はご勘弁を・・・






 周りの方のアドバイスを受けながら見様見真似でやっているので、まだ味は全く追いついていないが見てくれだけならなんとなくできるようになっているのだ。



 今まで全く自炊をしていなかった事を考えると、これは「恐るべき上達振り」といっても良いだろう・・・


 難点は野菜を食べないのでシェア飯が出来ず、一度食材をかったら丸2日間、食材に変化がないことであるが・・・



 それはどうでもいいだろう。




 スペイン語に俄然やる気を見せている今・・・


 来週は「チーズオムレツ」に挑戦だ・・・





 「・・・」







 「・・・・・・」







 と、いうことで・・・



 それと4週間になると今泊まっている部屋が20%引きになるのもあるから・・・



 もう1週間行く事にしよう・・・


 プロフェッショナルデューク東城・・・



 今、スペイン語に熱く燃えている・・・!!!

シウダッド・デ・グアテマラ(グアテマラシティー・グアテマラ)

2008-02-13 03:07:20 | 3rdミッション 中米
2008.02.13

 アンティグアに滞在を始めて1週間とちょっと、語学学校に通っているので時間が中々取れないもののそれでも土曜日には近郊のパカヤ火山等を訪れ、観光を楽しんでいた・・・


 パカヤ火山


溶岩が1mもしない間近で見れる・・・ 
 


 しかし・・・


 私がこのグアテマラに来たのはこの世界遺産の街アンティグアに滞在する事でも、スペイン語を学習する事でも、パカヤ火山を見る事等でもない・・・



 「首都狙撃・・・」



 これこそが・・・私の旅行の全てであろう・・・



 その私が何故首都のグアテマラシティー(以下ガテシティー)に泊まらずにアンティグアにいるかというと・・・



 ずばりそれはガテシティーの治安の評判の悪さからだ!



 今まで聞いてきた噂は碌な物ではなかったし、それを裏付けるかのように先週は市バスの運転手が7人も殺されているようである・・・

 治安の悪化はここ最近加速しているようだ・・・



 ちなみに今泊まっているアンティグアの治安は注意さえすれば問題の無いレベルである。

 ここからガテシティーまでは1時間程度、これなら十分に日帰りの範囲内だし、ここには日本人宿もあるので強盗に遭った時の取られ金さえ持っていけば後は貴重品も置いていける。

 
 評判の悪い場所は必ず理由がある。避けれる手段があるなら別に危険に遭う確率を自ら上げる必要は無い。

 何よりも私の売りは「チキン野郎!」であるからだ・・・


 「怖くて何が悪い・・・!!」

  

 そんな時・・・

 授業のある平日、水曜日。たまたま同じ語学学校に通っている知人の「放浪者」から

 「デュークさん、ガテシティーに行きますけどどうですか?」

 と誘われ、午後に取っていた授業を午前中に変えてもらい(朝8時からというのもあるが100%起きられない自信があったので授業は午後にしている)、一緒に行く事にした。


 朝8時の講義に間に合うようにするのは私にとってはある意味拷問だが・・・


 一人で行ってリスクを背負うより、2人のほうがトラブッてもなんとかなりそうだからだ。
 

 それに・・・


 彼と行けば彼が私を守ってくれる・・・





 水曜日、講義が終り、少し休んで1330時のバスに乗る。グアテマラシティーには1500時に到着。
 市の中心のパルケ・セントラル(中央公園)付近から郵便局に向かって南へ歩き始める・・・


 まあ日中だし危険といわれる所になぞ行く気はない。街の中心部、それも限られた安全な場所だけで別に良いのだ・・・

 街はここ最近の治安情勢の悪化を受け、大勢の警察官が道に溢れている。ここは中心部だし、これだけ過剰な警備で、それもこの昼下がりの時間にここで事件を起こそうなんて考える者はまず居ないだろう・・・


 私と放浪者もトイレに行きたかったのでパルケセントラルから5分も行かない大通りにあるバーガーキングに入ろうとすると・・・





 「パンッ・・・・」




 やけに乾いた音がする・・・・





 かなり近いが、直接我々にというものではないのでそのまま店に入りトイレで用を足し放浪者を待っていると・・・人々がバーガーキングに面した大通りではない方の東西に延びる路地にどんどんと集まってくる。勿論の事ながら警官の姿も多い。



 放浪者がトイレから出てきて私に「野次馬しましょうか?」と言うのでまあと見に行くと・・・



 そこから20mもしない洋服店の前に大勢の人だかり、そして中から足を撃たれた女性が担架で運ばれくる。
 足はかなりの至近距離から撃たれたらしく、赤い肉が目に見え・・・足の一部は欠けたように見え・・・


 「・・・」



 「・・・・・・」



 グアテマラシティーについてまだ20分も経っていない・・・

 ここが現場のストリート。





 「・・・」





 「・・・・・」



 
 「警官がそこらかしこにいる市の中心部の、それも日中で・・・」



 「ついてすぐ発砲事件に出くわすなんて・・・」



 「ガテシティー・・・・治安悪っ!!!」




 その後中央郵便局により中央公園付近を観光して戻ったのだが・・・

中央郵便局


中央公園付近

カテドラル、国立文化宮殿
 
 
中央公園




 当初予定していた郊外のショッピングセンターも、中心部を見終わる頃には1700時頃になっていてこれから行くともう暗くなるので今日は断念して・・・



 そのままアンティグアへと退散する事にした・・・



 夜日本人宿でその話をすると長期滞在で事件の起きた辺りに以前住んでいた人の話を聞くと夜なら銃声や悲鳴や引ったくりを追っかける声など聞こえるのは良くあるが、日中の市の中心でそんなことになるのは今までは殆ど無かったらしい・・・
 




 タイミングというものは当然にある。

 いくら危険に遭う確率を下げる努力を続けていても・・・

 安全かどうかは最終的には所詮、運の産物だ・・・

 今回はニアだったが直撃されたわけではない。まあ確率で言ったら我々が被害者にはまずならない確率だったが・・・


 改めてガテシティーの治安の悪さを再認識させられた・・・
 


 しかし、この先行く中米も南米も首都の治安の風評はこことあまりかわらないのは「首都狙撃手」を看板に掲げてしまった私には難点である・・・



 いつまで無事で居られるのか・・・???



 この「プロフェッショナル」、甚だ疑問であると言うしかないだろう・・・・




 「えぇ~ん、マミー・・・!恐いよぅ~!!助けてぇ~!!!」


詐欺師・跋扈する町(フローレス・グアテマラ)

2008-02-03 10:16:57 | 3rdミッション 中米
2008.02.02


 本当に何も無かったベリーズの首都ベルモパンを抜けて国境へ。まだ1400時前だ。

 ベリーズ側の両替商は必死になって私から両替しようとしていたが、国境でのレートは基本的には良くない。
 それに米ドルをグアテマラの紙幣に換えるなら通常グアテマラ側の方が良い筈だ。

 ベリーズの国境で15ドル(出国税)を払って手続きを終え、グアテマラ側に行こうとすると、最初に言い寄ってきた両替商がまだ私から両替しようと声を掛けてきている。

 たまたまそこにいた少年が、「銀行での今のレートは1ドルが7.6ケツアル(グアテマラの通貨単位)だよ。それにフローレス行のミニバスが70ケツアーレスって彼は言ってるけど50ケツアーレスで行けるよ!」

 と、親切に助け舟を出す。

 両替商も諦めてベリーズ側に戻っていく。

 グアテマラ・・・イミグレに行く前にここでも早速両替商が・・・

 さっき子供が言っていたレートは7.6、交渉して10ドルを7.3のレートで替える。国境だから致し方ないだろう・・・
 ついでにメキシコペソやベリーズドルのコインなどもレートは悪いもののどうせ小額だし、まあ持っていても仕方が無いので両替する。

 国境での両替商の言い分はいつも一緒だ、「国境を越えるとレートが悪くなるからここで替えろ、街では両替できないから今現金を手にしろ!」などだ。彼らの言い分が正解だったなんて事はまず無いから街に着くまでの当座の現金をレート交渉して、それも最低額というのが鉄則だ。そうすれば損をしてもたかが知れている・・・



 そしてイミグレに並ぶと並列して別の窓口に別の列が・・・

 何この列は???

 「えっ??銀行っ!!」


 しまった・・・両替商なんかに頼まず素直に銀行で替えていたほうが良かった・・・


 子供は銀行があるとも言いたかったのか・・・!!


 まあいい、替えたのはたった10ドルだ、そしてイミグレにいって手続きをしていると横から英語の喋れる男が話し掛けてくる。この後のミニバスに私を乗せたいらしい。

 手続きが終わるとイミグレの男が「10ケツアーレス(約150円)」と・・・

 何の金だか良く分からず聞いていると英語を喋れる男が通訳をしてくれる。

 「レシートは無く、コンピューターに支払った金額が入力されている。」と、

 それに彼が言うには

 「みんな支払っているから問題ないよ!」

 ということだ・・・

 まあ良い。取り敢えず列から外れる。

 英語を喋る男相変わらず私をミニバスに乗せようと熱心だ。

 それにしても・・・普段なら全部調べてから入国するのだが、今回はベルモパンでの1泊予定を朝急遽変更してここにきているので情報を全く読んでいない。「地球の歩き方」「ロンリープラネット」そして有名な「富永マップ」など情報は完全に揃えているのだが・・・。

 まあとはいっても「私ほど経験豊富な旅行者」もそうざらにはいない。

 ガイドブックなどに書かれている情報は書かれた時点でもう過去のものである。あてには当然なるし、知っておいて損する事は無いが、大事なのは刻一刻と変化する現地での状況に臨機応変に対応することであり、それが完璧に出来るからこそ「私はプロフェッショナル」なのである・・・


 そして色々と考えを巡らすと・・・


 「んっ??」


 「待てよ・・・!!」


 「やっぱりさっき10ケツアーレス払ったのはおかしいぞ・・・!!」

 入力操作で10ケツアーレスなんてそんな話があって良いはずが無い。


 もう一度列に並ぶ。

 そして私の番になると多少大きな声でこう告げる。 
 

 「10ケツアーレス、レシーボ、ポルファボール!!(10ケツアーレスの領収証を下さい)」

 コツは簡単だ。「お金を返せ」と不正をなじるのは簡単だが、それをやると相手も引くに引けなくなって泥沼化する場合がある。それを避けるためには「あくまでも領収証を出して!」と言えば、相手をそれ程強く批判せず、こちらの正当な要求が通りやすくなるのだ。まあもっともスペイン語で「金返せ」と言えないだけという話もあるが・・・

 数秒後10ケツアーレスが私の手元に戻ってくる。

 やっぱりさっきの請求は賄賂だった。


 さらにミニバスの客引きを捕まえ「お前あれは払わなくていい金だぞ、それにフローレスまでは50だろう。70なんて払っていられないしお前は嘘をついたから他をあたるぜ」と、言い放つ。

これがグアテマラ側の国境



 国境で他のミニバスか大型バスを探すもミニバスは無く、大型バスはしばらく待ちそうだ。
 タクシーと交渉して1ドルでマーケットのミニバスの発着場へ向かってもらう。
 人の悪い国境と違って、まあ市内に出ればボッてくることも殆どなくなるだろう。


 そもそも新しい国へ入る時、何よりも大事なのは「人を信じる心」である。
 人によっては最初から疑ってかかり喧嘩腰になって相手をなじるように交渉しているがそんな狭い心ではいけない。
 こちらが信じることによって相手の心の警戒心を解き、そしてフレンドリーに交渉するのがお互いのハートに一番いい結果をもたらすのだ。

 私ほどのエレガントなツーリストになると、そのフレンドリーさにも定評があり、渡航する国々で「そのフレンドリーさ加減を見せ付けてやりながら」旅行を続けられるようになっている。

 ここでも例のごとくフレンドリーさを見せつけ、タクシードライバーから情報を得ていく。
 
 フローレスまでのミニバスの値段を聞くと「まあ50ぐらいだろうな、でも注意しな!旅行者には70なんてふっかけてくるからな!!」と言っている。
 
 ボーダーの少年といい、彼といいまあ妥当な線だ。


 マーケットに到着して、フローレス行のミニバスを待つとすぐに現れる。

 相場はガイドブックを読むまでも無い。もうタクシードライバーから聞いている。こんな時の交渉は先にこっちから言って値段を決めてしまえば良い。

 ミニバスに声を掛ける。.

 「フローレス?シンクエンタ??(フローレスまで50かい??)」

 彼らも笑顔で答える。こちらがもう相場を掴んでいるからボレないと読んだのだろう。

 ミニバスに乗って少し待って出発。

 ノリのいいミニバスのドライバー。


 そのミニバスはサンタエレナというフローレスと隣接する街行だったらしく、普段では考えられない事に途中で私専用のミニバスに追加料金なしで乗り換えさせられて私の泊まりたいホテルまで直行してくれる・・・


 私にはどうやら人をそうさせずにはいられない「オーラ」があるようだ・・・

 ホテルに荷物を置いて、次の移動先であるアンティグア行(直行便は無く大型バスでグアテマラシティーへ行き、シャトルバスに乗り換えてアンティグアへ到着する。)のバスチケットを購入する。用心深く3件ぐらい旅行代理店を当たったが一等バスは一様に250ケツアーレスなのでまあ相場だろうか。

 そして世界遺産のマヤ遺跡である「ティカル」への往復のシャトルバス(午前中ホテルでピックアップしてもらい帰りは自分の好きな時間を選べるもの)のチケットを手配する。

 夕食を摂り、少し疲れていたのでホテルでゆっくりしながらガイドブックを眺める・・・


 「・・・」



 「・・・・・・・」



 「なぬっ!!」


 「国境からフローレスまでミニバスで20ケツアーレスだとぅ・・・」



 そう言えば道理で・・・ミニバスの運転手もスタッフもニコニコしていた訳だ・・・30ケツアーレスも余分にふんだくれたんだから・・・


 しかも「50」と声を掛けたのは・・・私からだ・・・・


 と、言うことは・・・


 「じっ自爆っ・・・!!」

 しかし彼らは30(450円ぐらい)もボッておいて良心は痛まないのか?いくらこちらから言った事とはいえ「そんなにしないよ!20だぜっ!」

 というのが普通のはずだ!!


 それにしても・・・ガイドブックもちょっと目を通しておけば・・・


 くぅぅぅ~・・・今夜は夜風がやけに目に染みる・・・

 



2008.02.03

 ティカル、私が中米で見る最後のマヤ遺跡になるだろう。

 料金が50(約750円)から150(約2200円)と一気に値上がり、挙句に学生証が全く使えなかったのは誤算だし、値上げもチケット売り場に張り紙で、それも手書きで訂正してあるだけで・・・
貰ったチケットには50Qと古い値段のままで表示され、100Q(約1500円)も高く払わされているのにチケットも作り変えられてないのには殺意すら覚えるが・・・

 今まで見た中で、最も私好みでまあ良かったといえよう。
5号神殿とその横の急勾配の階段
 

その上からの景色。ジャングルの中にある遺跡ということが良く分かる。


グランプラザ周り

1号神殿を2号神殿頂上から。


ノースアクロポリス


グランプラザ全景
 

 途中でテイという日本人と知り合い、一緒に観光してフローレスへ戻る。
 彼はアンティグアからこちらに来てこれからベリーズへ向かうということで情報交換も弾む!

 そして彼にアンティグアからのバス代を聞くと「180」と・・・

 70の差はエライ開きだ・・・

 しかし、ここであった他の日本人もアンティグアまで250と言われている・・・

 逆ルートだと高いのだろうか???

 テイがベリーズ行きのチケットを買うときに一応アンティグア行の値段も聞いてみる。

 「250・・・」

 どうやらフローレスからは高いらしい・・・

 チケットももう持っているので、テイがベリーズシティー行のチケットを手に入れたので私も立ち去ろうとすると急に

 「アンティグア、200・・・」


 「・・・」



 「・・・・・・・」



 「何故値下げする・・・!!」


 というか、この値段の下がり方はなんだ???

 それにしても・・・

 どいつもこいつも人からボル事ばかり考えやがってぇ~!!


 私が嫌いな国、それは大抵の場合に決まっている。


 「公共機関がボッてくる国」

 である。

 移動するのに使わざるを得ないというのは相手も承知の上で・・・


 人の足元を見やがってぇ~・・・!!





 そして私はあることに気付いた・・・


 こんな人々が住む町。



 そう、ここの名前は


 「ペテン県」




 「・・・・」




 県ぐるみで「ペテン」なら・・・


 こんな非道もまあ仕方が無いのだろう・・・





 そして私はこう思う・・・



 「ペテン県人、皆殺し!!」



 と・・・

戦慄の都・ベルモパン(ベルモパン・ベリーズ)

2008-02-02 07:52:48 | 3rdミッション 中米
2008.02.02

 
 ベリーズの首都、ベルモパンへと向かう。

 当初の計画では最低1泊はする予定だったが、「最大の都・ベリーズシティー」でさえあの体たらく、それよりも規模の小さいベルモパンなら例え首都とは言えどルートの途中で立ち寄りすれば十分であろう。

 それにベリーズは物価が高い。
 安宿も無く、一番安いタバコですら400円程度、日本よりも高いぐらいだ。クオリティーは推して知るべしなのに・・・

 そこで物価が安くて評判な隣国グアテマラに一気に抜ける事にした。

 ベリーズシティーからローカルバスで1時間半。



 ベリーズの首都ベルモパン、そのセントラル・バスターミナルに到着・・・



 「まあ、こんなもんだろう・・・」



 アメリカビザの申請オフィスやFedex(国際宅急便)があるのには・・・

看板を良く見るとある


 というか、こんな所で「アメリカビザが取れるのか??」「国際宅急便は届くのか???」


 そしてバス停隣接の「首都最大のマーケット」




 「・・・」



 「・・・・・・・」



 「どっ!どローカル・・・!!」


 まあいい、どうせ計画的に移転された首都だ。
 首都機能のみ移行して、まだ人や開発が追いついていないだけだ。

 新しく作られた「政府関係の庁舎」等はこのローカルさに不釣合いなほど近代的で立派なものが建っているに違いない!!



庁舎の集合する広場。それになんかメッセージがある筈のモニュメント・・・
 

郵便局、他の建物も同程度のクオリティー・・・



 「・・・・」



 「・・・・・・」



 「新しく作ったのがこれか???」



 まあいい、所詮は中米の小国、悲しいかな国家に十分な予算が無かったに違いない。


 んっ??何々??郊外にショッピングセンターがあるって??


 「そっそれだっ!!」


 国家に予算無くとも・・・


 「民間活力!!」


 これを侮ってはいけない!!


 歩いても10分ぐらいだ、これからの首都に見合うショッピングモール。ベリーズ民間の活力の総結集はここにあるのだ!

 200店舗ある大型の・・・、エアコンが効いて・・・、ファーストフードが軒並みを連ね・・・海外ブランドや電化製品・・・


 よしっ!


 歩いていこう・・・







 「・・・・」



 「この道であっているのか?妙に不安だが・・・」




 高級?住宅街??





 そして辿り着いた先に・・・


 



 「・・・・」





 「・・・・・・」






 平屋建てで10店舗も無いぞ・・・・









 今まで色々な首都を狙撃し続けてきたが・・・



 ベルモパン・・・



 「間違いなくトップ5に入るショボさだった」



 と言わせていただこう・・・・

最大の都(ベリーズシティー・ベリーズ)

2008-02-01 07:20:37 | 3rdミッション 中米
最大の都(ベリーズシティー・ベリーズ)

2008.02.01
 
 
 ベリーズと言えば「世界第2位のグレートバリアリーフ」があり、ある旅行者による「海と島、シュノーケリングやダイビングをやらなければベリーズは語れない」という発言からもわかるように「ベリーズ=海+島」なのである!



 とはいっても「リゾート等とは全く縁の無い"首都狙撃手"たるこのプロフェッショナル・・・」


 島も海も捨て、ただ街巡りをする事にした。


 まずはベリーズシティーが標的だ。

 ここは以前の首都であり、ベルモパンに首都が移転した現在であっても、まだベリーズ最大の都市である。



 わくわく、どきどきする"何か"があるに違いない・・・

 しかしベリーズのバスはメキシコとはエライ違いだ!
 どこかのスクラップ工場に持っていっても立派に通用しそうなラインナップである。

ベリーズのバス。メキシコとの落差が激しい。



 国境から4時間ほど、ベリーズシティーへと到着する。ベリーズ最大の都の始まりだ!

 がっ・・・

ベリーズのメインバスターミナル。
 

 って・・・ここ何処??

 ベリーズ最大の都市と言う割には・・・

 まだ寝ぼけてるのかな??

 周りの人に色々確認してみると・・・ここが「ベリーズシティーの中央バスターミナル」であるらしい・・・

 カリンは島へ行きたがっており、タクシーでマリン・ターミナルへ、私はまた出発するときの為に歩いて市内に向かいたかったのでここで別れる事にする。
 そもそも歩いて15分もかからない場所(1kmちょっと)に2ドルも払ってタクシーを使いたくは無かったからだ。

 そう言えばベリーズに入ってからいきなり黒人率があがったような気がする。
 昔旅行したアフリカをなんとなく思い出すほどだ。
 

 歩き始めるとタクシーの客引きが、

 「チャイナ!タクシー!!」

 「・・・」

 「???」

 無教養丸出しで東洋人と見ると「チャイナ、チャイナ」と、まあ後進国の常だが・・・

 私は笑顔で「ノー・サンキュー・エンド・ミスター・アイム・ジャパニーズ」と答える。

 すると彼が大声で

 「チャイニーズ、ジャパニーズ、セイムリー(中国人も日本人も一緒だ!(セイムというのが正解だが)」

 と言い、周りの人間がつられて笑っている・・・

 「アッアフリカだ・・・!!ここは・・・!!」


 自らの劣等的な立場、白人はボスだが我々関係ない東洋人は自分より下だとすることで、自分の立場を優位に感じようとする。黒人特有の歪んだメンタリティーだ!
 
 こんな所でまたお目にかかれるなんて・・・


 普段ならこういう態度には

 「アニマル・ユー・セイムセイム。ノー・エデュケイテッド・ステューピッド!ファッキング・マザーファッカー!(動物とお前は同じだ、教養の無い愚か者のクソ野郎!)」

 等と穏便に言い返すところだが・・・(後進国では例え無駄と分かっていても「馬鹿には馬鹿」と言う事にしているので)

 この時は・・・ちょっと面食らってしまっていた・・・

 中米で唯一の英語圏。
 その小国に入国したら・・・

 「そこはアフリカだった・・・」

 んんん・・・ベリーズ・・・出だしから・・・あまり良い気がしない・・・


 そんな事を考えつつ、ホテルを探し荷物を置く。

 ホテルへは取り敢えず一泊、まあ一日あればなんとか見て回れるだろう。

 そして、早速メインストリートを結ぶ、ベリーズシティー最大最強の橋「スイングブリッジ」へ・・・

 

 「・・・」



 「・・・・・・」



 「こんだけ??」



 まあいい、ここは「ベリーズ最大の都市」だ!

 中心部はというと・・・

 


 「・・・・」



 「・・・・・・」



 「何にも無さそうだ・・・・!!」


 まあいい、ベリーズ等と格好をつけたところで所詮は小国の悲しさ、この程度が限界なのだろう・・・


 それよりも海だ!カリブ海でも眺めて気を落ち着かせよう。

 それぐらいしかやる事が無い筈だ!!

 



 うーん、カリブ海に浮かぶ小島も眺められ・・・

 中々にご満悦・・・


 このきれいなカリブ海!

 もっとよく眺めて・・・




 「おっおえっ!!」



 「なんじゃ~、こりゃぁ~!!」


 

 ベリーズ最大の都市、ベリーズシティー・・・・


 私はこう断言する。


 別に来なくても良かったと・・・

国境線の攻防(チェトマル・メキシコ)

2008-02-01 07:15:44 | 3rdミッション 中米
2008.02.01

 カンクンを夜行で出発し、国境の街チェトマルには0630に到着。
 バス停でスイス人女性のカリン氏と知り合い、彼女もベリーズシティーへ向かうという事でそこまで同行する事にする。
 彼女はスペイン語が話せるので私としては有難い事この上ない。
 いくら「心眼に開眼している」とは言え、言葉は全く別である。
 彼女が色々と確認してくれて、0830まで待ってベリーズシティー行のバスに乗り換える。



 そう言えば「パレンケ(メキシコ)⇔フローレス(グアテマラ)」間のメキシコ側国境で嫌な噂を散々聞かされていた。
 なんでも外国人がメキシコを出国する際に「ツーリストカードを返納して、再入国時にまた取得すると200メキシコペソ(約2200円)だが出国時に100ペソ(約1100円)払えばツーリストカードをこのまま返す」というもので、本来なら全く必要の無いお金を賄賂として支払わされる。という、物である。

 欧米人は疑いもせず比較的すんなりと払ってしまうらしいが、これは単なる賄賂である。役人が彼のポケットにしまい込むだけの事だ。

 日本人宿に泊まればそういった情報は耳にするし、対策としては「だったらレシートをきちんと出せ!」とやればいいだけだ。それに私はもうメキシコには戻る予定が無いのでそもそもツーリストカードなど最早不要の産物である。

 この「プロフェッショナル」相手に・・・


 いまさらそんな「初歩的な技」など通用しよう筈も無い!!



 とは言ってもここは別ルート、そんな事を心配するだけ時間の無駄である。

 それ以上にカンクンからチェトマルまでの夜行バスに乗っている時間が短く、十分に睡眠が取れなかったので異様に眠い・・・

 いつしか私はバスの中で眠りに落ちていってしまっていた・・・・


 そしてメキシコボーダーへ、

 寝ぼけたままの私よりカリンの動き出しは早かった。荷物を纏めてイミグレへ。
 私もちょっと遅れてカリンの後ろに並ぶ。

 それにしても・・・眠すぎる・・・

 カリンの手続きが終わる間際、イミグレから
 「100ペソ」
 の声がする。

 カリンが「100ペソ」渡し、パスポートを手にしてベリーズのイミグレへと向かう。

 そして私の番、パスポートにスタンプを押す場所を指定してもらう。
 返す間際、「100ペソ」と・・・
 そう言えばカリンも何の疑いも無く支払っている。出国税かなんかだろう。

 私も同様に「100ペソ」支払い、パスポートとツーリストカードを受領してベリーズ国境へと向かう。

 しかし・・・それにしても眠すぎる・・・

 ベリーズの審査は簡単だったが手続きに時間がかかる。50ドルと久しぶりにビザ代を支払い入国。カリンとミニバスを乗り換えてベリーズシティー行の発着場に向かう。

 そこでバスを乗り換え、ベリーズシティーへと向かう・・・


 「・・・」


 「・・・・・・」



 「そう言えば・・・・」



 「何でメキシコ出国時に100ペソ支払ったんだろうか??」


 「それに、もう全く必要の無いメキシコのツーリストカードが何故私の手元に・・・???」



 「あっ!!」



 「やられた・・・・・」



 「何の気もしないでワイロを払ってしまった・・・」


 「メキシコ国境での賄賂の話は散々聞いていたのにぃ~・・・!!」



 どうやらこの「プロフェッショナル・・・」


 海外120カ国目にして・・・


 まだまだ「旅行初心者」のようである・・・