どすこい山根康民日記

道路交通に関する事を中心に紹介しています。

由良町にある殉職碑

2023-07-30 23:02:59 | 日記

殉職碑

小山眞之 新家文孝
警部補殉職之地

小山君ハ三重県熊野市出身
昭和三十一年七月本県巡査拝命
同四十一年九月御坊署勤務トナリ
白バイ係拝命性円満ニシテ
「ヒゲノオ巡リサン」ノ愛称アリ
ヨク職務二精励シタリ

新家君ハ日高郡中津村出身
昭和四十年四月本県巡査拝命
同四十一年三月御坊署勤務トナリ
パトカー係拝命性明朗
「素敵ナオ巡リサン」トシテ人気アリ
将来ヲ嘱望サレタリ

昭和四十四年二月九日午前一時頃
急訴ヲ受ケ現場二急行シ極寒ノ裡二
交通事故処理等職務執行中
一瞬不慮ノ交通災害ヲ受ケ
同日午前三時二十分
遂二両君共ソノ場二オイテ
壮烈ナ殉職ヲ遂ゲラル
時二小山君三十二才
新家君二十四才

前途有為ナル青年警察官 殉職ハ誠二
情シミテモ余リアり治安ノ守り二倒レタル
両君ノ名ハ永久二語りツガレヨウ

功績二ヨリ即日二階級特進シテ
警部補ノナリ警察功労章ナラビ二
勲八等瑞宝章ヲ夫々授与セラレタリ

ココ二両君ノ冥福ヲ心カラ祈り
アワセテ「交通安全ノ守リ」トナランコトヲ悲願シ
コノ碑ヲ建立スルモノデアル

昭和四十四年十一月

御坊警察署長 警視 立石精一 撰
由良町長      東山種雄 書


由良洞隧道から由良町へ下りてくると途中に、
この殉職碑がある事は、以前から知っていましたが、
「これ何やろう?何か読むの難しそう…」と
これまでは素通りしていましたが、
今回初めて碑文から文字を起こしてみました。
ただ、カタカナ交じりのため少し読みにくいのですが、
ゆっくり読めば文面がご理解頂けるかと思います。

現代語に訳した文面が近くにあると分かりやすいのですが、
当時の時代背景を知る上でも、このまま保存される事を願います。
もし文字の間違いがあれば教えて頂けると幸いです(^^ゞ

なお殉職碑の裏面には、以下のように記されていました。

昭和四十四年十一月
由良町網代
玉置義夫 妻ツ子 建立

この方(玉置様)と殉職碑の関係は分かりませんが、
若い警察官の殉職を悼んで建立されたのでしょうか?
改めてご冥福をお祈り申し上げます。


https://goo.gl/maps/H3VpejgxE9vi5D1r7
⇧殉職碑の場所 和歌山県日高郡由良町阿戸地区


●慰霊碑紹介記事
https://hidakashimpo.co.jp/?p=84274
⇧御坊署の新人警官ら由良の殉職者慰霊碑訪問
2022年10月12日 日高新報

https://hidakashimpo.co.jp/?p=51708&
⇧御坊署の新人警官 殉職の先輩に努力誓う
2021年10月6日 日高新報

https://hidakashimpo.co.jp/?p=47293&
⇧新人御坊職員が殉職慰霊碑で決意新た
2020年12月11日 日高新報


御坊署の新人警察官が10日、
51年前に2人の警察官が犠牲になった由良町阿戸の現場に建つ殉職者慰霊碑を訪問し、
受傷事故防止と一層の努力へ気持ちを新たにした。

同署によると、1969年2月9日午前1時ごろ、
「交通事故を起こし、示談で紛糾している」との通報を受け、
小山眞之警部補(当時32歳)、新家文孝警部補(当時24歳)らが、
阿戸の里トンネル南約50㍍の国道42号で発生した交通事故現場に急行。
その後、1時50分から3時10分までの間、実況検分を実施し、
3時20分ごろ、関係者らとともに帰署しようとした際、
トンネルから出てきたライトバンが警察官の姿を見た直後、
トンネルから約10㍍離れたところで停車した。

不審に思い、車を挟む形で警察官2人が交通整理をし、
小山、新家両警部補が運転者に職務質問を開始したところ、
いねむり運転の車が突っ込んできた。

誘導中の警察官は「危ない、逃げろ」と大声で叫んで知らせ、
東側の土手下約5㍍に飛び込んで避けたが、
職務質問中の小山、新家両警部補は逃げる間もなく、
暴走車両は小山警部補をはね飛ばし、
新家警部補を車の下に巻き込んで約20㍍引きずって停止した。

病院に搬送されたが、新家警部補は頭蓋底骨折等で即死。
小山警部補も頭蓋底骨折等で収容後に間もなく死亡が確認され、
その年の11月に慰霊碑が建立された。

今回の訪問は同様の事故防止へ意識を高めてもらおうと実施。
今春の採用で警察学校を卒業、10月に配属されたばかりの
千原大輝巡査(23)=御坊市岩内出身=が訪れ、
高野槇と線香をあげて敬礼、手を合わせ、
「大先輩が命を落とされたことを忘れず安全を心がけ、
立派な警察官になれるよう努力したい」と気を引き締めていた。


引用:2020年12月11日 日高新報
新人御坊職員が殉職慰霊碑で決意新た

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