「照子と瑠衣」 井上荒野 祥伝社 R5.10.20
ーーオビをそのまま引用ーー
「身勝手な女」と呼ばれたって一ミリも後悔なんてしないわ。
照子と瑠衣はともに70歳。
ふたりにはずっと我慢していたことがあった。
照子は妻を使用人のように扱う夫に、瑠衣は老人マンションでの陰湿な嫌がらせやつまらぬ派閥争いに。
我慢の限界に達したある日、瑠衣は照子に助けを求める。
親友からのSOSに、照子は車で瑠衣のもとに駆けつける。
その足で照子が向かった先は彼女の自宅ではなく、長野の山奥だった。
新天地に来て、お金の心配を除き、ストレスのない暮らしを手に入れたふたり。
照子と瑠衣は少しずつ自分の人生を取り戻していく。
照子が、(選んでいた)この地に来たのは、夫との暮らしを見限り、解放されるため、そしてもう一つ、照子には内緒の目的があったーー。