Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2019年10月16日(水) 大津の逢坂山、長等山をそぞろ歩く!

2019年10月17日 | 山登りの記録
■メイン写真
長等山の山頂から琵琶湖を見下ろす。

■今回のコース
京阪京津線・大谷駅→蝉丸神社→旧逢坂山→長安寺分岐→逢坂山(旧相場山)→
小関越→坊越峠→長等山→坊越峠→三井寺→京阪石山坂本線・三井寺駅


「三関」のひとつ「逢坂の関」が設けられていたのは、京都市と大津市の境目、
交通の要所として古来より重要な場所で、多くの和歌にも詠まれている。

「これやこの 行くも帰るも分かれては 知るも知らぬも 逢坂の関」蝉丸
「夜をこめて鳥のそら音ははかるとも よに逢坂の関はゆるさじ」清少納言
「名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな」三条右大臣

ここを起点に、新旧の逢坂山と、三井寺(園城寺)の山号にもなっている長等山へ
「らくらく」ハイキングに出かけた。



大谷駅を降りてすぐにある石碑。
銘菓・走井餅の元祖本家があったようだ。
かつてこの付近に、清水が湧く井戸「走井(はしりい)」があり、茶屋が立ち並ぶ
旅人のオアシスだった。そこで売り出された餅菓子が「走井餅」だ。



蝉丸神社。
822年、「旅人の守護神である猿田彦命を山上の上社に、豊玉姫命を麓の下社に
お祀りした。平安時代中期になると、琵琶の名手で、後撰集の歌人でもある蝉丸が
鎮座地の逢坂山に住むようになり、没後に上・下両社へ合祀された」という。



神社の裏手から山道になる。ほどなく、この標識が立つ。
ここと東海自然歩道の説明では「逢坂の関跡」となっているが、実を言うと
逢坂の関は、もう少し大津側の、長安寺の境内(現在よりずっと広かった)に
あったらしい。
で、この標識の「逢坂山」間違っている。方向が逆である!

標識を左へ、木段を登る。尾根筋に乗ると、古来、和歌に詠まれた旧逢坂山の
ピークに着くが、山名表示も何もない。
現在、逢坂山と呼ばれるのは、このあと行く324.7m三角点(点名・神出)だが、
ここは明治時代には「相場山」と呼ばれ、コメ相場を伝える旗振りの山だった。
地名は移ろっていくものなのだ。



しばらく進むと、右手に琵琶湖の眺めが開ける。



朽ちかけた欄干に、イオウゴケが生えていた。



ともちゃんがタマムシを見つけたが、もう頭がなかった。
タマムシを見ると、いつも法隆寺を思い出す。



尾根道は昨年の台風の被害がまだ生々しいが、通行には支障ない。



南に音羽山を見ながら、うららかな雑木林の道を進む。



そして到着した、現在の「逢坂山」。旗振りをしていた時代には、山頂の樹々は
全部刈り払っていたことだろう。



現在は琵琶湖方面が少し開けている。
この日は快晴で、比良山系はもとより、伊吹山や鈴鹿山系まで見渡せた。



若干、急な傾斜もある。岩に苔がついていたりするので滑らないよう、
細心の注意で。



いったん、小関越に下りてきた。ここから如意越の道をめざす。
ここは、「東海道を大関越と呼んだのに対して付けられた名称で、京都から
大津の町中を通らずに北陸へ向かうための近道(間道)として利用された。
また三井寺から京都への巡礼道でもあった。」という。



谷沿いのスギ植林は壊滅状態。通れるだけの処理はしてあったが痛ましい。



尾根に突き上げてからは歩きやすくなり、右に三井寺所有の林道が近づいて
くると、まもなく坊越峠に着く。



長等山への登り坂の途中に、児石(ちごいし)を通る。
花崗岩に地蔵菩薩が刻まれており、三井寺の護摩札が納められている。
ということは、ここは本山派の山伏の行所ということか。



長等山の山頂に到着。三井寺からの借景の対象でもあるこの山、
前回来た時よりも琵琶湖側の樹木が切り払われ、眺めがよくなっていた。
その時の木材で作ったのか、山頂には丸太ベンチが充実した。
街のほうからは、競艇のボートのエンジン音が響いていた。



長命寺山、奥島山の背後にうっすらと、滋賀県最高峰の伊吹山。



坊越峠に戻り、滑りやすく薄暗い谷沿いの植林の中を下っていく。
ごつごつした岩の上に立派な杉の木。やはり護摩札つき。



三井寺の境内に下りてきた。これは金堂。
美しくも厳粛な雰囲気が漂う境内は、「利休にたずねよ」「柘榴坂の仇討」など
映画のロケも行われた。



金堂前にある、樹齢1000年を超える天狗杉。



京阪の三井寺駅へは、サザンの名曲を口ずさみながら琵琶湖疎水の流れを見る。
「エリー マイラブ ソ~スイ」。


※初心者から楽しめる「遊山トレッキングサービスの登山教室」は、「ここをクリック」!!

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2019年10月13日(日)~14日(月... | トップ | 2019年10月20日(日) [京都北... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

山登りの記録」カテゴリの最新記事