Mr.Dashのぶろぐ館

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2021年12月8日(水) 屯鶴峯で、凝灰岩の奇岩と旧陸軍の地下壕をめぐる!

2021年12月08日 | 山登りの記録
■メイン写真
ここにだけ、こんな白い凝灰岩の露頭が観られるのが面白い。


■今回のコース
関屋駅→香芝総合公園跡→屯鶴峯154mピーク→地下壕群→屯鶴峯西峰197mピーク→
智弁学園第2駐車場→関屋駅


屯鶴峯(どんづるぼう)を歩いてきた。
屯鶴峯は、千数百万年前の二上山の噴火によってできた凝灰岩が露出し、ロックガーデンの
ような特徴ある地形でをしている。
緑の樹林帯の間に、鶴が屯(たむろ)しているように見えたことがその名の由来だ。

ところでこの屯鶴峯には、凝灰岩を掘って造られた横穴が多数存在する。
これらは第2次世界大戦に敗北する少し前の1944年、陸軍が掘ったもの。
航空総軍戦闘指令所などの軍事施設にする予定で、約2ヶ月間、24時間・300人態勢で
工事をしたが、完成前に終戦を迎えたという。

現在、その一部は京都大学の地震観測所として活用されているが、それ以外のトンネルは
ほぼそのままで観ることができる(落盤の懸念があるので内部に入るのは遠慮したい)。



関屋駅から南へ、大きな家が多い住宅街で抜けていく。



香芝総合公園の中を抜けて行くのだが、今年3月にプールが閉鎖されて静まり返っている。



クルマがビュンビュン通り抜ける国道165号を渡り、向かいの登山道に入るとすぐ、
「楡の広場」に出る。そんなに広くないのだが。



短い急登をしのぎ、尾根に出る。南にわずかで、送電線鉄塔が立つ屯鶴峯の154mピークだ。
南に二上山が見える。



ここから西へ急斜面を下り、沢に出て少し南に行けば、この日、最初の地下壕に着く。



そのまま谷筋を北へ行っても面白いが、まずは凝灰岩の風景を見たいので、もとの
154mピークに戻り、尾根筋を南下。
荒涼たる灰色の世界が目の前に広がった。



金剛山系にも、もちろん大和川を隔てた生駒山系にも、似た風景はない。



昔は岩がさらに白かったのだが、近年黒ずんできており、また、植物の生長範囲が増えて
少しずつ露岩は小さくなってきてるようだが、それでもすごい。



穴虫峠に近い、いわゆる屯鶴峯の入口近くにある案内看板まで下りてみた。



西側の尾根に乗り、そこから急斜面を下りると、主要な地下壕群がみられる。
これは向こう(東側)に抜けている。150mくらいありそうだが、内部は少し水没
しているようだ。



ひとつ南側の横穴。中でつながっているようだ。



さらにひとつ南の穴。



トイレ跡と考えられているコンクリート槽。



レンガのかけらが大量に散らばっているところもある。何か建物があったのか。



ここもトイレ跡と考えられているが、排水システムが良好なようで水が溜まらないそうだ。



そんな近代遺跡をあとに、小沢を渡渉して果樹園の中に飛び出す。大阪と奈良の県境だ。



急登一番、屯鶴峯西峰と呼ばれる197mピークへ。
ピーク付近には3本の送電線鉄塔が立ち、電線が入り乱れている。

下山はピークから続く北尾根の関電巡視路。歩きやすい道を下り、最後は智弁学園の
高い壁沿いに下って学校の駐車場に出る。あとは車道を関屋駅へと戻った。

個性的な地質と、近代遺跡のセット。もっと人気が出てもいいものだと思う。

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