Dr. Mori Without Borders / Mori-san Sans Frontieres

森 一仁が医学・国際政治経済金融・人文教養教育など関心問題を国際的・学際的に考える。

「オサマ・ビン・ラディン急襲を目撃した男」は実在か?

2011-05-03 20:47:22 | 地球社会:国際政治経済金融
Sohaib Atharと言う人物がウェブ上を賑わせている。と言っても日本のメディアに登場するのはまだ先の事かも知れない。彼は「米軍及び諜報機関によるオサマ・ビン・ラディン急襲作戦」を目撃した男として少し有名になっているのだ。TWITTERで彼は作戦の一部始終を目撃者として祭り上げられているのである。これが真実かどうか。

Who Is Sohaib Athar @ReallyVirtual?に詳しい事が書いてあるので重複は避けるが(本当は和訳がメンドクサイだけとの話もある。笑)、IT専門家でパキスタン在住とある。パキスタン在住とあってパンジャビ語ではなく英語でTWITTERしていたのは、IT専門家だからだろうか。こんな疑問を抱えながらもう少し探ってみた。この人物が本物かどうかを確かめる為である。

元CNN特派員の講演会を聞いた時に、国防総省の係官が常に数名横に張り付いていてイラクでもアフガンでも報道内容に規制を加えていたと聞いてから、戦争報道の在り方には常に疑問を持ってきた。オサマ・ビン・ラディンと言う超一級の大物に関するニュースをいとも簡単にリリースしてしまった事が、逆に私の猜疑心に火をつけてしまったのである。極秘作戦の真相等と言う情報は、おそらく諜報機関であればTWITTER位は監視しているであろうから、何らかのアプローチをする筈である。これをリークしてしまうのは何故だろうか、と。

第一に私の疑問は「オサマ・ビン・ラディン死亡説」を鵜呑みにしない所から始まっている。慢性腎疾患を抱えていたとされる人間は大きな透析装置を抱えてアフガン山中を逃げ惑うのは難儀であろう。彼ほどの金持ちであれば偽のパスポートを持ってパリ市内の病院等で治療を続けていた方が安全かも知れない。パリ市内でなくても良いが、ともかく腎臓透析位になるとアフガンやパキスタンの山の中ではさぞ都合が悪かろうと思う。都市部の病院の方が治療には適していた筈だからだ。

さてここでU.S. Military Launches Spy Operation Using Fake Online Identities によると米軍はオンライン上の偽IDを使ったスパイ活動を開始したとある。全世界に分かりやすい英語でのTWITTERを「オサマ・ビン・ラディン急襲作戦」の現場間近から行ったとしても、別段に不思議ではない。

もっと根本的な事を書けば「サダム・フセイン絞首刑」の時は全世界に処刑の瞬間を報道したのに対して今回はアフガニスタンと言う内陸国にはあり得ない「水葬」で遺体は処分したと言うのである。何故だろうか???

最新の画像もっと見る