団塊太郎の徒然草

つれづれなるままに日ぐらし

農業振興そっちのけ  宮川用水事業

2009-06-03 17:10:07 | 日記

こじつけ工事乱発  助かるのは業者だけ


田畑に水を供給する為の事業なのに、その投資効果を文化財の発見や遊覧ボートを楽しむという町おこしまで広げていた。
農林水産省が編み出した「風が吹けば桶屋がもうかる」式の計算は、土木工事がかかわるあらゆる事象を投資効果に取り組む。
農業振興ではなく、工事自体を目的としている本末転倒の実態が浮き彫りになった。


「農業の事業で助かるのは、農家でなくて土建屋さんだね」。
三重県明和町で、田植えを終えた男性(73)は長さ30メートルの鉄道橋を見てつぶやいた。
東海農政局が2005年の計画変更で新たに追加した工事で、治水対策として川床を広げると共に鉄道橋を架け替えた。
河川改修や排水路改修を含め約40億円の工事。


東海農政局が計算した投資効率には、費用とほぼ同学が、投資効果として認められていた。
その名目は「公共施設保全効果」。鉄橋が新しくなったことが「効果」という。


用水の水が入る同県多気町の溜池についたは「保険休養機能向上」を計上。
農政局の説明資料には「用水をポンプアップして水位が安定することで、有料ボートの利用者が見込める」とあるが、
5000万円とする効果額の積算根拠はボートの利用回数でなく、ポンプの施設費用という。


「文化材発見効果」は、文化財の価値とは無関係に発掘費用からはじき出した。
調査委託を受けた三重県埋蔵文化財センターの担当者は「そもそも工事で遺跡は壊される」と戸惑う。


主役で有るべき「作物生産効果」についても、根拠は実態を無視したバラ色の営農計画だ。
元県職員は「東海農政局は、高い農産物の作付けが増える計画を勝手に描いて下に押し付ける。
工事費を増やすため、効果を押し上げているとしか思えない」と話す。


地域の総合工事として肥大化しがちな国営事業。それでも常に投資効率が「1」を超える不思議を、ある農政局長は「盛ろうと思えばいつでも盛れる効果がたくさんあり、それを足すだけ。何の不思議も無い」と事もなげに語った。(以上、6月3日中日新聞)


明和町を通る鉄道は近畿日本鉄道だが、その鉄橋が農業振興目的の費用40億円で新しくなった!
勘ぐれば、どこぞのバッチが癒着官僚に利権で動いたのかな?
溜池にボートを浮かばせて、どこが農業振興というのだ?
  


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