北海道2歳優駿は、ホッカイドウ競馬で施行される地方競馬の重賞競走
●1974年に北海道3歳優駿の名称で創設された、サラブレッド系3歳(現表記2歳)馬の重賞競走。
●施行場は1988年まで札幌競馬場(ダート1200m)で定着していたが、
1997年より門別競馬場(ダート1800m)で概ね定着、併せて全国交流のダートグレード競走としてGIIIに格付け。
2001年から、馬齢表記変更に際し現名称に変更された。
●全日本2歳優駿(JpnI、川崎競馬場)のトライアル競走に指定されており、
優勝馬には全日本2歳優駿への優先出走権が与えられる(地方所属馬に限る)
♦ダートグレード競走に変更された1997年から2016年の優勝馬は、
中央競馬所属馬が10勝、地方所属馬が10勝(すべてホッカイドウ競馬所属)となっている
♦♦♦北海道2歳優駿予想参考♦♦♦
Point・・・①1番人気馬に全幅の信頼は危険!
過去9年間の1番人気馬の成績は【4.0.2.3】となっていて
連対率は44%と、軸馬として信頼に足る成績を残しているかというと疑問。
しかしながら、着外3回の内訳は、6着と4着2回で、展開一つで馬券圏内だった可能性も考えられ
三連系の馬券を買うのであれば、軸として最低限の役割は果たしてくれそうだ。
※07年は札幌競馬場の為、門別でおこなわれた過去9年を参考にしています。
Point・・・②2番人気・3番人気の馬は更に信頼度が低く壊滅的!
過去9年間の2番人気馬の成績は【0.2.0.7】となっていて勝利はなく、着外7回と信頼性乏しい。
その着外7回の内訳も4着1回、5着2回、6着2回、9着1回と壊滅的。
過去9年間の3番人気馬の成績は【1.1.0.7】となっている。
勝利があるものの、連対率では2番人気と同等で、信頼性は皆無。
着外7回は、2番人気と同じだが、内訳は4着3回、5着4回とすべて掲示板内と安定はしている。
2番人気・3番人気どちらも軸としてはとても信頼を置けないが、紐として馬券の対象としてみた場合、
やはり過去9年掲示板内におさまっている3番人気の方が安定感があり、選ぶならこちらの方か。
Point・・・③北海道所属馬が馬券の鍵を握る!
過去9年間の3着以内馬27頭のうち、北海道所属馬が16頭と半数以上を占めている。
出走頭数が多いのだから、この結果は至極当然の事ではあるのだが、
中央交流重賞で、エーデルワイス賞とこの北海道2歳優駿は、
2歳重賞ということもあり、地方勢が中央勢に五分に渡り合う事ができる貴重なレースでもある。
全日本2歳優駿では、過去10年間で地方所属馬が僅か2勝のみと力の差を感じる結果となっているだけに
地方所属馬もとい北海道所属馬の矜持を感じられるのがこの北海道2歳優駿なのである。
過去9年間の3着以内馬のうち、関東馬が7頭・関西馬が4頭となっていて、
中央馬同士のワンツー決着が3回あるが、3着まで独占というのは一度もなく、
必ず一頭は、地元北海道の馬が喰いこんでいる事も、予想をするうえで考慮したいところ。
Point・・・④北海道所属馬は重賞掲示板内の実績を重視!
過去9年の地元北海道馬の臨戦過程をみても、3着以内にはいった馬は
サンライズC、栄冠賞など重賞で掲示板内の活躍があるか、若しくは中央のOP戦で掲示板内の成績をおさめていた。
牝馬に限れば、エーデルワイス賞などの重賞も臨戦として機能するが、今年は牝馬の出走がなく来年改めて考えたい。
今年の出走馬での該当馬は、04ハッピーグリン、06サザンヴィグラス、08ヤマノファイトの三頭。
Point・・・⑤中央所属馬はプラタナス賞組を重視!
中央所属馬は、プラタナス賞で掲示板内の成績をおさめていた馬が好走していた。
北海道2歳優駿の1800mという距離から、やはり1600mのプラタナス賞での好走は不可欠。
過去9年のプラタナス賞勝ち馬からエピカリス・オーブルチェフ二頭の北海道2歳優駿勝ち馬を輩出しており
またエネスクやアースコネクターなどプラタナス賞で入着した馬からもこのレースの活躍馬が誕生している。
今年の出走馬での該当馬は、フィールシュパースの1頭のみ。
♦♦♦北海道2歳優駿参考レース♦♦♦
1着ドンフォルティス
3着フィールシュパース 8着マイネルアンファン
近年は出走馬のレベルが上がっており、来年を占う上で重要なレースとなっている。
今年は9頭立てと過去最少の頭数となったが、来年のダート路線を賑わせる素質馬が集った。
13年に優勝したハッピースプリントは、三冠目のJDDこそハナ差で敗れたものの、
羽田盃、東京ダービーと南関東二冠を制するなど活躍。
さすがに古馬になってからは、中央の一線級相手に今一歩の成績が続いているが、
今年初戦の川崎記念では地方所属馬最先着を果たすなど、まだまだ活躍できるはず。
しかしながら、今年二戦目のマーチS出走後骨折が判明し、現在は療養中とのこと。
そして昨年、16年の北海道2歳優駿は、エピカリスが優勝し、2着にヒガシウィルウィンと
今年のダート路線を盛り上げてくれた二頭を輩出し、出世レースと言っても過言ではない。
エピカリスは、デビューからの二戦とも2着に1.0秒以上つけてここへ臨んできており
相当の逸材であった訳で、さすがに今年はそんな怪物クラスの出走メンバーはいないように見える。
しかし、大差で2着だったヒガシウィルウィンの後の活躍を鑑みれば、
今後の成長如何でという側面もあり、このレースの連対馬には、今後を含めて注目していきたいところ。
◎04ハッピーグリン(北海道)
中央芝OP・札幌1800mコスモス賞3着、札幌1200mすずらん賞3着という実績を評価。
そのコスモス賞優勝馬のステルヴィオは次走のサウジアラビアRCで2着と同世代では上位の存在。
2着だったミスマンマミーアにしても、アルテミスSこそ9着と敗れたものの
その前のフローラルCでは、後にエーデルワイス賞を制するストロングハートに勝利しており
かなりレベルの高かった一戦と言えるのではないだろうか。
未だ重賞勝ちはないものの、地元門別ではすべて連対しており距離も不問。
ここは中央勢が相手となるだけに、簡単にはいかないのは承知の上だが、
芝とはいえ中央相手に善戦した実績は、他の地元馬にはない利点か。
初重賞制覇が、中央相手の交流重賞となる可能性は高い。
○06サザンヴィグラス(北海道)
ここまで栄冠賞、ブリーダーズGJrCと重賞を2勝と地元勢では実績ナンバーワン。
そのブリーダーズGJrCでは、豪快な決め手を武器に中央で活躍するダブルシャープを
退けて優勝しており、芝とダートとの違いはあるものの、この馬も只者ではないはず。
ウィナーズCh5、サンライズCと一番人気に支持されながら2着.3着という結果になったが
デビューから増え続ける馬体重は成長の証か。反面ヤマノファイトは馬体重の変動が大きいのが気がかり。
今回は、中央勢相手となるが、これまでの成績、そして破った相手を見ても侮れない存在で。
▲02フィールシュパース(栗 東)
芝でデビューして13着と大敗するも、続く未勝利戦では、
最後方から追い出して、豪快な末脚を決めて勝利。
前走のプラタナス賞は断然人気のルヴァンスレーヴがレコード勝ちと
相手が悪かったが、3着のこの馬も能力も相当なモノ。
ここでも軽くは扱えない。
注09ムルシェラゴ(美浦)
デビュー戦は5着、休養後の二戦目は4着。叩いて2戦目となった未勝利戦でレコード勝ち。
前述のルヴァンスレーヴにプラタナス賞で記録が破られてしまったものの
非凡な能力を秘めているのは間違いない。