謎の日常

 「観光」に”感動”などといった余計な”感情”は必要ない・・・
 ただ”事を終わらす”とだけ考えれば良い・・・

プロフェッショナルと恋...(ムンバイ・インド)

2007-03-28 21:39:18 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.28



 話は少し前のことになる...

 アウランガバードから日帰りでエローラの遺跡を見学しに行った時のことである...


 その時私はたまたまバス停にいた日本人の男性旅行者(ショウ氏・仮名)とリキシャをチャーターして2人で観光を楽しんでいた...

 その時たまたま前から昨日駅で知り合ったアメリカ人女性が東洋人女性と一緒に歩いて観光している所に出くわしたのだ...

 その東洋人女性は日本人だったが、その場はアメリカ人女性と話をしただけで、挨拶もそこそこに別れる事となった。だが、話はそこで終わる訳ではない。








 観光を終えてホテルに戻って、くつろいでいるとショウ氏が遊びにやってきた、彼は駅に泊まっていたのだがユースに移ったらしい。

 私に開口一番


 「あっ!デュークさん、さっきエローラであったアメリカ人と一緒にいた日本人の女の人覚えてます??」


 「うーん、一緒に居たのは覚えてるけど...」


 「俺ユースに移ったんですけど、さっきの子がいましたよ!」


 「へー、そうなんだ~...」

 「そう言えばどんな顔してたっけ...??」


 「デュークさん!覚えてないんですか??」


 「はっきりとは...、多分可愛かった様な...??」


 「結構可愛い顔してましたよ!それにまだ若そうでキャピキャピした感じでしたよ...!!」


 「なっ何...!キャピキャピ...」

 頭の中でリフレインする

 「キャピキャピ...キャピキャピ...キャピキャピ...」


 「多分女子大生じゃないですかねぇ~...」


 「なっ何!!じょっじょしだいせい...!!じょっじょしだいせい...!!じょっじょしだいせい...!!」


 「デュークさんが2年以上も旅してるって言ったら興味を持ったみたいですよ...???」


 「なっ何...???」


 ちょっちょっと待て、

 今の話を総合してまとめると...


 「可愛らしい、若い、キャピキャピした、女子大生、が...この”プロフェッショナル”に興味がある」


 ということではないのか??




 そう言えば「インドに旅行しに来た本当の目的」を忘れていた。

 インドに来た本当の理由は、

 「学生の休みのシーズンなので、この世界有数の観光地、インディアに旅行しに来ている可愛い女子大生と出会い、そして恋に堕ちること」

 だったのだ...





 観光を始めるとつい”観光マシーン化”してしまう為に、今までまったく気づかずにやり過ごしてきたが...



 今回は...”脈あり??”ではないのか...


 問題は「顔もよく覚えていない」ことだがショウ氏によると「可愛らしく、キャピキャピした女子大生」らしいのである!


 多分大丈夫だろう...!




 それに

 「この”プロフェッショナル”に興味がある」

 らしいのだ...

 彼に彼女の行き先を聞いてみると「次はムンバイ」らしい

 「ムンバイ...」


 「奇っ奇遇な...」


 私の目的地と同じである...


 これは何かが始まる予感に違いなかった...


 「ムンバイで彼女を探し出さなければ...」




 














 そしてシルディーを経てムンバイへ、

 結局、ムンバイでも感情の全てを殺し、また”観光マシーン”化をしてしまったために、ショウ氏からきいた女子大生のこともいつしか忙しい日々の中で忙殺されていってしまっていた...




















 
 そして、28日、トリバンドラムへの出発の日。


 乗った夜行列車で去り行くムンバイを見て一つ思い出したことがあった...











 「あっ!いっけねぇ...キャピキャピした可愛い女子大生を探すの忘れていた...」









 「...」





 結局「恋の女神」とやらは私の前に姿すら現さなかったのだ...!!




 「さようなら、顔も知らずに終わった恋...」





 夜行列車の夜風は生暖かく傷心の私を包み込み、そして「決して始まることのなかった...というよりも相手が誰かすら、最初から記憶にもなかったこの恋」は終わり、淡く切ない思い出とともに、私は一路、インドを南へと向かうのであった...

ボンベイ・サファリ(ムンバイ・インド)

2007-03-27 18:40:39 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.27

 ここ数日間は実に慌しかった…
 カジュラホで少し休んだのを最後に後は超特急の旅...

 スケジュールはこんな感じだった

 3.19:カジュラホ発・夜行のボロバスでボーパールへ
 3.20:ボーパール着、サーンチ(仏塔が世界遺産)へここから往復し、そのままジャルガオンへ
 3.21:ジャルガオンを早朝発、アジャンター(石窟寺院が世界遺産)を見学してアウランガバードへ抜ける
 3.22:早朝ホテルを出てダウラターバード要塞・エローラ(石窟寺院が世界遺産)・市内観光
 3.23:アウランガバードを出発してシルディーへ
 3.24:シルディーを出発してムンバイへ

 これらを日中は気温30度を超える中でこなしていったのである。

 ここまで急いでいるのには当然訳がある

 インドのビザを応対が良かったからといって11月にブルガリアのソフィアで取得していたために、5月15日にはインドビザが切れてしまうからなのである...



 ムンバイ到着の翌日(3月25日)は早速南端の街のトリバンドラムへ行く列車のチケットを購入し、エレファンタ島(石窟寺院が世界遺産)への日帰り観光をし、そして市内観光をしてからおまけに「シティーナイトバスツアー(市内の名所を2回オープンの観光バスで1時間ぐらい走るもの)」までとったので虫宿に帰り着いたころには22時を過ぎていた...

 ムンバイでもまだスピードは落とせなかった。

 結局夜、またしても100箇所以上は蚤ダニ虱の3重奏に苦しめられたので、翌日日中殆ど出払うシティーツアーをとっていたのにも関わらず、ホテルを移ることにした。




 3月26日

 朝0800頃にホテルをチェックアウト、私のバックはキャスター付きだがそれもボーパールで片輪壊れてしまっていたために最早キャスターの利点は殆どなくなっていた...

 タクシーを取ろうと値段を聞いてみると毎回私の知っている相場の倍額を言ってきて気に入らない...

 結局バックを引きずりながら30分、昨日見当を付けていたインド門付近の中級ホテルへ行く、レセプションが昨日聞いていた値段と違う値段を提示してきたので交渉して値下げをする。それでも「375ルピー(約1050円)」もしてシャワートイレは別だった...デリーや他の都市ならこの値段でダブル、シャワー、トイレ、TV付は間違いなく取れるのに...ムンバイは高い都市だ...



 今日の予定は昨日の段階で既に決まっていた。
 
 シティーバスツアーを申し込んでいたのだ

 値段は大体どこの会社でも150ルピー(約420円)で一日かけて市内をバスで回るものである...

 時間のない中で効率的に観光しようと思ったら悪くはない選択だろう...

 そもそも私は「首都狙撃者」であり、デリーを終えた今、インドに関してはぶっちゃけ「全てが消化試合」なのである。
 ただ折角いったのに何も見ないのは嫌だし、何か見逃すもの嫌だからこうして手を抜きながら観光しているのである...。それにインドの観光バスは基本的にリーズナブルだ。

 ちょっと気になっているのはデリーなどでは政府(又は州)が運営するツアーバスがあるのだが、ムンバイでプライベートの会社しかツアーをやっていないことだ。政府なら(インドだから完全とは言えないまでも)まあ安心だろうがプライベートでは何か仕掛けてくるかもしれないからだ...

 熟考に熟考を重ねてツアー会社を選択する。

 結局、私の選択したのは

 「ボンベイ(ムンバイの旧称)・サファリ」

 だ。

 色々な会社を比較しようと思ってエレファンタ島からムンバイのインド門へ戻ってきたときに、最初に声をかけられたからだ...

 ツアーの最初の地点はインド門で最後もここに帰ってくるというのも気に入った理由だ。

 それに「ボンベイ・サファリ」という名称...コンクリートジャングル、インド最大の都市ムンバイを見て回るのに臨場感をそそる名前ではないか...!!

 このこともあったのでチャトラバート・シバージー駅周辺の虫宿をやめてインド門付近に宿を移る決心をしたのだった...



 約束の時間にインド門へ行く、ツアーの最初の地点はインド門、ここでグループに合流する。

 ボンベイサファリのバス



 最初に料金の話で入場料とガイド料を請求されたが、入場料は通常ツアー代に含まれていないがガイド代は込みの筈だと抗議して、ガイド代は無しにする。実際の所ガイド代としては「10ルピー(約28円)」なので払っても痛くも痒くもないのだが、最初に込みといってきて後で別という遣り口が気に入らなかった...

 

 ツアーの内容自体は悪くはなかった

 インドではあまり想像できないショッピングアーケードにいったり、ボートで軽く湾を周遊してムンバイの景色を海上から眺めたり...
 
インド離れしたショッピングアーケードの入口


ボートトリップのボート


洋上からのムンバイの景色



 それにあまり期待していなかったが「サイエンスミュージアム」は面白い見物だった。自然、科学、人体、宇宙等のジャンル別に子供も大人も楽しめるつくりだった...

科学博物館、自転車をこぐときの骨格の動きをシミュレートしている


科学博物館・「私がママよ」というタイトルだったが何がしたかったのかは意味不明



 楽しく時間は流れ、最後は郊外のヒンズー寺院、それも中の写真撮影(全てではないが)が出来る場所を訪れ、ビーチでまったりとくつろぐ...

訪れたヒンズー寺院


ご本尊は撮影可能!カラフルでナイスです


ツアー最後の場所、ビーチ



 150ルピーのツアーとしては満足だった。それに「歩き方」にはあまりムンバイ情報は載っていなかったので、こうしたツアーを選択した自分の正しさも十分に証明できた筈だ...





 このままで終わっていれば...





 時刻は1800時頃、

 戻るのにバスに乗ろうとするとスタッフとガイドが私にバスを移るように指示をする...


 よくない雲行きだ...


 
 私が「インド門」

 というと

 「こっちだ...」

 とバスを乗換えるように言われる...

乗換えさせられたバス



 大体の所は想像が付く、今いる場所には私以外のツアー会社のバスも数台止まっているのでツアー会社同士融通して戻り先が同じ人間を固めたがっているのだ...


 「インド門」へ戻れないと面倒なので2度3度念押しする、乗換えるバスのスタッフにも「インド門か?」と聞いて確認する。彼らは「インド門」だと答えているもののなんともいえないやな時間帯だ...


 バスは出発し、そして

 「私が確認したはずのスタッフは全て消え去る...」

 「...」

 「うーん、バスの中にまでいっていかにもこのバスのスタッフですという顔をしていた奴等は誰だったんだ...??」

 こうなっては仕方ない、運を天に任せ「インド門」に付くことを願い続ける...

 バスは途中乗客を降ろしながらインド門へと向かう...

 確かにインド門へは向かっていたが...



 「おい!ここが終点だぜ」


 「...???」


 「ここは...そして見慣れた虫ホテルの看板は...」


 「チャトラパティ・シバージー...」

チャトラパティ・シバージー駅・ちなみに世界遺産...でもこんな状況で見ても嬉しくない!!



 バスに抗議するも当初「インド門」と言っていたスタッフは出発時点からもう居ない...

 「歩いて5分だから降りて歩け」と言ってきたが、私は今朝歩いたばかりなので「20分以上」かかることを知っていた。

 こうなったらこのバスを無理やりインド門まで行かせるしかない。さらに抗弁する...

 すると、バスのスタッフが「抗議するならそこのボンベイ・サファリのオフィスにしろ」と道路脇にある旅行代理店を指差し、私は反射的に降りて抗議しようとするとそこは全くの別会社...当然バスはもう逃げ出していた...

 夜の2000時はすでに過ぎていた...
 


 「うーむ...、やられた...!!」


 今の私には良く分かっている...

 私の選択したツアー「ボンベイサファリ」の「サファリ」の意味は

 「最後は乗客を勝手な場所で放り出してそこから夜のムンバイを自力でホテルに辿り着かせる為」

 に「サファリ」とついているのだった...



 ここでまったく見当のつかない場所だったら「夜のムンバイ」を心細く歩きながらホテルに戻ることになり、「サバイバル」の様相を呈するかもしれなかったが幸いにして知っている場所だった...それに朝同じ道を荷物を引き摺りながら歩いているのだ...

 タクシーも考えたが結局タクシーは使わずインド門まで歩くことにする。

 途中、帰りのバスで一緒だったインド人と話すと彼らも私と同じ目に...

 「インド人...侮りがたし...」


 彼らと別れてホテルに戻る途中、インド門へ立ち寄ることにする、私がチケットを買ったツアー会社がもし開いていたなら文句を言うためである。


 インド門(後ろはタージマハルホテルという超一流のホテル…ちなみに私はこのホテルの真後ろにあるホテルに移った)ここにバスで帰ってくるはずだったのにぃ~




 夜の2100時は回っていたのにまだチケット売り場は開いていた!

 早速抗議をすると...

 てっきりインドだから「そんな事は知らない」とか「お前のミスだ」等と難癖をつけてくると思いきや...

 ノーマルに対応してくれる...!!

 「そうか...そんなことをされたのか!」

 「バスのガイドはまた明日来る。こちらからも問いただすから明日来てくれ...」

 対応自体は悪くはない。幸いホテルも近いし、それに明日はようやくの休養日の予定だ。ちょっと寄り道も悪くはない。

 私はチャトラパティー・シバーシーからインド門まで歩いてきたのだが、ここは一つ、はっきりと言って置かねばならない。

 「わかった、俺も今は急ぎじゃないから明日来る、ただ忘れないでくれ、ここまでタクシーで40ルピー(約112円)も払わされたんだ...、インド門についてさえくれればこんなことにはならなかったのにな...」

 「えっ...!40も...!!、ここまで20(約56円)で十分だぜ...」

 「そんな事は知らないぜ(実は20で行けると知っていてやってます)、俺は外人でもう夜も暗くなったからボッてきたんだろうぜ、いかんせん俺には必要のなかった出費だ...、覚えておいてもらおうか...」


 私はオフィスを後にする。お金の事をわざと持ち出したのは、もし歩いて帰ったといったら「それは残念」で済まされてしまうと思ったからだ...。勿論お金をもらえる等とは思っていない、相手はインド人だ、町の商店でさえ定価を教えようとしないような卑しい国民性を持った国だ!ただこちらも少なからず損失があったと思わせなければ明日の交渉(苦情)のテーブルにはつけないだろう...


 明けて翌28日、1000時にインド門近くのオフィス(といっても単なるチケット売り場)に行く、相場では昨日のガイドは決しておらず、ほかの人間が応対して「そんな事は知らない」といってくるだろう...そうなったらこちらにも考えがある。

 「可能な限りの嫌がらせ...」

 ツーリストポリスに行くといって、店の前で英語で大声で騒ぎ、ほかの人間に何事があったのかと注目させ営業妨害をしてやるつもりだ...



 よーし、待っていろよ!

 久しぶりの戦い(ずいぶんセコイ気もするが)に神経は高揚する。

 そしてチケットオフィス

疑惑の旅行代理店



 私の予想通り昨日のガイドは...


 「へっ...」


 「いっいた!!」

 オフィスの前で呑気に立っている...


 私は早速、文句を言い始める。

 「おい、お前、俺を覚えているか?昨日乗せかえられたバスはチャトラパティー・シバーシー行きだったぜ...、おかげでこちらは乗りたくもないタクシーにボラれてここまで帰ってきたんだ、どう落とし前をつけてくれるんだ!!」


 ガイドは口の端にちょっとした「笑み」を浮かべる、

 人を嘲笑する仕草だ...

 てめえで仕掛けておいて...



 こういった時に私のとる行動は大体決まっている。

 「見せ拳」

 である!


 これは「怒った振り」であり、相手にこちらが如何に真剣に激怒しているか分からせるためにやるのだ!

 もちろん「本格派のチキン(臆病者)」の私には世界中のどんな場所でも本気で揉めるつもりはない。本気でやったら3秒以内にたたまれるのは私に違いないのだ!ただ、やられっぱなしは悔しいし、それに今日は暇なのでここらでちょっと揉めるくらいなら丁度いい暇つぶしだろう。付近には大勢の人がいるのでまあ安全だろう。

 よしっ!ゴーサインだ!!



 私はおもむろにガイドの胸倉を掴む、そして畳み掛ける様に話す...


 「おい!お前!!人が苦労させられたというのに笑っているのは何でだ?それがお前のやり口か??これは冗談でやってるんじゃないぜ!なあおい...」


 するとオフィスの中から声がする

 「ペイ・ヒム・20...(彼に20ルピー渡せ)」

 「へっ...??」


 そしてガイドが財布から「20ルピー」出して私に渡す...
 
 ややあっけにとられてそして反射的にお金を受け取る...


 「...」

 「...!!」
 

 「(お金を出すのが)はっ早!!」


 うーむ...乗っていないタクシー代をこうも簡単に支払ってくれるとは...

 いやっ!こんなことで溜飲を下げてはいかん...、タクシー代はかかってないといっても20分は歩かされてそれに時間もよく考えたらだいぶ無駄にしている...暇だから気にしていなかったが「20ルピー」ぐらいで引き下がってはいけない。それに彼は「一番大事な一言」をまだ口にしていない...


 「おいっ!お金だけで済ませようとするつもりか?ソーリーの一言もないのか??お前は...」


 私のしゃべっている途中で、彼の声が私の話をさえぎる...


 「ソーリー...」


 そしてオフィスのほうからも


 「ソーリー...」



 「(謝るのも)はっ...早...!!」



 慰謝料としてタクシー代、そしてこうも簡単に謝罪をされたらこれ以上揉める事もない...


 しかし...


 それにしても...



 謝るものお金を出すもの早すぎないかい??


 それにタクシーは使っていないんですよ!!いいんですか??



 こんなことは「北インド」では考えられないだろう...

 

 相手のあまりにも素直な応対...


 よくよく考えてみたらガイド代(10ルピー)を払わなかった私に...


 確認せずにタクシー代までくれて...


 確かに相手に過失はあった...しかしこんなことがここ「インド」で起こるとは...



 「インド侮りがたし...」


 そして今回私は「駄目もとでもとりあえずアクションを起こす」ということの重要性に気付いたのであった...


サイバータウン(電脳町)(シルディー・インド)

2007-03-24 01:24:03 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.23


インドという国には宗教大国やカースト制度による差別、そして貧しくて不衛生な環境等といったイメージが日本に居る者にはついてまわっているかも知れないが、実はその側面にIT大国という一面を持つ。

世界で最初に数字の0を発明した国民はインド人と言われており、その教育を受けたエリートは世界の中でもトップクラスに位置するといって良いだろう。

インドの中都市のハイダラバードなどは「インドのシリコンバレー」と異名を取るほどである。

そんなインドのITの底力は如何ほどの物だろうか??

何気なく読んだ記事に「サイバータウン」と呼ばれる町を私は見つけた...

ちょっと考えて見て欲しい。


日本で名も無き地方の町工場が実は世界で唯一の技術を有していることがあるように、インドでも「知られざる地方の小都市にこそ、そのIT大国の底力が秘められているのに違いはないのだ!」

これは確認しなければならない、日本にとって新たな驚異はこんな所にも存在しているのだ!


何よりもその「サイバータウン」は私がアウランガバードからムンバイへ移動する途中にある!楽によって見て行けるのだ!!


アウランガバードを午前11時頃出発してその「サイバータウン」と呼ばれる町、シルディーには午後2時半頃到着した。

サイバータウンの異名を取るだけあり、何てことの無い町の郊外からかなり高級そうなホテルが目に入る。ワールドワイドに展開しているのだろう...


そしてバス停に到着、このあたりは政府の造っているものだから流石にボロイ...


バス停前のホテルを奮発して取り、町を歩きはじめる、どこかに「サイバータウン」の手掛かりがあるはずだ!!




 しかし...





 それらしい兆候はどこにも見られない...

 IT工場等はかけらすら探せない

 それにパソコンショップなどは全く存在していないようだ...

 どっか郊外にでもあるのか?そんな筈はなさそうだ...




 

 その代わりといっては何だがやけに一人の男の絵が目に付いている...



 その男...
 


 

 店の中がこの男一面に埋められている...




 この店にも...




よく見るとこんな看板にさえ...(右中ほど...)








 こいつは一体全体どうしたことなのだ!「サイバータウン」の筈が...、これじゃあ一人の男のファンクラブのようなものではないか!事の真偽を確かめなければならない!






 「この男は誰だ?俺に教えろ...」

 地元の人間に問いただす。




 「えっ!」




 「この男は...」




 「サイババ(故人、インドで聖人とされる)だって...」




サイババ氏(故人)






ってことは...


「サイバータウン」


ではなくって...






「サイババタウン!」




ってことか...





うーむ、また今回も勘違いだけで動いていたらしい...








 インドでは聖人とされるも私にとってはあまり興味のない話なので、もうこれ以上探求されるのを諦めてネットカフェを探す。

 人に聞くたびに毎回違う場所を教えられ、夜の8時をすぎていたのに1時間以上も探して結局見つからずに挫折。「サイバータウン」と思い込んで行っていただけにショックはひとしおだったと伝えておこう...










 明けて翌日、傷心の私にはひとつの癒しがあった。

 ムンバイまで奮発して「デラックスバスのボルボ」のチケットを購入していたのだった。1000時発で6時間後の1600時に到着、悪くはない設定だ。エアコンつきだと倍以上に値段は跳ね上がるのでエアコン無しだがこれでも政府バスのベンチシートに比べれば天国だろう...


 「ボルボ(V・O・L・V・O)...」


 頑丈なボディーにゆったりとしたシート...


 プロフェッショナルを運ぶのに相応しい乗り物である...


 1000時発と聞いていたがバスは1030時頃に到着...


 「あれっ!」


 「何か変だぞ...!!」


到着したバス...





 英語のスペルは


 「V・O・L・G・O...」


 「...」


 「...」



 「ボルゴってどこの会社なの...???(涙)」



 結局私の選んだ「ボルゴ」は1030時でも出発せず、1130頃まで同じ道路を往復しながら満車に客を集めるまで行ったりきたりを繰り返し、出発後は丁寧に2時間に一度の休憩、その内の2回は昼食と夕食で30分以上とまった為にムンバイ郊外には1930過ぎに到着。辺りはすでに真っ暗だった...

 ムンバイの中心地まで何とか電車で行って、宿代の高いムンバイでやっと見つけた安いドミトリーは「蚤ダニ虱の三重奏」の為一晩中苦しめられたことは、「癒し」を求めていた私に「痛み」を与えてとどめを刺されたようなものであったと言わせていただこう...

エロ寺院・カジュラホの怪異!(カジュラホ・インド)

2007-03-18 17:57:27 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.18


 カジュラホという村がある。

 ここにはヒンズー教、ジャイナ教の寺院があり、世界遺産にも登録されているのだが、何よりもこの場所を有名にしているのはそのヒンズー教寺院の外壁に装飾された「エロティックな彫像」である。

 その彫像は「男女交合」のものから「馬と女性」、「象と男性」なんてものもあり、その「エロティシズム」は単なる「エロ」さを超越し、神との融合を現すとさえ言えるものかも知れない。


 今回、ちょっと外れるルートにあったこの村をわざわざ訪れることにしたのは「神との融合」の神々しさをインドの陽気の中で感じたかったからに違いない。

 決して「エロ本、エロビデ」などノーチャンスの国、インドで単なる「女性に飢えて、エロ見たさ」だけで訪れた訳ではないのだ!!






 多分...



 うーん?あまり自信は無いが...







 そして今回のテーマもこの「エロティシズム」について語ることになる!




 実際の所、「エロ」に関しては正直言って期待していたほどではなく、彫像の全てというよりも所々にそういったものもあるといった程度の印象だった。

 

 しかし、流石は、こんな変な彫像をわざわざ作り上げた村だけあって、この「プロフェッショナル」の想像を絶する「サプライズ」がここには待っていたのだ!!





 インドの観光地はたいてい「外国人価格」と「現地人価格」があって、外国人は現地人の10-25倍程度の支払いとなり、そして学生割引は一部の博物館を除けば無いというのが相場だ...

 ただ、たいていの場合は「インドルピー」「アメリカドル」の両方が表示され、どちらでも支払えるようになっている。現在は1ドル=44ルピーぐらいなのでドル払いにすると若干料金が安くなるという寸法だ!






 カジュラホの西群寺院(ヒンズー教)に入場するとき、私は当然のように「ドル払い」を要求する。

 と、係は

 「インドルピーしか受付けない!」

 等と言ってきた、彼らも現在のルートをしっているからどうせぼるなら少しでも多くといった按配だが明らかに損をするこちらとしては気に入らない。

 「お前は馬鹿か?そこの看板にどっちでもいいって書いてあるぜ。それに俺の知り合いが朝ドル払いで入っているのにもう駄目なんてことは無いだろうが...」

 と、ここは強硬にドル払いを主張する。


カジュラホ・西群寺院の料金表・インド人10ルピー、外国人は250ルピー若しくは5ドルと25倍の格差!



 係は嫌々といった顔をしたが渋々同意をしてきた。

 そして私は持っていた「10ドル札」を見せ、お釣りを要求すると

 「5US$きっかりだけだ!俺は両替屋じゃない!」

 等と言い出してくる。


 「...」


 てめえらで決めておいてこの対応の杜撰さ...お粗末にもほどがある。

 結局1ドル札を5枚で5ドルにすると、係はなんか用紙を出してきて、そして1枚づつの紙幣番号を記入させられる...

 1ドル札の支払いだから合計5枚分書かなくてはいけない...



 これは面倒極まりない...




 チケットを手に入れると、私もちょっと皮肉気味に

 「お前らで勝手に料金設定しておいて看板にまで掲げておいて最初は駄目なんていってくるなんて本当に卑しんだな!こちらは元々損するのを承知でその損害額を少しでも少なくしたいだけなのに、なんだかんだ言ってきて人に金を限界まで払わせようとするなんて腐ってるにも程があるぜ!面倒な手続きまでさせやがって...、人を馬鹿にするにも程があるな!」


 と捨て台詞を残す。




 だが、この応対そのものはそう驚きに値しないだろう。インド人の性質から言ったら、そして特にツーリスティックな場所がらから言ったらまあ起こりうる話だ。


 まあインド以外の国ではそうは無いだろうが...






 そしてこの後、私はこの「エロ寺院」の真の怪異を目にすることになる!!


 西群寺院はそこそこの敷地の広さがあり、合計10の寺院と堂を公園の中に置いたような感じである。





 先ずは最初にこの看板を見て欲しい








 これは立入禁止の警告の看板で、ここには(花や葉を摘み取らず、芝生に立入る事を禁止する)とある



 
 こういったことは、遺跡(寺院)本体とはそれ程関係ないかもしれないが、全体の景観を良い状態に保つ為に必要な処置であり、何よりもこの「世界遺産・カジュラホ」の全体の調和を維持するためには重要な施策であろう。


 世界的に有名な観光地では当然取るべき処置だ!





 しかしここには同時に「立入禁止の芝生」の上に、何故かこんなものが設置してあった...




 

 これは歩道からほんの少し奥に入っただけなので被害もまだましかもしれないが...
   










 あれれ??こんな所に...





 おい!!~これは完全に中だろう!まだ2人分だからいいものを...









 ちょっと歩くと...さらに凄いのが...









 「立入禁止の芝生」の完全に中にこんな「休憩用のベンチ」まできちんと設置した日には...










 誰がどう考えてもこの”結果”は目に見えているだろう...





 



 エロ寺院カジュラホの怪異!本当のカジュラホの凄さは「寺院に飾られた彫像のエロティックさ」にある訳ではなかったのだ!




 この私、「デューク・東城」はいち「プロフェッショナル」として断言する!



 「何がやりたくて何が言いたいのかさっぱりと分からないこのインド式の手法!!」


 これこそがまさに「カジュラホ」の怪異と言っていいだろう!




 そしてこの「訳の分からなさ」がこの村を世界的観光地に押し上げているといっても過言では無いだろう...!









 えっ!!タイトルの「エロ」に関する記事が殆ど無いって??



 ただタイトルに「エロ」とつけたら「間違って見て読まないまでもヒット数が上がる」から「エロ」とつけてみただけである...

鞭売りとプロフェッショナル(アーグラー・インド)

2007-03-15 19:40:19 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.15



 今回はちょっと「土産物」の話でもしてみようか...


 私は基本的に全く土産物というものは買わないようにしている。
 
 集めている都市地図を例外にすれば元々まったく興味がない事と、それにある程度長期の旅行をしているので荷物になるのが面倒だからでもある。
 それに土産物といえばボッてくるのが相場で、元々値下げ交渉が苦手で下手な私にはこの料金交渉が苦痛でしかないからでもある。

 ごく稀に人の為にほんの少し何かをということがない訳ではないが、その時でも荷物を送る時にタイミングを合わせ、そして安くてあまり大きくないものを購入するようにしている。


 今回のアーグラー、ここでも”何か”を購入する予定など何もなかったのだが...




 3月14日、アーグラー駅到着時に駅からタージマハル近くの安宿外のタージガンジ地区にサイクルリキシャで向かい、そしてタージマハルの西門付近で降りたときだった。

 体中に鞭を大量に持った物売りが寄ってくる。


 「500ルピー、500ルピー(1ルピー=2.75円なので大体1300円ぐらい)...」


 大量に荷物を持っている私にそんな物など必要ないのは見ても明らかだろうに...


 あまり相手にしないでいると


 「400ルピー、レザー、ルック...」


 等と言ってくる。



 興味がある訳もなく、じゃあねといって遠ざかると、ちょっと離れた所から


 「ラストプライス、300ルピー...」



 こういった物売りはどんな観光地でも共通だ、私はすでに世界遺産を100件以上も回り、中小の観光地を数えたら300ぐらいは行っているだろう。今まで何を言われてもこちらに何も関心がなければ買うことのなかった私である。「ただ荷物が増えて邪魔になるだけの鞭」なんて買いようもない!

 そもそも”レザー”といったところで何の皮だか得体も知れないし、「300ルピー(約800円)」なんて馬鹿らしすぎる話だ。


 私は彼の「物を買いそうな人間を見分ける目の無さ」に半ばあきれつつ、そして一緒にいた日本人旅行者に

 「いやぁ~、あんな物誰が買うんでしょうね?短期の人狙いで売りつけるならひょっとしたら売れるでしょうけど...価格も別に安くもないし、クオリティーも大した事ないし...、あれで食ってけるんですかねぇ?まぁ100ルピーぐらいならシャレで買いますけど...」


 等と呑気に話していた...











 明けて翌15日



 タージマハルを観光して、もう一つの世界遺産「アーグラ城」へと向かうときだった。


 門を出てブラブラとアーグラ城へ向かおうとすると「鞭売り」が寄ってくる。


 「500ルピー、500ルピー、レザー...!!」


 昨日は300まで下げていたことをこちらは知っているが向こうは気づいてはいないようだ。いかに誰彼かまわず声をかけまくっているか、これでも良くわかる。

 私は買う気も全くないし、とっとと切り上げたいと思っていたので


 「マイマキシマム!100ルピー!!」


 と向こうが呑みそうも無い金額を提示する。

 そしてすたすたと歩く。




 彼は私についてきて


 「O.K.400ルピー!」


 「100ルピー」


 「O.K. ラストプライス!300ルピー!!」


 「100ルピー!」


 「O.K.250ルピー!!ラストプライス!!」


 「100ルピー」


 等と問答する。



 インドに限らず、観光地での「ラストプライス」なんて全く当てにはならない、ただもう2回も言ってきたのでどうせ買わないのに相手にするのも飽きてきていた。


 そうこうしていると昨日たまたま乗ったサイクルリキシャの親父がいたので、もう物売り相手も疲れたので乗ることにする。


 鞭売りはもう諦めるだろう...






 私がリキシャに乗ると、鞭売りは何か思いたったかのように声をかけるた


 「O.K.!100ルピー...!!」


 「???」



 あれ??急に値段が下がった??


 如何にも手作りでそんなにいい物とは言えないが、それにしても安い!それにさっきからこちらは「100ルピー」と言っていた手前、これでちょっと気にはなってしまった。


 一緒にいた日本人旅行者も

 「デュークさん、100ルピーなら買うなんて言ってましたよねぇ!」

 と声を掛けてくる。
 

 しかしこれはいくら安くても私にはどう考えても要らない物である!!

 でも100ルピーなら...決して高い買い物ではないだろう...

 まあ品質が気に入らなければ別に要らないと思ってちょっと物を見る。

 物はまあ100で買えるなら、無駄金だが妥当といったところだろうか??




 でもまあ要らない事ははっきりしているので今度は



 「ノーサンキュー」


 と答える。



 これで終わりだ...






 鞭売りはなおもしつこく

 「100ルピー、100ルピー」

 と言っていたがもう関係ない。リキシャの親父に声を掛けアーグラ城へ行くように伝える。


 鞭売りは

 「75ルピー!!」

 と、なおもしつこい。




 しかしこの時までには私の心の中に大分変化が起こっていたのだ...




 「うーん?確かに要らないものだけど...75は安すぎる...一つ買ってもいいんじゃないだろうか??どうせ日本円なら200円もしないし...」






 そして私の心の変化を見透かしたかのように駄目押しの一言


 「50ルピー(140円)!!」


 「???」



 そしてリキシャの親父もその時急に何故か一言


 「50ルピー、ユー、バイ!(50ならお前、買いだぞ!)」


 いままで交渉を何の気にもせずにいたリキシャ親父の一言は私の心の変化に完全に止めを刺した!





 「うむっ!本当に要らないけど買った!!」






 私は全く意識することなく財布から50ルピー札を取り出し、鞭と引き換えに手渡す!





 そして鞭を持ちづらいので首に巻き、宿に置くのも面倒だったのでその足でアーグラ城を見学し、夕方ごろに宿に戻った...






 そして宿に戻ってから購入した鞭をまじまじと眺める...





 私にはもう分かっている。


 鞭と一緒に半日動いただけでかなり面倒だったし、インド人にさえ好奇の目で見られるし、重いし、邪魔だし...、それに日本に送って誰かに上げてもクオリティーは大した事無いので誰も喜んでもくれないであろうと言う事が...




 しかし、100カ国以上もの国、そしてそれ以上の観光地、今まで周ったすべての場所でこんな買物などしたことの無い私だったのに...





 「恐るべしは、アーグラーの鞭売り!全く興味のないこのプロフェッショナルに安かったとはいえこんなに無駄な一品を買わせるとは...!!」




 今回の私は完璧な「ルーザー(負け犬)」である...




 そしてただでさえ重い荷物に加えて取り回しづらく、邪魔で重い鞭を加えることになり、身をもって


 「安物買いの銭失い」


 という諺の意味を体得する事となった...




これが購入した鞭、長さは2m、重さは2kgぐらいだろうか...??
ちなみに横は大きさが分かるようにタバコを置いてみたが背景の色とあまり変わらないのでそれ程効果が無さそうである...
それにしてもとにかく”邪魔”である!!

タージ・マハル(アーグラー・インド)

2007-03-14 01:38:11 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.14


 期待外れに終わった「ピンクシティー・ジャイプル」を早々に切り上げて「タージ・マハル」のある街、アーグラーへと移動してきた。



 「タージ・マハル」




 インドを知っていてもいなくても、旅行好きでもそうでもなくても一度は聞いたことのある名前だろう。

 大理石で造られた巨大な白亜のドームが、完璧な左右対称形を成すこの建築物は人類史上最も美しい建物の一つと言っても言い過ぎではないだろう...


 アーグラーに到着したのは昼頃、とりあえずに宿を取り、わざとその「タージ・マハル」を見ずに郊外にある「ファテープル・スィクーリー」というムガル朝時代の「勝利の都」という異名をとる世界遺産に登録されている遺跡を観光に行く。




 「タージ・マハル」を後回しにしたのには訳がある。

 
 私は昼の景色も好きだがそれ以上に夜景を見るのが好きである。

 完璧な美しさを持つ白亜のドーム...


 最初は夜その「ライトアップ」された姿を堪能して、そして明日もう一度昼の「白亜」とやらを堪能するつもりだった...




 「ファテープル・スィクーリー」は私好みで中々に良く、この後に向けて気持ちよくテンションが上がる...



 アーグラーに戻ってホテルに着いたのは1930時頃、もう日は完全に落ち、ライトアップされた「タージ・マハル」を見るには絶好の時間帯だ!




 もう入場する時間帯ではないので「タージ・マハル」から正面方向にある屋上レストランへ向かう。


 ここならちょっと遠目から全景が楽しめる筈だ...!!



 そして屋上のレストランに陣取り食事を注文し、「タージ・マハル」の夜景を堪能する...






 つもりだったが...









 見えたのはこれ!!

ちなみに一番左の明かりは南門入口




 世界で最も美しい建物のライトアップがされてないなんて有り得るのだろうか??


 それとも単なる停電なのだろうか...?





 レストランのウエイターに確認する。


 彼が言うには


 「ここが”ライトアップされたことはかつて一度も無い!!”」


 と言うことだ...


 「...」


 「ってことは...」



 「ライトアップされた夜景は絶対に楽しめないってことかい...!!」






 この後3月に入ったと言うのに急に寒くなったアーグラーで、何故か風の吹きさらす屋上レストランで無理やり食べたディナーは、なんとも「物悲しかった味」がしたことは、言うまでも無いことであろう...

ピンクシティー(ジャイプル・インド)

2007-03-13 01:06:56 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.13

 ピンクシティーと言う街がインドにある。

 ピンクが街を形容すると、どういう意味になるだろうか?

 日本で”ピンク”と言えば相場は決まっている。大人の男性の夜お楽しみのお店が沢山あるその場所に違いない!

 インドはテレビでも「キスシーン手前」で止めて、或いはぼかしてしまうようなお国柄だが...

 「男性のお楽しみ!」

 ということでは洋の東西は問わないのだろう...


 私は性に厳格なイスラム諸国(注インドも厳格と言えば厳格だが...)を抜けてきたばかりだ!

 「ピンクシティー」なるものがあるのなら見ないわけにはいかない!


 そしてできれば「ムフフフ...」



 早速列車のチケットを購入しニューデリーから「ピンクシティー」のジャイプルへと向かう。


 駅には昼ごろ到着

 到着して降りた瞬間になぜか駅にまで「野良牛」がいたのは「ピンクシティー」の名にちょっとそぐわないと思ったがまあ今後の展開に期待をしよう!

 
 駅構内でウロウロしていた野良牛



 駅前はごった返しているだけで特に「ピンクシティー」といった雰囲気はなかった。
 ホテルを近くにとって聞き込むとどうやら旧市街地区が「ピンクシティー」と呼ばれているらしいことが分かった。


 まだ1400時と大人のお楽しみにはちょっと早かったが”僕もう我慢できない...”とばかりに宿を飛び出し旧市街とやらに向かう...


 「もうちょっとで...ゲヘヘヘヘ...ジュルジュルジュル...」




 そして旧市街...



 日本の「ピンクシティー」という表現とは何か違う街並みが...







 そして誰に聞いてもそれらしい”お店”はない事が...





 私の思い違いだろうか?

 あわててガイドブックを開き、目を通す...


 「ジャイプル・旧市街の街並みがピンク一色に統一されている為にピンクシティーと呼ばれる」


 と言った記述が...







 どうやら私は一番大事な事を見落とし、「ピンクシティー」のイメージだけで大きな勘違いをしていたようだ...








 邪な期待感が大きかった分、外れたショックは大きく、とどめにバス、車、オートリキシャー、サイクルリキシャーが車道に氾濫して歩きづらく、人も多すぎで、また観光客ずれしていていちいち話しかけてくるインド人も多くて色々とうっとうしさを感じていたこの街を



 「かなり本格的に嫌いになった」



 と言うことは、止むを得ないことであろう...

恐怖!インドの洗礼...(ワガボーダー・インド)

2007-03-05 00:05:06 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.05



 ホーリーというインドのお祭りを終えるのを待って満を持してラホールを出発、国境で毎日行われる「クロージング・セレモニー」(簡単に言えば日没時の国旗を下げる時に併せてお客を入れて、パキスタン・インドの両国が応援合戦のようなものをすイベント)」を見学していよいよインドへと突入した。

 旅行者からの様々な噂を聞いて総合的に判断するに、どう考えても


 「魑魅魍魎が跋扈する国」


 としか思えないインド...




 まさかボーダーを超えた瞬間にその恐ろしさを見せ付けられることになろうとは...






 この写真を見て欲しい。





 バスの車内のテレビを撮影したものだ。

 暗くて分かりずらいが確かにこう書いてある


 「Panashiba(パナシバ)...」

 と...


 日本でも最大級の家電メーカーの2社が合体したかのようなこの「超国際企業」の作られた製品がこんな名も無きボロバスに採用されていようとは...



 ちなみに国境のワガからアムリットサル行のバスはこんな感じ...







 インド、どうやら噂に違わぬ凄まじい国らしい...

恐るべし!インディア!!(ラホール・パキスタン)

2007-03-04 23:14:40 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007.03.04



 記事に3/2出発予定と書いていたがまだラホールにいる...


 決して朝起きれなかったわけではない...



 なんでも今インド国内ではホーリーというお祭りの最中で祭りのいわれはなんだかどうでもいいが、この祭りでは「染料の入ったボール」をぶつけあう祭りらしい...

 インドからパキスタンに入国してきた人間曰く、外国人は無垢な子供達の格好なターゲットになるらしく

 「今はインドに入国するには最悪の時期」

 ということだ...


 ラホールの観光はもう済んでいつでも出発の準備は出来ていた!

 それから3日も待つとは...





 恐るべきは「インディア!」



 入国する前からこんな足止めを喰らうとは...


 どうやら一筋縄で行く相手ではなさそうだ...



 「えっ!ただ暇を潰してボケェ~っと待ってだらだらしてるだけだって??」

 
 それは気づいても言わないでおいて貰おうか...

世界を2つに分けるなら...(パキスタン)

2007-03-02 20:00:31 | 2ndミッション 中東:南アジア
2007/03/02

インド...

私の次の目的地である...

この国に関してはそれ程良い評判を聞かない...

衛生状態が劣悪で、人はそこら辺で野グソに興じるとか、
ツーリスティックな北の黄金ルートではすれたインド人が大量に生息し、買い物のときなど普通の名も無きキオスクですら必ずふっかけてぼってくる等...

独自の文化を持ち世界遺産も豊富にあるが、私の「エレガント・ヨーロッパ・ツーリスト」の名にはまったくそぐわない国である...

「回っている地域でビザが取れるなら全部訪れる」

というスタイルをとっている私には避けられないのが残念だ...


そしてこの国を評するのに気になっている一言がある。

イスタンブールで知り合った旅行者が言ったこの言葉...


「世界を2つに分けるなら、インドとその他ですよ...!!」


既に5年近く旅を続けている歴戦の勇士の語った言葉だ。
軽く見るわけにはいかない...


明日いよいよ朝起きれたらここラホールを出発してインドへ向かう事になる...




どうやら次は面倒な国になりそうだ...