![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/62/83698d0599c617fbb2b24f84bb443d5d.jpg)
■メイン写真
917m電波反射板の手前から、地蔵山を眺める
■今回のコース
越畑→芦見峠→地蔵山→電波反射板→愛宕スキー場跡→愛宕山三角点峰→
竜ヶ岳→芦見谷出合→越畑隧道分岐→芦見峠→越畑
京都の愛宕山といえば、京都市民のシンボル的な山であるが、表参道の長い長い
石段道を敬遠する声も多い。
表参道は、Mr.Dashは必ずしも嫌いではないのだが、まあ気持ちは分かる。
そこで、アプローチが大変ではあるが、北西の南丹市側から回り込み、越畑から
芦見峠経由で登ってみた。石段をまったく通らずに愛宕山に行けるルートだ。
自然林の長大な尾根ルートに群生するアセビは、ちょっぴり鈴鹿山系の
入道ヶ岳などを思い起こさせ、すばらしかった。
越畑は、美しい棚田が自慢。朝日新聞創刊130周年・森林文化協会30周年記念の
「にほんの里100選」に選ばれている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/91/7b41a8dc5958deda0987f92f5726cc19.jpg)
越畑バス停から少し北に、京都市の指定有形文化財である河原家住宅がある。
藤原鎌足のご子孫の家で、主屋は明暦3年(1657年)の建築で、年代が確定する
民家としては京都市内最古という。なお、長屋門は元禄9年(1696年)の建築だ。
イチョウ古木の黄葉がちょうど見頃を迎えていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/a4/532d9b9b0aef576c5bbfe4b2eeb66025.jpg)
バス停側に少し戻り、阿弥陀寺の辻から坂道を上る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/30/c51955b4163ff8275bddf7cec78ea134.jpg)
獣除けのフェンスを抜け、山道に入ると、水路跡がある。
この水路は芦見谷の水を、芦見峠直下を越えて反対側の越畑に灌漑用水を引いていた
そうで、そのスケールに感心させられる。
この先で林道工事が行われており、少し高巻きを強いられる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/88/23289e286b53c07de5602d0d68d8fb0c.jpg)
折からタカノツメの落葉が峠道に散り敷き、あたりはカラメルのような芳香が
漂っていた。カツラ同様、タカノツメの葉にあるマルトールが甘く香るのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/97/cd76f324a4d0ca33ec929bc4ea2ec87a.jpg)
芦見峠で小休憩。すぐ横に送電線が通っている。
地蔵山への長い尾根道に取り付く。長いが、急登はなく、だらだら登り続ける感じ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/18/2d83bfdc2f64f64f947ca47585575993.jpg)
途中、左手に古いトタン小屋の残骸があった。
錆びた看板に「ミッション・コーラ」とあるが、これ何?
調べたら、1953年製造が始まったコーラ。その後のシェア争いに負けたのかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/69/5b237ab56b1da6e7953ebb14aa7dd4da.jpg)
さらに先へ進む。ふと見ると、ナラの枯れ木にびっしりとキノコ。
似たコレラタケはスギに生えるので、これはたぶんナメコだろうが、
ちょっと怖いので採らない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/20/0d7c04e3db350296e3c4eefea17fd9e7.jpg)
やがて周囲はアセビに囲まれる。右に朽ちた金網の囲いが現れると、
西向宝庫地蔵尊がぽつんと立っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/a6/ac36d538bbe98eed1319c7edd71577a9.jpg)
お地蔵さんから100mばかりで、地蔵山の一等三角点山頂に着く。
京都府で第5位の標高、947.6mを誇る山であるが、訪れる人はそう多くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/34/bf86d51b2345dcae2c5545bd36398ac0.jpg)
さらにアセビのトンネルが続く。見事な群落だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/27/2777083b64968219fc4b0b74aa055899.jpg)
標高917mのピークには、巨大な電波反射板が建つ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/3d/067fbac388e2b6f8b19d10708053cc49.jpg)
この先の、愛宕山スキー場跡に寄り道してみた。
太平洋戦争の鉄材供出により、愛宕山ケーブルが廃線となったが、そのときに
同時に廃業となったらしい。建物の跡もなく、ながらかな平原が広がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/2a/706cfc2af7dbad52cbf44dfd31ef5f00.jpg)
スキー場を拓いた、中山再次郎の記念碑跡。
再次郎の胸像そのものも、戦争に供出されてしまったという。なんとまた。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/25/3d1dfd64f724af4f452508515f722954.jpg)
すぐ先に竜ヶ岳への分岐がある。あとで、ここから竜ヶ岳をめざす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/05/e32c231f498f44801bb27a77b46aeae8.jpg)
とりあえず愛宕山三角点(890.1m)までピストンする。
京都市街が見下ろせ、比叡山、大文字山、音羽山などが見える。
愛宕神社は、今日は時間の関係で省略する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/54/c9587ce6a0b10f46aa1382bdb8bc4760.jpg)
先の分岐まで戻り、シバグリやリョウブ、ウリハダカエデなどの雑木林を
抜け、再びアセビ群落になる。小ピークを越えたり巻いたりしながら
竜ヶ岳921mピークに到着。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/49/b77353accd41df7647d0de75fd511b59.jpg)
ここから、とんでもない急坂を下る。一気に標高差250mを下るのだが、
滑りやすい土と木の根の急斜面をすごしたかと思えば、今度は痩せた岩稜と、
息もつけない面白さ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/3b/dd237a27d061dcf6f64a091ed4bd34eb.jpg)
三点確保の連続。意外なスリルにニヤけながら芦見谷分岐に下り立つ。
芦見谷は、若き日の梅棹忠夫先生が絶賛した美渓だ。
ここはかなりの上流に位置するが、その片鱗を感じる。
渡渉を数回繰り返し、沢沿いの道を下る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/8b/a8c7b445ddc2da16b80999fd1ed7292d.jpg)
やがて林道跡に出る。梅棹先生が愛でた渓流も、この林道ができてしまって
魅力を大幅に減じたことだろう。
しかもこの林道、数年前の台風被害で、あちこちが崩壊してしまった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/37/d083885c7dc4853c0799ac4421729870.jpg)
道中、カエデは多くはなかったが、沢沿いに出るとちょくちょく見かけた。
ところで沢の対岸に水平道が切ってある。ところどころ山ヌケで崩壊しているが、
明らかに、例の水路跡である。
やはり台風前までは、この水平道を歩くこともできたようだが、今はどう見ても
不可能。このまま自然に還るのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/96/533e169b326e70111b19b2ef326fb72b.jpg)
越畑隧道。水路のトンネルが残っていた。ここが、芦見峠に登り返す分岐である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/df/fa7853a2c374931111bff6674008013c.jpg)
日が傾いてきた。芦見峠を越え、朝に歩いてきた道を戻る。
夕日がタカノツメ林を照らし、あたり一面が黄金色に輝いていた。
917m電波反射板の手前から、地蔵山を眺める
■今回のコース
越畑→芦見峠→地蔵山→電波反射板→愛宕スキー場跡→愛宕山三角点峰→
竜ヶ岳→芦見谷出合→越畑隧道分岐→芦見峠→越畑
京都の愛宕山といえば、京都市民のシンボル的な山であるが、表参道の長い長い
石段道を敬遠する声も多い。
表参道は、Mr.Dashは必ずしも嫌いではないのだが、まあ気持ちは分かる。
そこで、アプローチが大変ではあるが、北西の南丹市側から回り込み、越畑から
芦見峠経由で登ってみた。石段をまったく通らずに愛宕山に行けるルートだ。
自然林の長大な尾根ルートに群生するアセビは、ちょっぴり鈴鹿山系の
入道ヶ岳などを思い起こさせ、すばらしかった。
越畑は、美しい棚田が自慢。朝日新聞創刊130周年・森林文化協会30周年記念の
「にほんの里100選」に選ばれている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/91/7b41a8dc5958deda0987f92f5726cc19.jpg)
越畑バス停から少し北に、京都市の指定有形文化財である河原家住宅がある。
藤原鎌足のご子孫の家で、主屋は明暦3年(1657年)の建築で、年代が確定する
民家としては京都市内最古という。なお、長屋門は元禄9年(1696年)の建築だ。
イチョウ古木の黄葉がちょうど見頃を迎えていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/a4/532d9b9b0aef576c5bbfe4b2eeb66025.jpg)
バス停側に少し戻り、阿弥陀寺の辻から坂道を上る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/30/c51955b4163ff8275bddf7cec78ea134.jpg)
獣除けのフェンスを抜け、山道に入ると、水路跡がある。
この水路は芦見谷の水を、芦見峠直下を越えて反対側の越畑に灌漑用水を引いていた
そうで、そのスケールに感心させられる。
この先で林道工事が行われており、少し高巻きを強いられる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/88/23289e286b53c07de5602d0d68d8fb0c.jpg)
折からタカノツメの落葉が峠道に散り敷き、あたりはカラメルのような芳香が
漂っていた。カツラ同様、タカノツメの葉にあるマルトールが甘く香るのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/97/cd76f324a4d0ca33ec929bc4ea2ec87a.jpg)
芦見峠で小休憩。すぐ横に送電線が通っている。
地蔵山への長い尾根道に取り付く。長いが、急登はなく、だらだら登り続ける感じ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/18/2d83bfdc2f64f64f947ca47585575993.jpg)
途中、左手に古いトタン小屋の残骸があった。
錆びた看板に「ミッション・コーラ」とあるが、これ何?
調べたら、1953年製造が始まったコーラ。その後のシェア争いに負けたのかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/69/5b237ab56b1da6e7953ebb14aa7dd4da.jpg)
さらに先へ進む。ふと見ると、ナラの枯れ木にびっしりとキノコ。
似たコレラタケはスギに生えるので、これはたぶんナメコだろうが、
ちょっと怖いので採らない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/20/0d7c04e3db350296e3c4eefea17fd9e7.jpg)
やがて周囲はアセビに囲まれる。右に朽ちた金網の囲いが現れると、
西向宝庫地蔵尊がぽつんと立っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/a6/ac36d538bbe98eed1319c7edd71577a9.jpg)
お地蔵さんから100mばかりで、地蔵山の一等三角点山頂に着く。
京都府で第5位の標高、947.6mを誇る山であるが、訪れる人はそう多くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/34/bf86d51b2345dcae2c5545bd36398ac0.jpg)
さらにアセビのトンネルが続く。見事な群落だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/27/2777083b64968219fc4b0b74aa055899.jpg)
標高917mのピークには、巨大な電波反射板が建つ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/3d/067fbac388e2b6f8b19d10708053cc49.jpg)
この先の、愛宕山スキー場跡に寄り道してみた。
太平洋戦争の鉄材供出により、愛宕山ケーブルが廃線となったが、そのときに
同時に廃業となったらしい。建物の跡もなく、ながらかな平原が広がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/2a/706cfc2af7dbad52cbf44dfd31ef5f00.jpg)
スキー場を拓いた、中山再次郎の記念碑跡。
再次郎の胸像そのものも、戦争に供出されてしまったという。なんとまた。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/25/3d1dfd64f724af4f452508515f722954.jpg)
すぐ先に竜ヶ岳への分岐がある。あとで、ここから竜ヶ岳をめざす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/05/e32c231f498f44801bb27a77b46aeae8.jpg)
とりあえず愛宕山三角点(890.1m)までピストンする。
京都市街が見下ろせ、比叡山、大文字山、音羽山などが見える。
愛宕神社は、今日は時間の関係で省略する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/54/c9587ce6a0b10f46aa1382bdb8bc4760.jpg)
先の分岐まで戻り、シバグリやリョウブ、ウリハダカエデなどの雑木林を
抜け、再びアセビ群落になる。小ピークを越えたり巻いたりしながら
竜ヶ岳921mピークに到着。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/49/b77353accd41df7647d0de75fd511b59.jpg)
ここから、とんでもない急坂を下る。一気に標高差250mを下るのだが、
滑りやすい土と木の根の急斜面をすごしたかと思えば、今度は痩せた岩稜と、
息もつけない面白さ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/3b/dd237a27d061dcf6f64a091ed4bd34eb.jpg)
三点確保の連続。意外なスリルにニヤけながら芦見谷分岐に下り立つ。
芦見谷は、若き日の梅棹忠夫先生が絶賛した美渓だ。
ここはかなりの上流に位置するが、その片鱗を感じる。
渡渉を数回繰り返し、沢沿いの道を下る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/8b/a8c7b445ddc2da16b80999fd1ed7292d.jpg)
やがて林道跡に出る。梅棹先生が愛でた渓流も、この林道ができてしまって
魅力を大幅に減じたことだろう。
しかもこの林道、数年前の台風被害で、あちこちが崩壊してしまった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/37/d083885c7dc4853c0799ac4421729870.jpg)
道中、カエデは多くはなかったが、沢沿いに出るとちょくちょく見かけた。
ところで沢の対岸に水平道が切ってある。ところどころ山ヌケで崩壊しているが、
明らかに、例の水路跡である。
やはり台風前までは、この水平道を歩くこともできたようだが、今はどう見ても
不可能。このまま自然に還るのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/96/533e169b326e70111b19b2ef326fb72b.jpg)
越畑隧道。水路のトンネルが残っていた。ここが、芦見峠に登り返す分岐である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/df/fa7853a2c374931111bff6674008013c.jpg)
日が傾いてきた。芦見峠を越え、朝に歩いてきた道を戻る。
夕日がタカノツメ林を照らし、あたり一面が黄金色に輝いていた。