NECは低電力ネットワークの実現に向け、シリコン基板上に多数の光素子を集積した光スイッチを開発した。シリコン半導体を使って光回路を作製する「シリコンフォトニクス」と呼ぶ最新技術を使い、現在の石英製光スイッチに比べて約100分の1に小型化する。現行の半導体プロセスを用いてスイッチを試作し、実用レベルの性能を確認した。2年以内の実用化を目指す。
開発した光スイッチは、ネットワーク上の光経路を自在に切り替える光部品の一つ。光を通す光路の長さを石英製よりも約10分の1に短くできるシリコン製の光導波路を使う。これをベースにして、光路切替素子と多重化した光信号を分けたり合流させたりする光合分波素子を作製した。
光路切替素子の大きさは800マイクロ×60マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。素子の内部を局所的に加熱することで材料の屈折率を変え、光路を高速に切り替える仕組み。
(日刊工業新聞)
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