ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「路上のX」

2018-06-06 15:52:29 | 

 

「路上のX」 桐野夏生 朝日新聞出版 2017.2.28

 

う~ん、さすが桐野さん……

はじめの20ページくらいで、これは快くない内容だぞ!

っと、一瞬、読み進むのを躊躇った  (^^;

 

ネグレクト、虐待、DV、レイプ、JKビジネス。

 

幼い頃から環境に恵まれない者も、

突然、幸せな日常を断ち切られ親に棄てられた者もいる。

最悪な現実と格闘する女子高生たち。

 

ーー以下、本文よりーー

 

女子高生に声をかけてくるのは、高校生が御しやすく、安い相手だと見くびっている男がほとんどだ。

彼らは、女子高生が小遣い欲しさに、男から声をかけられるのを待っている存在だと低く見ているのだ。

 

「でも、JKビジネスやってる子って、みんなお金が欲しくて、切迫詰まってる子が多いんだよ。親がいなくなったり、ネグレクトされたり、すごく貧乏で住む場所もない子とか、家族と一緒にいて、家もあるけと、ものすごく仲が悪くて口も利かないとか、みんな、なんかかんか事情がある子が多い」

 

 

叔父の家を出た真由はバイト先でレイプされる。

いっそ児童保護施設に入ろうかと警察に行くが……

施設の厳しさを知らされ、両親が子供を親戚に預けた真相も知る。

信じられる大人はいない。

少女たちだけで自活したいけど、

そのためにはJKビジネスに頼るしかないのか……。

 

メディアでたまに触れるだけだが、

作中の少女たちのような人々がそれなりに多いだろうと、

容易に想像できて切ない。

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エッチの謂われ | トップ | 「せつない動物図鑑」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事